宵闇王と精霊の竜刀

火の無い灰

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3章【闇の顕現、とある変化】

行間 ‐脈動の兆候‐

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国の間で、様々な策略やら陰謀やらが巡らされているのは、あくまで地上での事。
闇魔界や、天上にある天聖界では、また違った様相を呈している。
因みに、闇魔界には「宵闇王」をトップにした闇の種族モンスターたちがいるし、天聖界には「運命神」をトップにした光の種族がいる。

さて、両方の世界への入り口となる地上の「冥天龍の神殿」へと行ってみよう。
「冥天龍の神殿」は所謂死者たちの裁判所で、ここで死者たちの行き先が決まる。
ここで働いている人たちは全員、天聖界行になって、再び転生してきた人たちだ。
「(何だか最近、「精霊」たちが騒ぎ始めているような…?)」
「ねーねーどしたのミーシャ?何か困りごと?」
エルフのミーシャに話しかけてきたのは、彼女の仕事仲間で親友のレーナだ。
「うん、あのね…最近になって、精霊たちが騒ぎ始めてる気がするの」
「へぇ…具体的には?」
「場所で言えば…「埋毒者まいどくしゃの洞窟」あたりかな?光の精霊が一番敏感になってるの」
「埋毒者の洞窟?って確か、闇魔界への直接的な入口の「埋毒者の城」へ繋がるともいわれるA級ダンジョンだっ……」
レーナの発言で、まさか、と目を見開く2人。その2人の後ろに、ここにはめったに出てこないはずの新たな影が。
「そうね。その場所で、光の精霊が騒いでいるのなら、恐らく間違いないわ」
背に淡い色合いの翼をはやし、冒険者の服に似た鮮やかな色の衣装を身に纏う。
何より額に巻かれた頭帯飾りに嵌る不思議な魔法石この世界にないものが、彼女の特別性を強調している。
「…………マアト様、何故こんなところに?」
「ちょっとね、天聖界に残った神様たちやつらから通知が来たの」
この神殿を管轄している、真実の女神マアトだ。彼女の翼の羽と、死者が持っている精霊石を天秤にかけて善悪を計りとる。
「ミーシャ、その光精霊たちが言ってる内容はわかる?」
「うーん、色んなこと言ってるみたいだけど、纏めたら、同じことになるな……?」
「??どゆこと」
「えーっとね…………………………………

 宵闇王が目覚めるまであまり猶予がない。目覚めたら地上へ侵攻してくる。目的はあるホムンクルスを手に入れてその力を使って世界を支配すること。闇の種族再封印の手がかりは、真理の館にある。もし館に行くのであれば、相応の用意をする事を勧める…。

精霊が騒いでいたのは、魔王復活の前兆…?
神殿内にいた全員、その内容を聞いて、不安に思わない者はいなかった。
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