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8話
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さて、ジオルグ様の様子を見る、と決めて4日が経過しましたわ。
1週間様子を見ましょう、なんて思っていましたが、もう我慢の限界を迎えましたの。
だって、この4日間、欠かさずに家に迎えに来てくれましたわ。
そして放課後も以前と同じように、2人でお茶をしてから帰宅する、というこれだけを聞いたら一体何が悪いんだ?と思うほど、ジオルグ様は以前のように過ごしていますわ。
.......まぁ、やっていることだけ、ですけど。
私と一緒にいるときのジオルグ様は、それはもうあからさまに不機嫌そうな顔をして、私が何かを話しかけても
「あぁ」
「そうか」
という言葉しか返ってきません。
しかも、
「これって、どうなっていますの?」
みたいな質問をしても
「あぁ、そうだな」
しか言いませんのよ?
私の話なんてまるで興味のない、ということが嫌でも伝わってきますわ。
そんな状態なのに、リーア様が近くを通ると、穴が開くのでは?と言いたくなるほど凝視して、鼻の下を伸ばしてニヤニヤとしていますのよ?
こんなの、4日も耐えた私を褒めて欲しいくらいの出来事ですわよね。
なんて思いながら正面を向くと、そこには今も機嫌が悪そうなジオルグ様が足を組んで貧乏揺すりまでしていますわ。
そんな姿も見ているだけで苛立ちますわね。
それでも今は周りに人がいるので、何とか耐えようとぐっと拳を握りしめていると
「はぁー..........」
というジオルグ様の大きなため息が聞こえた瞬間、私の堪忍袋の緒がプツン、と切れましたわ。
それに気付いていないジオルグ様は、再びはぁ.......とため息をついていますわ。
もう.....限界ですわね。
そう思った私は、機嫌の悪そうにしているジオルグ様に
「いい加減にしてくださいな.........」
と小さく呟きましたわ。
ですが、私の声が聞こえなかったみたいで、ジオルグ様は不機嫌そうに
「はぁ?」
と首を傾げています。
何が、はぁ?ですか!
私に対して何をしても良い、とか勘違いしているのではありませんか!?
そう思いながら、ガタンっと勢いよく席を立つと、ジオルグ様は驚いたみたいでビクッと肩を揺らしました。
そんなジオルグ様に
「そんなに私といるのが嫌ならわざわざ一緒にいなくても良いですわ。私も私でやることがありますの!」
と怒鳴りつけると、周りにいた人たちも何事か、と私たちの方を驚いた顔をして見ていますわ。
ですが、私が怒っている、とわかった人達は、
「あぁ、なるほどな」
と言いたそうに納得した顔をしています。
皆も私に対するジオルグ様の態度は見ていましたからね。
中には
「さっさと婚約を白紙にした方が良いですわ」
と人達もいます。
なので、私が怒っても当然だ、としか皆は思わない状況になっているんですわ。
私に怒鳴られたジオルグ様は
「そ、それは、お前がパーティーであんなことを言ったから...........」
とモゴモゴしながら言ってきたので
「あんなこと?私は当然のことを言っただけですわ!そんなに私が嫌なら婚約も破棄で良いんですのよ!」
そう言って睨みつけてやりましたわ。
名誉挽回してくれるのか、と思っていましたが、ジオルグ様の悪いところばかりが目立って私の気持ちは固まってきています。
ただ、もう少し一緒にいたら変わるかも、というミリ程度の期待で一緒にいただけですの。
1週間様子を見ましょう、なんて思っていましたが、もう我慢の限界を迎えましたの。
だって、この4日間、欠かさずに家に迎えに来てくれましたわ。
そして放課後も以前と同じように、2人でお茶をしてから帰宅する、というこれだけを聞いたら一体何が悪いんだ?と思うほど、ジオルグ様は以前のように過ごしていますわ。
.......まぁ、やっていることだけ、ですけど。
私と一緒にいるときのジオルグ様は、それはもうあからさまに不機嫌そうな顔をして、私が何かを話しかけても
「あぁ」
「そうか」
という言葉しか返ってきません。
しかも、
「これって、どうなっていますの?」
みたいな質問をしても
「あぁ、そうだな」
しか言いませんのよ?
私の話なんてまるで興味のない、ということが嫌でも伝わってきますわ。
そんな状態なのに、リーア様が近くを通ると、穴が開くのでは?と言いたくなるほど凝視して、鼻の下を伸ばしてニヤニヤとしていますのよ?
こんなの、4日も耐えた私を褒めて欲しいくらいの出来事ですわよね。
なんて思いながら正面を向くと、そこには今も機嫌が悪そうなジオルグ様が足を組んで貧乏揺すりまでしていますわ。
そんな姿も見ているだけで苛立ちますわね。
それでも今は周りに人がいるので、何とか耐えようとぐっと拳を握りしめていると
「はぁー..........」
というジオルグ様の大きなため息が聞こえた瞬間、私の堪忍袋の緒がプツン、と切れましたわ。
それに気付いていないジオルグ様は、再びはぁ.......とため息をついていますわ。
もう.....限界ですわね。
そう思った私は、機嫌の悪そうにしているジオルグ様に
「いい加減にしてくださいな.........」
と小さく呟きましたわ。
ですが、私の声が聞こえなかったみたいで、ジオルグ様は不機嫌そうに
「はぁ?」
と首を傾げています。
何が、はぁ?ですか!
私に対して何をしても良い、とか勘違いしているのではありませんか!?
そう思いながら、ガタンっと勢いよく席を立つと、ジオルグ様は驚いたみたいでビクッと肩を揺らしました。
そんなジオルグ様に
「そんなに私といるのが嫌ならわざわざ一緒にいなくても良いですわ。私も私でやることがありますの!」
と怒鳴りつけると、周りにいた人たちも何事か、と私たちの方を驚いた顔をして見ていますわ。
ですが、私が怒っている、とわかった人達は、
「あぁ、なるほどな」
と言いたそうに納得した顔をしています。
皆も私に対するジオルグ様の態度は見ていましたからね。
中には
「さっさと婚約を白紙にした方が良いですわ」
と人達もいます。
なので、私が怒っても当然だ、としか皆は思わない状況になっているんですわ。
私に怒鳴られたジオルグ様は
「そ、それは、お前がパーティーであんなことを言ったから...........」
とモゴモゴしながら言ってきたので
「あんなこと?私は当然のことを言っただけですわ!そんなに私が嫌なら婚約も破棄で良いんですのよ!」
そう言って睨みつけてやりましたわ。
名誉挽回してくれるのか、と思っていましたが、ジオルグ様の悪いところばかりが目立って私の気持ちは固まってきています。
ただ、もう少し一緒にいたら変わるかも、というミリ程度の期待で一緒にいただけですの。
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