宵闇王と精霊の竜刀

火の無い灰

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3章【闇の顕現、とある変化】

脱出、そして…

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煌びやかな聖騎士の鎧を纏う女神と、精緻な細工の長槍神槍グングニルを持つ特徴的なとんがり帽子と眼帯の神。
『アテナにオーディン!お前らも来たのか!』
『お前が1人で突っ走ろうとしてたから来たんだよ』
『私はアース神族の長オーディンに言われたから来たのよ』
それだけ言うと、アテナはレイたちこっちの方を見てさらにこう言った。
『貴方たち、ここから脱出したいのなら戦いなさい。千載一遇のチャンスよ』
「「――――――」」
雷神トールの激烈な攪乱によって既に拘束術は意味を成さなくなり、レイたちはアテナの言葉に一斉に頷き返した。
「よし、みんな、いくよ!!」
「「「おう!!」」」
普通の旅人などの戦えない者たちは自然に後ろへ下がり、冒険者たちは各々の得物を構え、闇のモンスター群へと挑む。

『おお!お前、いい戦いっぷりじゃん!』
何が嬉しいのかは知らないが、さっきからずっとご機嫌な様子で白雷を操るトール。
「舐めてもらっちゃあ、困るんです……よっと」
話しながらであっても、正確無比てきかくすぎる黄金色の剣と精霊の竜刀の斬撃は、モンスターを1発で消し飛ばす。
レイやトールに比べ、戦闘能力でやや劣る冒険者たちも、数人で1匹、つまり多対個の状態に追い込み、1匹ずつ確実に倒している。
『オーディン、アテナ!出口はあったか?』
『ああ。この先、玉座と真逆の壁に、豪奢な飾り絵が描かれている。巧妙に隠してあるが、かなり大きい扉の飾り絵が、外へ繋がる本物の扉だ。この人数だったら恐らく全員1度に通れる』
『相手も残り少ないけど…一番厄介なのはまだ健在よ』
アテナが自らの持つ剣の剣先で示した先には…玉座から動く様子がないものの、傷を負ったようには見えない黒い球体、宵闇王がいる。
「しかし、宵闇王あれの能力を俺たちは知らない、その上にあれの配下はほぼ無限と言ってもいいぐらい数が多い。このまま留まってあれと戦おうとしても不利なのは多分こっちです」
『それもそうだが…万一の場合がある。俺らと彼である程度足止めしとく。…君たちの中で一番レベル高い者は誰だ?』
「ああ、おれだが」冒険者の一団の中から金属鎧を纏った男が進み出る。
『君は彼らを率いてあの赤い飾り絵の扉から外へと向かえ。戦える者は戦えない者を護って行きなさい』
「承知した、おい!冒険者共おまえら、話は聞いたな?行くぞ!」
彼を先頭として、冒険者たちは戦えない者たちを守りながら、赤い扉の飾り絵の方へと向かう。

『さて、後はこっちを片付けるだけね』
『時間稼ぎ程度なら楽勝だぜ!』
『ふむ、では4方面を1人ずつということでいいか?』
「(うわー、このひとたちノリ軽い…まあ多分大丈夫だろうけどね…)」
各々の武器が、煌びやかな光を振り撒いている。
そして、3柱の神&最強ホムンクルスは、ある者は不敵な笑みを浮かべ、ある者は淡々と、そして、ある者は裂帛の気合いを叫びながら、モンスター群へと突撃していく。

―――――――さあ、大軍vs4人の壮絶なる戦闘劇を始めよう。

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