宇宙の終点

あいいろ-AIIRO

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第2章 消えた乗組員

消えた乗組員

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「誰もいない⁉︎」
食堂、図書室、カフェと探していくがやはり見つからない。
ここで一つ引っかかることにきずく。
あの宇宙服の人はどこに?
30分くらい経ったのだろうか。
突然ドカンと船体が揺れる。
急いで操縦室に向かう。
ワープホールの先には黒いペットボトル程の穴があった。
おそらく出口だろう。
妙に安心し、操縦席に座り大きな窓の外に目を再度向ける。
出口まであとちょっとの所で赤いランプと非常音と同時に
船体が傾き始める。
船体の防犯カメラの映像がスクリーンに映し出される。
見ると、船体の後ろに真っ黒な黃色いガラスがはまって
あるこの船と同機種の宇宙船があった。
船體の上に搭載されているレーザー光線から、
青紫色の光が真っ直ぐこちらに向かってきている。
急いで操縦桿(そうじゅうかん)を時計回りに回す。
その瞬間宇宙船がワープホールを抜けた。
僕は再度防犯カメラの映像に目を向ける。
そこにはもうあの宇宙船はいなくなっていた。
「よかった」っと一息つき、座席に座り込む。
いい座り心地だ。
そんな呑気な事を考えていると、
目の前に赤茶色の惑星が見えてくる。
「おお」
思わず声に出し、展望室に泳ぐようにして向かう。
みんなの謎の失踪をド忘れし、優雅に眺めた。
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