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第二章
番外編②
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ゲッターたちが洞窟を出てゴブリンの村に到着した日のことだ。
アイナと女ゴブリン4人組は女たちの家で赤ちゃんと一緒に長旅の疲れを癒していた。
「短い距離とはいえ赤ちゃんを連れての旅はやっぱり大変ね」とアルが言うとウタがウキに授乳しながら頷いていた。
女ゴブリンたちは毎日の発声練習のおかげで今では上手に話せるようになっていた。
そのためか日に日におしゃべりの時間も長くなっている。
アイナは赤ちゃんたちをあやしながら「でもこの子たちもよくがんばってくれたね」と言った
イレがイリとイロを寝かしつけながら「本当ね。何にせよ無事に村に帰って来れてよかったわ」と安心したように言った。
これも「ゲッター様とアイナが来てくれたおかげよ」とウタが言うとアイナは「そんなことないよ。みんなががんばったからだよ」とゲッターみたいなことを言った。
そんな感じでアイナたちがおしゃべりをしていると外に出ていたエラが帰ってきた。
エラは戻ってくるなりうれしそうに「今日は宴だって。ゲッター様とガプロが話してたよ。しかもお酒も出してくれるって」と報告した。
それを聞いてアイナたちだけでなく家にいた他の女ゴブリンたちも歓声を上げた。
アイナが「宴は久しぶりね。楽しみだなぁ」と言うとエラがニヤニヤして近づいてきたので「何よ」と言った。
エラはニヤニヤしたまま「アイナ、宴はゲッター様を子作りに誘うチャンスよ」と言った。
アイナは一瞬にして真っ赤になり「な、な、何言ってるのよエラ!」と叫んだ。
エラは不思議そうな表情になり「宴の時は気持ちが盛り上がりやすいからカップルができやすいよ」とアドバイスした。
イレも加わって「お酒もでる宴なんてカップルができる定番よ。気分が良くなるから絶対上手くいくよ」と後押しした。
2人の言葉にアイナは下を向いて「でも、でも」と勇気が出ない様子だった。
アルが優しく「もちろんアイナから無理に誘うことはないわ。でも今日がいい機会なのは覚えておいて。アイナも後悔したくないでしょ」と語りかけた。
ウタも「ゲッター様はきっと宴の間も忙しいと思う。だからチャンスだと思ったなら勇気を出して」と励ました。
思い返してみると2人っきりで旅に出たはずが、カプルたちに会って洞窟についてからは、ゲッターと2人だけになれたのは数えるほどしかなかった。
長時間となると罠にかかった偵察隊を助けに行った時だけだ。
ゲッターはどんどん忙しくなっていて村長になったらどれだけ時間に余裕があるかわからない。
アイナはふと、そんな寂しい気持ちに襲われて青ざめた。
そんな思いに駆られたアイナは、勇気を出してゲッターを誘う決心をした。
「うん。どれだけできるかわからないけどがんばってみる」とアイナは両手を握りしめて言った。
アルたちも両手を握りしめて「アイナなら大丈夫だよ!がんばって!」と応援したのだった。
予想通り宴のゲッターは忙しそうだった。
ゲッターの村長就任祝いも兼ねているのだから当然だ。
今もゲッターは壇上で「私が村長になったからにはあんなことができる、こんなことをしよう」と聞いたことがない話をぶち上げていた。
「本当にそんなことできるのかな」とアイナは思いながらチビチビとゴブリンの村のお酒を飲んでいた。
ゴブリンのお酒は美味しかった。
アイナはほとんどお酒を飲んだことがなかった。
祭りの時に一口飲ませてもらったことがあったがすぐに真っ赤になってしまいそれ以来は飲ませてもらえなかった。
最後に飲んだのは自分の洗礼式のお祝いの時で、その時もワインを一口飲んだだけだった。
お酒は貴重なものらしいのでアイナは相変わらずチビチビと舐めるように飲んでいたが顔が火照ってくるのはわかった。
ゲッターも赤い顔をして壇上で演説を相変わらず続けている。
ふと周囲を見るとゴブリンのカップルがくっついて物陰に消えていくのが見えた。
気にして見てみると多くのカップルができたのかどんどん数が減っていく。
それを眺めてアイナは自分が「いいなぁ」と思っているのに気づいてなかった。
宴が進むにつれて、雰囲気はますます盛り上がり、無礼講の感じになってきた。
ゲッターも演説を終わりにして酔いを覚ますためその場を離れた。
調子に乗って色々言ったことは覚えているが「みんなが喜んでくれたから良しとしよう」と軽く流すことにした。
ゲッターが水を飲み、用を足して戻ろうとするとアイナが立っていた。
アイナもお酒を飲んだのか赤い顔をしていたので「もしかして酔いを覚ましているのかな」とゲッターは思った。
アイナはゲッターが来たのに気づくと微笑んだ。ゲッターはその微笑みに思わずドキッとし、心臓が高鳴った。
「酔いを覚ましているのか」とゲッターが聞くとアイナは少しおぼつかない足取りで近づいてきた。
酔っているのか少し潤んだ瞳が妙に色っぽかった。
アイナが手招きするので、2人で木の下に歩いていった。
今まで姉弟のように育ってきたアイナが今は別人のように感じられた。
「いい演説でしたね」とアイナが言ったがゲッターは「そ、そうか」と返すのが精一杯だった。
ふとアイナが「ゲッター様」と呼んだかと思うと、じっと見つめてきた。
ゲッターは何故か「目を逸らさないとダメだ」と思ったが魔法でもかけられたかのように動けなかった。
アイナはゲッターを見つめたままゆっくりと抱きついてきた。
ゲッターは何もできずに固まっていた。
もう一度「ゲッター様」とアイナが囁いた。
ゲッターは魔法が解けたのか動けるようになり「アイナ」と呼びかけながら肩を抱いた。
2人の若者の影が一つになろうとしていたその瞬間、突然大きな声が響いた。
「やっぱ無理~~~~~~~~~~!!!」
ゲッターはすごい力で突き飛ばされると木に後頭部をぶつけて気を失った。
翌日、森ではアイナの心のもやもやを晴らすために多くの動物が狩られ、アイナはミロスとヨイチに神と崇められたのだった。彼女の心には、ゲッターとの未来への期待と、もしかしたら失われたチャンスへの後悔が交差していた。村の宴は、とても特別な意味を持つ出来事となったのだ。
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アイナと女ゴブリン4人組は女たちの家で赤ちゃんと一緒に長旅の疲れを癒していた。
「短い距離とはいえ赤ちゃんを連れての旅はやっぱり大変ね」とアルが言うとウタがウキに授乳しながら頷いていた。
女ゴブリンたちは毎日の発声練習のおかげで今では上手に話せるようになっていた。
そのためか日に日におしゃべりの時間も長くなっている。
アイナは赤ちゃんたちをあやしながら「でもこの子たちもよくがんばってくれたね」と言った
イレがイリとイロを寝かしつけながら「本当ね。何にせよ無事に村に帰って来れてよかったわ」と安心したように言った。
これも「ゲッター様とアイナが来てくれたおかげよ」とウタが言うとアイナは「そんなことないよ。みんなががんばったからだよ」とゲッターみたいなことを言った。
そんな感じでアイナたちがおしゃべりをしていると外に出ていたエラが帰ってきた。
エラは戻ってくるなりうれしそうに「今日は宴だって。ゲッター様とガプロが話してたよ。しかもお酒も出してくれるって」と報告した。
それを聞いてアイナたちだけでなく家にいた他の女ゴブリンたちも歓声を上げた。
アイナが「宴は久しぶりね。楽しみだなぁ」と言うとエラがニヤニヤして近づいてきたので「何よ」と言った。
エラはニヤニヤしたまま「アイナ、宴はゲッター様を子作りに誘うチャンスよ」と言った。
アイナは一瞬にして真っ赤になり「な、な、何言ってるのよエラ!」と叫んだ。
エラは不思議そうな表情になり「宴の時は気持ちが盛り上がりやすいからカップルができやすいよ」とアドバイスした。
イレも加わって「お酒もでる宴なんてカップルができる定番よ。気分が良くなるから絶対上手くいくよ」と後押しした。
2人の言葉にアイナは下を向いて「でも、でも」と勇気が出ない様子だった。
アルが優しく「もちろんアイナから無理に誘うことはないわ。でも今日がいい機会なのは覚えておいて。アイナも後悔したくないでしょ」と語りかけた。
ウタも「ゲッター様はきっと宴の間も忙しいと思う。だからチャンスだと思ったなら勇気を出して」と励ました。
思い返してみると2人っきりで旅に出たはずが、カプルたちに会って洞窟についてからは、ゲッターと2人だけになれたのは数えるほどしかなかった。
長時間となると罠にかかった偵察隊を助けに行った時だけだ。
ゲッターはどんどん忙しくなっていて村長になったらどれだけ時間に余裕があるかわからない。
アイナはふと、そんな寂しい気持ちに襲われて青ざめた。
そんな思いに駆られたアイナは、勇気を出してゲッターを誘う決心をした。
「うん。どれだけできるかわからないけどがんばってみる」とアイナは両手を握りしめて言った。
アルたちも両手を握りしめて「アイナなら大丈夫だよ!がんばって!」と応援したのだった。
予想通り宴のゲッターは忙しそうだった。
ゲッターの村長就任祝いも兼ねているのだから当然だ。
今もゲッターは壇上で「私が村長になったからにはあんなことができる、こんなことをしよう」と聞いたことがない話をぶち上げていた。
「本当にそんなことできるのかな」とアイナは思いながらチビチビとゴブリンの村のお酒を飲んでいた。
ゴブリンのお酒は美味しかった。
アイナはほとんどお酒を飲んだことがなかった。
祭りの時に一口飲ませてもらったことがあったがすぐに真っ赤になってしまいそれ以来は飲ませてもらえなかった。
最後に飲んだのは自分の洗礼式のお祝いの時で、その時もワインを一口飲んだだけだった。
お酒は貴重なものらしいのでアイナは相変わらずチビチビと舐めるように飲んでいたが顔が火照ってくるのはわかった。
ゲッターも赤い顔をして壇上で演説を相変わらず続けている。
ふと周囲を見るとゴブリンのカップルがくっついて物陰に消えていくのが見えた。
気にして見てみると多くのカップルができたのかどんどん数が減っていく。
それを眺めてアイナは自分が「いいなぁ」と思っているのに気づいてなかった。
宴が進むにつれて、雰囲気はますます盛り上がり、無礼講の感じになってきた。
ゲッターも演説を終わりにして酔いを覚ますためその場を離れた。
調子に乗って色々言ったことは覚えているが「みんなが喜んでくれたから良しとしよう」と軽く流すことにした。
ゲッターが水を飲み、用を足して戻ろうとするとアイナが立っていた。
アイナもお酒を飲んだのか赤い顔をしていたので「もしかして酔いを覚ましているのかな」とゲッターは思った。
アイナはゲッターが来たのに気づくと微笑んだ。ゲッターはその微笑みに思わずドキッとし、心臓が高鳴った。
「酔いを覚ましているのか」とゲッターが聞くとアイナは少しおぼつかない足取りで近づいてきた。
酔っているのか少し潤んだ瞳が妙に色っぽかった。
アイナが手招きするので、2人で木の下に歩いていった。
今まで姉弟のように育ってきたアイナが今は別人のように感じられた。
「いい演説でしたね」とアイナが言ったがゲッターは「そ、そうか」と返すのが精一杯だった。
ふとアイナが「ゲッター様」と呼んだかと思うと、じっと見つめてきた。
ゲッターは何故か「目を逸らさないとダメだ」と思ったが魔法でもかけられたかのように動けなかった。
アイナはゲッターを見つめたままゆっくりと抱きついてきた。
ゲッターは何もできずに固まっていた。
もう一度「ゲッター様」とアイナが囁いた。
ゲッターは魔法が解けたのか動けるようになり「アイナ」と呼びかけながら肩を抱いた。
2人の若者の影が一つになろうとしていたその瞬間、突然大きな声が響いた。
「やっぱ無理~~~~~~~~~~!!!」
ゲッターはすごい力で突き飛ばされると木に後頭部をぶつけて気を失った。
翌日、森ではアイナの心のもやもやを晴らすために多くの動物が狩られ、アイナはミロスとヨイチに神と崇められたのだった。彼女の心には、ゲッターとの未来への期待と、もしかしたら失われたチャンスへの後悔が交差していた。村の宴は、とても特別な意味を持つ出来事となったのだ。
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