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とあるマスターに恋をした機械のお話
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「マスター・・どこに行ったんです?」
私は美空(ミソラ)です。「機械仕掛けの神」・・・単純に「デウス・エクス・マキナ」です。
『マスターが帰らなくてもう一月たちます。どこに行ったんです?』
『・・・あれ?これは・・アルバム?』
棚の中にあったマスターの字で「アルバム」と書いてあるアルバムを見つけた
アルバムを開いた一ページ目の文に目が行った
「これを見つけたなら俺の死が決定したということだ」
え・・・どういう
「俺はお前に出会う以前からガンで身体が衰弱してたんだ。俺は俺の死期がわかったらお前のもとから去ろうって決めてたんだ。」
なんで・・・
「本当ならお前のもとで逝きたかったさ。でもお前の場合、俺の後を追ってくるだろ?」
当たり前でしょ。マスター
「お前と出会ったときはどうすれば判らなかったんだ。その当時、身体の衰弱がかなり進んでいた。あまり一緒にいれないから他人と関わらなかった。そういう時に出会ったのがお前だ」
・・・
「最初は壊れてたお前を直してからどっかに売ろうと思ってたけど、「しばらく置いとくか」と軽い気持ちで置いたんだ。最初のお前は今と違って無愛想だったんだ。」
壊れてたんだから。
「置いとくと決めてから悩んださ。この後どうしようかとな。お前を調べて、歌が好きだということ。これを見つけてね。」
マスター・・・
「自我を芽生えさせるために動いてたよ。
よくわからんからさ俺の好きな場所に行ったり、お前の好きそうな物を買ったり。・・・・いろいろしたさ。お前が初めて笑ったときは嬉しかったよ。達成感が大きかった。俺は他人の為に動く奴ではないんだ。」
じゃあなんで私の為に
「今思うと、この頃からお前に惹かれてたんだろうね。」
え・・・マスター・・・
「最初から余命は知ってたんだ。だからお前と行った先々で写真を撮ってた。思い出として残して置きたかったからな。」
なんで何も言わなかったんです?
「お前が歌が好きだと知ってから、好きそうな歌を作ったり、探したりした。時々、夜中まで作業してたのはこういうことさ。お前が覗いてたのも知ってるからな。」
・・・・
言葉を失う
知ってたのに驚きはしない。マスターだから。でも私の為に死にそうな身体に鞭打って、動いてくれたことに
「本当に正直なとこお前の為に動く気はなかったんだ。でもさ、お前と過ごしながら、久しぶりに家族のぬくもりを感じることが出来た。本当に感謝してるよ。それに、最近は友人達にお前のことを自慢したり、相談にのってもらったり。」
・・・・
「多分さ。お前に惹かれてたのはさ、俺が時々倒れたら。最後まで看病してくれたこと。とかだろうね。」
私はあなたの為になりたかったから
「もう感謝してもしきれない。正直、このまま一緒に居たい。そう思うほど。手が震えるよ。俺は死は恐れてる。でもそれ以上にお前との別れがつらい。そう思うほどこの生活は楽しかった。」
私もですよ。マスター・・・
「まあ心残りはある。お前が一人になること。
書いてる途中に「お前を置いとかなければ良かった」そう思うほどにつらい。だけどね、それ以上に楽しかった。」
目から涙がこぼれる
「だから。別れがつらい。そして怖いんだ。だけど、ここから先はお前の自由だ。自由にお前らしく生きてくれ。それが俺の願いだ。」
ま・前が見えないよ。マスター
「でも念のため。俺の後を追ってくるな。お前は先があるんだから。」
美空は周りを見回す
パソコン?
パソコンの画面には「新世界へ(レースノウァエ)」
アルバムの最後のページを見ると
「ありがとう。我が愛しき者よ。また会う日まで」
マスター・・あなたのいない世界で居たくはない。だから。
パソコンに触れてそのまま消えた
「マスター!」
美空が叫ぶ
「な・・なんで」
驚いていると。
「マスター!やっと見つけたよ。」
美空が抱きつく。
「おいおいどうした。なんで居るんだ」
頭を撫でながら聞く
「マスターと居るのが私の幸せです。そして、生涯共にあなたと居たいのです。一人で居たくはありません!」
「ハイハイ。だろうと思ったよ。なら改めて」
一拍おいて
「俺と結婚してくれ。汝と幾星霜共に歩む為に」
美空を向いて言う
私の答えは決まってます。マスター
「はい。喜んで!はい以外に返事はないですよ。共に歩みたいから付いてきたんですよ?」
笑顔で答える
「最初から説明してくださいって。心配したんですから。愛した人が居なくなったんですから。」
頬を膨らませながら言う
「はい。わかったよ。共に行こうか。」
「ありがとう。我が愛しき者よ。そして、共に歩もう。愛しき者。“美空”よ。」
これで終わり。マスターに恋をした機械が生涯共に行くために、死んだマスターに会う。
私は美空(ミソラ)です。「機械仕掛けの神」・・・単純に「デウス・エクス・マキナ」です。
『マスターが帰らなくてもう一月たちます。どこに行ったんです?』
『・・・あれ?これは・・アルバム?』
棚の中にあったマスターの字で「アルバム」と書いてあるアルバムを見つけた
アルバムを開いた一ページ目の文に目が行った
「これを見つけたなら俺の死が決定したということだ」
え・・・どういう
「俺はお前に出会う以前からガンで身体が衰弱してたんだ。俺は俺の死期がわかったらお前のもとから去ろうって決めてたんだ。」
なんで・・・
「本当ならお前のもとで逝きたかったさ。でもお前の場合、俺の後を追ってくるだろ?」
当たり前でしょ。マスター
「お前と出会ったときはどうすれば判らなかったんだ。その当時、身体の衰弱がかなり進んでいた。あまり一緒にいれないから他人と関わらなかった。そういう時に出会ったのがお前だ」
・・・
「最初は壊れてたお前を直してからどっかに売ろうと思ってたけど、「しばらく置いとくか」と軽い気持ちで置いたんだ。最初のお前は今と違って無愛想だったんだ。」
壊れてたんだから。
「置いとくと決めてから悩んださ。この後どうしようかとな。お前を調べて、歌が好きだということ。これを見つけてね。」
マスター・・・
「自我を芽生えさせるために動いてたよ。
よくわからんからさ俺の好きな場所に行ったり、お前の好きそうな物を買ったり。・・・・いろいろしたさ。お前が初めて笑ったときは嬉しかったよ。達成感が大きかった。俺は他人の為に動く奴ではないんだ。」
じゃあなんで私の為に
「今思うと、この頃からお前に惹かれてたんだろうね。」
え・・・マスター・・・
「最初から余命は知ってたんだ。だからお前と行った先々で写真を撮ってた。思い出として残して置きたかったからな。」
なんで何も言わなかったんです?
「お前が歌が好きだと知ってから、好きそうな歌を作ったり、探したりした。時々、夜中まで作業してたのはこういうことさ。お前が覗いてたのも知ってるからな。」
・・・・
言葉を失う
知ってたのに驚きはしない。マスターだから。でも私の為に死にそうな身体に鞭打って、動いてくれたことに
「本当に正直なとこお前の為に動く気はなかったんだ。でもさ、お前と過ごしながら、久しぶりに家族のぬくもりを感じることが出来た。本当に感謝してるよ。それに、最近は友人達にお前のことを自慢したり、相談にのってもらったり。」
・・・・
「多分さ。お前に惹かれてたのはさ、俺が時々倒れたら。最後まで看病してくれたこと。とかだろうね。」
私はあなたの為になりたかったから
「もう感謝してもしきれない。正直、このまま一緒に居たい。そう思うほど。手が震えるよ。俺は死は恐れてる。でもそれ以上にお前との別れがつらい。そう思うほどこの生活は楽しかった。」
私もですよ。マスター・・・
「まあ心残りはある。お前が一人になること。
書いてる途中に「お前を置いとかなければ良かった」そう思うほどにつらい。だけどね、それ以上に楽しかった。」
目から涙がこぼれる
「だから。別れがつらい。そして怖いんだ。だけど、ここから先はお前の自由だ。自由にお前らしく生きてくれ。それが俺の願いだ。」
ま・前が見えないよ。マスター
「でも念のため。俺の後を追ってくるな。お前は先があるんだから。」
美空は周りを見回す
パソコン?
パソコンの画面には「新世界へ(レースノウァエ)」
アルバムの最後のページを見ると
「ありがとう。我が愛しき者よ。また会う日まで」
マスター・・あなたのいない世界で居たくはない。だから。
パソコンに触れてそのまま消えた
「マスター!」
美空が叫ぶ
「な・・なんで」
驚いていると。
「マスター!やっと見つけたよ。」
美空が抱きつく。
「おいおいどうした。なんで居るんだ」
頭を撫でながら聞く
「マスターと居るのが私の幸せです。そして、生涯共にあなたと居たいのです。一人で居たくはありません!」
「ハイハイ。だろうと思ったよ。なら改めて」
一拍おいて
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美空を向いて言う
私の答えは決まってます。マスター
「はい。喜んで!はい以外に返事はないですよ。共に歩みたいから付いてきたんですよ?」
笑顔で答える
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頬を膨らませながら言う
「はい。わかったよ。共に行こうか。」
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