(完結)モブ令嬢の婚約破棄

あかる

文字の大きさ
12 / 15

魅了と、ユアン

    大変な事が起こりましたわ。
    マリアナ様が魅了を使ったのです!相手はユアン様。

    ただユアン様、魅了の魔法を受けても全くマリアナ様に心惹かれる事がなかったそうですわ。

    ユアン様は騎士科。だから魔法に抵抗する事も難しいと思うのですが…恋愛に全く興味のないお子様だったとか…凄くあり得そうですわね。

    魔法師団の方々にしっかり察知されたので、もう言い逃れは出来ません。
    学園は勿論退学。魔封じの腕輪をされて、連行されて行きましたわ。

    正直、婚約破棄騒動が起こる前に何とかならなかったのかと思いましたが、まさか人前で婚約破棄を行うなど、考えもしなかったでしょうから、仕方ありませんわ。それに、取り敢えず学園は卒業させてしまおうと、思ったのかもしれませんわね。
    一応、ユアン様も本当に魅了にかかってないか検査されたのですけど、大丈夫でした。先生曰く、鈍いから…とか?
    お子様が恋愛に鈍いのは、当然ですわね。

    もう一つの可能性として、意思が強いというのがありますけど、どうなんでしょうね。

    取り敢えず、学園は平和になりましたわ。素行に問題のあるマリアナ様に注意を促さなければならなかった立場の私としては、肩の荷が降りた気分ですわね。


    なんてほっとしていたんですけれど、ユアン様が、あれからやたらと絡んできますの。

    例えば、お昼休み。

    いつものように、学食でリーファ様と食べようとしていると、許可してもいないのに、勝手に同じテーブルにつくのですわ。私に対して迷惑をかけるだけなら我慢もできますけど、リーファ様に対しても空気を読まないでお喋りするのです。
    こういうのを何ていうのでしょう…そうですわ、うざいというのでしょうね。

「ごめんなさいね、リーファ。今まで国の端の領地にいたものだから、きっとお友達もいないのよ」
「いいえ。あまり貴族らしからぬ方だとは思いますけれど、彼を見ていると、幼い従兄弟を思い出しますわ。だからか、何故か和みますわ」

    リーファ様が和めるなら…まあいいですわ。
    あれでも公爵子息。次期公爵。全く見えませんが。

     生徒会の仕事を終え、職員室に鍵を返しに行くと、労われながらも、世間話をする気満々のようですわね。

「そういえば、マリアナ嬢は、また何か訳の分からない言葉を喋っているようだね」
「ええ…リセット、とかニューゲーム、とか…先生は何の事か分かります?父も、陛下にどう説明するかで悩んでいましたわ」

「いやいや。ケント男爵も首を捻っていたそうじゃないか。まあ、共に過ごした時間も短いそうだし、分からない所もあるだろう」

    結局は、廃嫡されたそうですわね…魅了の力はどのように手に入れたか、分からないまま。
    場所も貴族牢から、一般牢に移されたそうですけれど、未だに取り巻きの方々が迎えに来てくれると信じていらっしゃるみたいですわね。魅了の力を使われて、平民落ちした方を、どうして迎えに行くと信じられるのでしょうか?

    数々の言葉の意味も分からないままですわね。今となってはどうでも良いのですが。
感想 1

あなたにおすすめの小説

婚約破棄でみんな幸せ!~嫌われ令嬢の円満婚約解消術~

春野こもも
恋愛
わたくしの名前はエルザ=フォーゲル、16才でございます。 6才の時に初めて顔をあわせた婚約者のレオンハルト殿下に「こんな醜女と結婚するなんて嫌だ! 僕は大きくなったら好きな人と結婚したい!」と言われてしまいました。そんな殿下に憤慨する家族と使用人。 14歳の春、学園に転入してきた男爵令嬢と2人で、人目もはばからず仲良く歩くレオンハルト殿下。再び憤慨するわたくしの愛する家族や使用人の心の安寧のために、エルザは円満な婚約解消を目指します。そのために作成したのは「婚約破棄承諾書」。殿下と男爵令嬢、お二人に愛を育んでいただくためにも、後はレオンハルト殿下の署名さえいただければみんな幸せ婚約破棄が成立します! 前編・後編の全2話です。残酷描写は保険です。 【小説家になろうデイリーランキング1位いただきました――2019/6/17】

とある断罪劇の一夜

雪菊
恋愛
公爵令嬢エカテリーナは卒業パーティーで婚約者の第二王子から婚約破棄宣言された。 しかしこれは予定通り。 学園入学時に前世の記憶を取り戻した彼女はこの世界がゲームの世界であり自分が悪役令嬢であることに気づいたのだ。 だから対策もばっちり。準備万端で断罪を迎え撃つ。 現実のものとは一切関係のない架空のお話です。 初投稿作品です。短編予定です。 誤字脱字矛盾などありましたらこっそり教えてください。

私から婚約者を奪うことに成功した姉が、婚約を解消されたと思っていたことに驚かされましたが、厄介なのは姉だけではなかったようです

珠宮さくら
恋愛
ジャクリーン・オールストンは、婚約していた子息がジャクリーンの姉に一目惚れしたからという理由で婚約を解消することになったのだが、そうなった原因の贈られて来たドレスを姉が欲しかったからだと思っていたが、勘違いと誤解とすれ違いがあったからのようです。 でも、それを全く認めない姉の口癖にもうんざりしていたが、それ以上にうんざりしている人がジャクリーンにはいた。

​賢すぎる令嬢は、王子を晒し上げる。 ー「生意気だから婚約破棄」と言われたので、父と協力して王国転覆させましたー

えびまよ
恋愛
アスガルド侯爵令嬢のサファイアは、15歳にして学園首席の才媛。しかし、卒業パーティーの場で、婚約者である第一王子レグルスから「私より成績が良く生意気だから」という身勝手な理由で婚約破棄を突きつけられる。

これが普通なら、獣人と結婚したくないわ~王女様は復讐を始める~

黒鴉そら
ファンタジー
「私には心から愛するテレサがいる。君のような偽りの愛とは違う、魂で繋がった番なのだ。君との婚約は破棄させていただこう!」 自身の成人を祝う誕生パーティーで婚約破棄を申し出た王子と婚約者と番と、それを見ていた第三者である他国の姫のお話。 全然関係ない第三者がおこなっていく復讐? そこまでざまぁ要素は強くないです。 最後まで書いているので更新をお待ちください。6話で完結の短編です。

【完結】ロザリンダ嬢の憂鬱~手紙も来ない 婚約者 vs シスコン 熾烈な争い

buchi
恋愛
後ろ盾となる両親の死後、婚約者が冷たい……ロザリンダは婚約者の王太子殿下フィリップの変容に悩んでいた。手紙もプレゼントも来ない上、夜会に出れば、他の令嬢たちに取り囲まれている。弟からはもう、婚約など止めてはどうかと助言され…… 視点が話ごとに変わります。タイトルに誰の視点なのか入っています(入ってない場合もある)。話ごとの文字数が違うのは、場面が変わるから(言い訳)

手作りお菓子をゴミ箱に捨てられた私は、自棄を起こしてとんでもない相手と婚約したのですが、私も含めたみんな変になっていたようです

珠宮さくら
恋愛
アンゼリカ・クリットの生まれた国には、不思議な習慣があった。だから、アンゼリカは必死になって頑張って馴染もうとした。 でも、アンゼリカではそれが難しすぎた。それでも、頑張り続けた結果、みんなに喜ばれる才能を開花させたはずなのにどうにもおかしな方向に突き進むことになった。 加えて好きになった人が最低野郎だとわかり、自棄を起こして婚約した子息も最低だったりとアンゼリカの周りは、最悪が溢れていたようだ。

だってあの子は欲しがりさん

Mag_Mel
恋愛
エレナとマルティナは貴族の姉妹。幼い頃から妹のマルティナは、姉が持つものを何でも欲しがり、両親の後押しもあって、それらを次々と奪ってきた。 そしてついには、エレナの婚約者までもが妹の手に渡ってしまう。 親友のトゥーリは憤るが、エレナはただ微笑み「仕方がない」とすべてを受け入れるだけ。 その姿に耐えきれなくなったトゥーリは、マルティナに苦言を呈することを決意するが……。