猫の気持ち 犬の気持ち 家族の絆

夢咲はるか

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第6話(1)

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「おはようございますですよー」
「お、おはようございます」

 約束の時間五分前、猫側と犬側の使者がやってきた。今日は二人とも制服ではなく、正装のスーツ姿だ。
 リリさんは笑顔を振りまいて、スゥさんはやっぱりオドオドしてる。リリさんの顔がツヤツヤしてるのは休暇のおかげか。

「……はい。おはようございます」
「あれれ? 修助さん、顔色が悪いですね? くまもありますよ?」
「まあ、はい。色々あったんですよ」

 結局一睡もできなかった。
 五時近くに帰ってきたマシマロに気付かれないように考えるのは一苦労だった。

「緊張なさらなくても。取って食われるワケじゃありませんから」
「ええ、わかってます。……ところで、その荷物なんですか?」

 リリさんの隣には大きい――二メートルほどの金属製のケース。コロコロ付だ。

「これには両国の本部と中継のためのカメラが入ってますよー。今回はキャッツビレッジの担当になりました。……おや、どうなされました?」
「いいえ。なんでもありませんよ」

 なんてこった。てっきり僕は勝敗は二人に口頭で伝えるだけと思っていた。これは不測の事態。まあ落ち着いて考えてみれば、国間の大切な問題なのだから当然なのだが……それだけテンパっていたのだろうか。

「それでは失礼いたしますねー」
「お邪魔、します」

 二人を和室に案内する。
 ちなみに、マシマロとレートには先に座ってもらってる。位置は初日と同じだ。

「あ、マシマロさんにレートさん、おはようですー」
「おはよーっ」

 マシマロとリリさんは声で、レートとスゥさんは控えめなお辞儀で挨拶。そうして、そうしている間に、

「とりあえず、どうぞ」

 俺はマシマロとレートの間に腰を下ろし、お二人にも促す。

「いえ。時間が押してますのでセットに入らせていただきますねー」

 リリさんは例のケースを開け、中から細長い筒状の金属棒を取り出し、ボタンを押すと一瞬で三脚になった。

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