バツイチ出戻り令嬢は竜王に溺愛される

バカラ

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「・・・!!」

セルキーは大きく目を見開いた。

「そんなっ、なぜ陸の、それも空中を領域とする迦楼羅族が属性も領域も違う竜族の王の誕生を阻むのですかっ!」

「・・セルキー、お前は央竜がどのようなものか知っているか。」

サーガラはセルキーに問う。

「恐れながら央竜は、4竜家の長で、全ての水の生命や事象を統べる王と認識しております。」

「では、迦楼羅の王は?」

サーガラの問いの意図がわからず戸惑いながらセルキーは答える。

「陸にあり、全ての空中の生命や事象を統べる王かと。」


「違う。」


サーガラの予想外の言葉にセルキーは困惑した。イシュカはそんなセルキーとは違い表情を崩さない。

「どういうことですか。竜王様の仰っていることの意味がわかりません。」

その問いの答えを待つセルキーに、サーガラは、ゆっくりと、言葉を継いだ。



「空中の生命、そして事象も全て、央竜が生むのだ。地の生命、事象も全て、だ。」



「・・・!!それはまさか、、この世の全てを央竜が統べているということですか?!」

「その通りだ。」


サーガラの発した言葉にセルキーは驚愕した。それは竜の高位眷族たるセルキーですら知らぬことであった。
セルキーは思い浮かんだ疑問を矢継ぎ早にサーガラにぶつける。

「けれど、迦楼羅がなぜ央竜の誕生を阻むのですか。竜王様のお話からすると、この世を統べる力は竜族にしか与えられぬのに。」

「・・それもまた違う。」

サーガラは続ける。

「央座の儀は竜族が行う儀。しかし、竜族しか行えぬ儀ではない。」

「では・・迦楼羅は、、この世の王に成り代わろうとしていると言うのですか?!」



その時、セルキーの隣に控えていたイシュカが口を開いた。

「この流れからするとその可能性が一番高いだろう。セルキー、このことは口外無用。それと一旦この話は区切りとした方が良い。水の姫様も驚いておられる。」

竜王サーガラの膝の上には、突然始まった真剣な談義について行けず氷のように固まったオリヴィアがいた。

重要機密を聞いてしまったらしいということだけは薄っすらと理解しているようだが。

「水の姫様もこの件は胸の内におしまい下さい。」

そうイシュカにやんわりと釘をさされるとオリヴィアはコクンと頷いた。


「さて、サーガラ様、明後日の4竜家の会議についてですが、セルキーと水の姫様も列席ということで良いでしょうか。」


ーー会議って、いったい何のことでしょうか。目が点になったままオリヴィアは思った。
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