(完結)逆行令嬢の婚約回避

あかる

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    ミリア様は、ため息が多くなりましたわ。
    あれからどうなったのかわたくしには分かりませんが、ゼノン様とのこれからについて、悩んでいらっしゃるようですわね。

「わたくし…やはりゼノン様と直接、しっかりと話し合ってみる事に致しますわ」
「ええ。学園に入るまでは優しかったのでしたら、それが良いと思いますわ」

    アベル殿下なんて、わたくしを口煩い女としか思ってませんでしたもの。それにアベル殿下と最終的にはアージェ様は結ばれるのでしょうから、今はただ、巻き込まれているだけだと思います。

    それにしても、何故アベル殿下を好きになったのかしら?勉強も出来ないし、剣の腕もそこそこ。顔は…まあそれなりだと思いますけど、性格が表情に出てますし…わたくしは絶対に嫌ですわ。

    アージェ様を囲むようにアベル殿下、ゼノン様、カイル様…普通以上のお友達に見えます。
    こちらに関わってこなければ何ともないのですが、何故かアベル殿下に嫉妬して、わたくしが嫌がらせをした事にされるのです。

    最も、前回とは違い、口頭での注意もしないわたくしが嫌がらせをしてるという事、少なくともクラスの誰も信じていませんわ。

    学園だけでは飽き足らず、社交界にも噂を流されて…けれど、わたくしとキルヴィス殿下の様子を見ている皆様は、誰も信じていないようですし、公爵令嬢のわたくしが男爵令嬢を虐めたとしても、何の罪にもなりませんからね。

    前回とは違い、アージェ様は頭のおかしな令嬢として認識されてきているようですわ。
    もう、虚言は通じませんことよ。

    今の社交界での噂は、側妃様の病死の件ですわね。
    人の口に戸は立てられぬとはよく言ったもので、側妃様が毒を入手する為に行動していた事や、アベル殿下に王位を継がせる為に、色々と画策していた事。それらがまことしやかに囁かれているのです。

    アベル殿下自身も王族として褒められた行動を普段から行っていないので、アベル殿下を推す方は誰もいらっしゃいません。

    王族として相応しくない。廃嫡すべきなんて声も聞こえました。
「キルヴィス様…まさか故意に噂を流したりなんて事は」
「まさか。私にとってもアベルは甥だよ?腹に据えかねる事があったとはいえ」

    キルヴィス殿下は、口に人差し指をそっと当てました。
    わたくしは…とんでもない方と、婚約してしまったのかもしれませんわね…

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