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 港は、人族に何回となく攻撃された事により変わっていった。

 防壁とその周りに水路が造られ、人族は門の所に有る交易所で交渉する事に成っている。
 人族には門は開く事はなく、品物の受け渡し等も其所で行なう。

 人族は直ぐに問題を起こす!
 だから、人族は港内に入れない事にしたのだ!
 更に、防備情報を人族に知られない為に、人族を港内に入れない。

 例え門を越えたとしても、道路の替わりに水路が拡がる。
 歩ける所は建物の際だけ!
 人が一人、歩ける幅があれば良い方。壁にへばり付いて歩くしかない所や、途切れてしまうのが殆んどだ!
 住民は水路を泳ぐか、小舟を使って移動するので問題ない!
 そう、凡ては人族対策だ!
 人族の騎士は鎧を着ている。
 鎧を着て泳ぐ事等絶対無理!
 つまり、壁にへばり付くしかない!
 それは水路からの良い的に成る!

 水路を嫌い。建物は中に入ろうとしても、入り口は水路に直結している。
 そう。泳いで建物の中に入る様に成っている。

 門から陸地は見える。
 其所には屋台が軒を並べ、人々が集っている。
 其所に行くには、水路なら簡単に行ける。が、歩いて行くのは先ず無理だろう。


 人族を警戒している港の建物の一室に、イリスは案内された。

「イリスさん!久し振り!どうしてたの!」

「アリアさん。久し振りです。」

 イリスは返事を返しながら苦笑した。
 アリアはそれを見て話題を変えた。

「その連れて来ている人達はどうしたの?」

「彼等は、近くの住む事に成った。狼人族のカイ。豹人族のサラ。小人族のコタ。これから来る時は、彼等を連れて来る時もあるから顔見せに連れて来たの。」

「紹介を受けました。カイです!
 主殿の護衛です!」

「サラです!私も護衛!」

「コタといいます!よろしくお願いします!」

「私はアリア、この港の運営代表者の一人よ!
 そのわたくしでも、数種類の種族が来るのは珍しいわ!」

 イリスは首を傾げて、

「アリアさんなら打ち合わせ等で、複数の種族の方々と会議する事等あるのではないですか?」

「ええ。でも、いつも同じ。この港の運営を関わる、海洋種族ばかり。
 それに、獣人族達は群れないと、思っていたわ!」

カイ達は頷きながら、

「ええ。あまり集まりません、情報交換はしますが!」

「主の話もそれでも聞いた!」

「仲は悪くないのですが、住み分けしている為。
 集まる事は余りないですね。」

 アリアはそんな彼等に頷き、

「それなのに、彼女の所に集ったのは何故?」


###港街の防御体制

 海に、半ば水没した様な街です。

 移動には、水路を泳ぐか・船か・壁に張り付いて移動するしかありません。

 ですが、泳ぐには鎧や剣が邪魔ですし、泳げる人が何人いるか。
 更に、水の中で戦闘等になります。

 船を持って来るには距離があります。
 徴収するにも、交易に使う小舟一船がやっとです。
 船の扱いに慣れている者もいません。
 勿論、水中から船の転覆を狙って海人達が襲って来ます。

 壁に張り付いていれば、水中から襲って来る海人達の良い的です。


 門から見える陸地は、屋台が軒を連れています。
 屋台で飲食の販売と、港ならではの食材の紹介
を行なっています。

 店員は屋台に武器を仕込み、戦闘になれば優秀な戦士に変わります。

  
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