異っ地 にぃ 参上

雄MAN

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一章  異っ地 にぃ 参上

11話  キュー side 1

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 ナニモスルキガオキナイ  ナニヲスレバイイノカワカラナイ  

 ナニモナイ  スベテナクナッタ

 
 
 
 
 ボケーッと歩いていたどこいくあてもなく
 
 声が聞こえた

 目の前に人がいたボケーッとしてたから気づくのが遅れた
 
 ここで死ぬのか



 あれっ 殺されないのか
 どしんだ
 良い匂いがするな
 近寄ってみるか


 んっ やっぱり良い匂いがするな好きな匂いだ
 知らず知らずにスリスリしていた

 んっ 撫でてくれてる
 気持ち良い

 
 この人と一緒にいたいな

 これは運命の出逢いなのではないだろうか


 一緒に来るかと聞いてるような気がした
 ついていこう  どこまでも

 
 ついてくと森の中へ入っていった

 果物の匂いがするな

 そこへつくとあわてたように人が来た

 果物をみて喜んでくれ撫でてくれた
 気持ち良いなぁ

 しばらく進んで行くと木の化物がいた

 その周りを見ているので木に襲わないでねとお願いしたら、不味そうだから喰わねぇよと伝えてきた
 良い木なのかな

 今日はここで寝るらしい、今日はよろしくというと好きにしろと伝えてきた
 やっぱり良い木なんだ

 名前をつけてもらえた<キュー>良い名前だ

 従者になったんだご主人様ができたんだ

 嬉しくてスリスリしてたら
 アチコチかなり撫でてくれたクスグッタかったりもしたが嬉しくて気持ち良かった


 その日は朝から一族を滅ぼされたり、泣きじゃくったり、ご主人様に出逢ったり、木に会ったりイロイロありすぎて疲れていたのか寝てしまっていた



 朝、カラスに起こされた

 んっ誰だ  ご主人様はいた  
    はぁ良かった

 カラスが何で化物の上で寝ているのか聞いてきたが、頼んだと伝えた

 ご主人様が撫で回してくれた
 気持ち良いなぁ

 んっ ご主人様の知り合いか

 
 何処かへ向かう事になった
 
 ありがとうと木に伝えたら何時でも来いといってくれた
 やっぱり良い奴だったんだなぁ

 
 カラスもついてきたやっぱりご主人様の知り合いか

 
 んっ カラスに名前をつけるのか まぁご主人様が決めた事だ

 <ロク>か良い名前だ さすがご主人様だ

 <ロク>が撫でてもらっていたのでスリスリしたら一緒に撫で回してもらった
 気持ち良いなぁ


 しばらく進んでいくとゴブリンがいた

 こちらに攻めてこようとしている
 ご主人様に攻めてくるなんて殺してやると思って跳び出したが<ロク>が2匹をアットユウマに倒してしまったが1匹だけ倒せた

 ご主人様に誉められ撫で回してくれた 
 気持ち良いなぁ

 
 進んでいく時、ご主人様と話せるように言葉を教えてと<ロク>に頼んだ

 ご主人様も教わるようだ


 
 <ロク>がご主人様に指輪を渡していた

 良いなぁご主人様と<ロク>(足の指だが)お揃いの指輪だなぁ

 えっ 俺の分もあるのか

 ご主人様が耳につけてくれた
 「痛くはないか?」と聞いてきてくれた

 そんなには痛くはなかった痛さよりお揃いという喜びの方が強かった

 着けた後ワサワサ撫で回してくれた
 気持ち良いなぁ
 



 街へ旅立つ前々日にご主人様と初めて話した 嬉しくて幸せだった
 ご主人様も喜んでくれて誉めてもくれ撫で回してくれた
 気持ち良かったぁ

 

 旅立ち前夜、お別れの宴があった

 もう木とお別れなのかと思ったら泣けてきた

 泣いているとご主人様が<ロク>と一緒に抱きしめてくれ、木の所へいき抱きしめてくれた

 木が何時でも来いと伝えてきた
 良い奴だなぁ

 別れは寂しいけど、この温もりは優しく幸せだなぁ

 いつの間にか眠ってしまっていた

 旅立ちの朝

 感謝とまた来るよと伝えると[あぁ何時でもどんな時でも来い]といわれた
 トコトン良い奴だ
 

 見えなくなるまでまたねーと言っていた




 しばらく進むとなんとなく嗅いだことのある匂いがしてきたが何かいる

 ご主人様に伝えるとゆっくり近づいていった


 あれっ  母さんの匂いのような違うような

 <ロク>が兎だと伝えてきた

 やっぱり母さんか?
 何で?死んだはずなのに

 呪いか?  だから匂いがオカシカッタのか?
 ゆっくり近づいていくと、離れろと<ロク>にいわれた

 やっぱり呪いだったようだ
 治せれば治してやりたいが・・・


 
 ボケッとしていたら避けろ!とご主人様にいわれた
 すぐ目の前には母さんが襲いかかってきていた
 避けられないと思った瞬間
 
 ご主人様が間へ入り防いでくれた
 離れていろといってくれ、戦わないようにしてくれているようだ

 それから、ご主人様は防戦しながらどうにかできないか考えているようだ

 
 しばらくし、ご主人様がフットバサレてしまった
 危ないと思いご主人様のほうへ向かっていった

 
 そこで母さんが俺へ突っ込んできた
ご主人様が避けろといいながら俺のほうへきていたが避けられない駄目だと思った瞬間
 
 目の前に影ができた


 木の奴が角で貫かれてた

 なんでここにいる?
 何で助けてくれた?

 何で・・・なんで・・・ナンデ・・・
 ナンデ・・・なんで・・・何で・・・

 
 ボケッとしてるとご主人様が魔空間へ<モッチャン>を入れろといってきた

 そうか瀕死の状態ならいれられるんだ、それに時も止まるし、さすがご主人様だ
 助けられるかもしれないと思いすぐに入れた


 ご主人様が怒っている 初めて見た 怒声をとばしている


 あそこまで呪いに呑み込まれていると治せない
 殺すことでしか母さんを救うことはできない
 このままだとご主人様にも怪我をさせてしまうかもしれない
    死んでしまうかもしれない
 
 殺してあげてください 楽にしてあげてください と悲しいが辛いが頼んだ

 <ロク>も呪いに呑み込まれすぎだと思ったようだ

 

 ご主人様は俺の事を思ってくれ、<モッチャン>の事も思ってあげ怒り怒声をあげ母さんへと切りかかっていった
 

 ご主人様があんなに怒りに震えながら悲しそうな表情をさせているのは自分のせいだと思い
 苦しく、辛く、セツナカッタ

 もうあんな顔にはさせたくたいと思った



 <ロク>がそっと寄り添ってくれた

 母さんが炎につつまれ亡くなった

 煙がたちなんとなくもの悲しさを描いていたが、これで母さんもようやく成仏でき一族のもとへ旅立てるな

 
 母さんが亡くなった悲しみとセツナさ
 
 ご主人様への申し訳なさと感謝

 こんな素晴らしいご主人様に出逢えて、ご主人様の従者になれて良かった
 

 自然と涙が溢れていたが自分の一族のそれも母親の事で危険にさらされ<モッチャン>も瀕死の状態なんだから涙は流せない


 ご主人様がこちらにきて二人とも抱きしめてくれた


 ご主人様へ涙声で感謝を伝えると
「いいんだ 無理をしなくてもいいんだ」と温かい言葉をかけてくれた

 それでも母さんを呪いから解放するためとはいえ危険をかえりみず、俺の為にも戦ってくれたことが嬉しかった事を伝えた

 <ロク>も放ってはおけないと思ってくれていた

 同じご主人様へ仕える従者になれて良かった


 溢れていた涙がとめどなく流れだした





 

 <モッチャン>の生えていた所まできた

 大きな穴が空いていた

 ご主人様が<モッチャン>をだしてくれといってきた

 出すと意識はなかった

 酷い傷跡だ

 俺のために受けたきずだ

 助かってくれ、祈り願った

 
 <モッチャン>は意識を取り戻したが死を予感してるようだ

 <モッチャン>に助けてくれてありがとうとつたえるとぎゃくに励まされありがとうと出逢えて良かったと、それはこちらの方だ<モッチャン>に出逢えて良かった


 ご主人様に殺してくれと伝えていた、糧と成るために、凄い事だ

 そんな事普通言えない

 それに対してご主人様も分かったと、これも普通言えない


 
 だが、殺すが生かすとご主人様はいった

 どういう事だ

 
 その様子を見終えたら、教えてくれた

 挿し木というらしい<モッチャン>の子のようなモノらしい

 これが<モッチャン>を生かすということか、凄いことだとご主人様に伝えた

 
 どうにか主従契約できたらしい、もう大丈夫だと教えてくれた

 良かった

 

 ご飯を食べてから一族が滅ぼされた時の事を話した


 ご主人様に謝罪させてしまった

 ご主人様への感謝はあれど悪いことなどありはしないのに・・・


 
 それからは母さんがどうしてここまで来れたのか推測だが聞いた


 母さんは母として一族の長として、どうにかしようとしたんだな
 それで最後は俺に会いにここまで来てくれたんだな

 




 ご主人様が母さんの持ち物を出してくれた


 
 あれは俺が小さい時あげた  母さんを模して作った人形だ 

 まだ持っててくれたのか・・・
 魔力操作の練習の為作ったこんな不格好なモノを・・・・

 
 「大事にしてくれていたんだな」とご主人様にいわれた

 そう大事にしてくれてたんだ

 「はい」と答えた顔はぐしゃぐしゃだったろう



 その日の夜はご主人様が抱いて寝てくれた
 

 
 







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