私の黒歴史倉庫

ネギヲ

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クロコダイル

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「ついにあの日の私と向き合う日が来た。

大学2年の私。」

健康診断の結果を見た。

人生で初めて尿検査に引っかかってしまった。

1番引っかかってはいけないやつ!

尿検査に引っかかったやつ=前日に頑張った人みたいなイメージがあるやつやん!

俺は、尿検査に引っかからない為に、少なくとも3日はしてないのに!

というか、してないからこそ逆にガチな病気じゃないのか?

少し不安なってきたわ!!

たしかにジュースばかりの生活。

食生活も悪い。

糖尿病ってやつかもしれん。

とにかく再検査の通知も来てることだし、また受けるか。

尿検査。

再検査の人は、尿を保管するプラスチックの容器を貰って、家で尿を取って再度提出する流れだ。

また、3日ほど我慢をして、尿を無事保管し、学校に持ってきた。

次に大事なのは、提出する時間。

ただ、提出して終わりだから時間こそかからないが、とにかく誰にも見られたくない。

だから敢えて朝の1つ目の講義の時間に保健室に行くことにした。

この時間なら誰もいないだろう。

やはり、読み通りだった。

さて、帰るとするか。

「ちょっとそこに座って待っててね。今ここで検査するから」

え?

尿検査って大きな病院に持って行って検査して後日分かるものじゃないの??

そして保健の先生は道具を取りにどこかに行ってしまった。

早く戻ってきてくれ。

ガラガラ

ドアが開いた。

中々早いじゃん先生。

と、思ったら、女子生徒だった。

あ!!

保健室ってあまり来たことないから、忘れてたけど男女で別々とかないんだった!

しかもその女子生徒に声をかけられた。

誰だよ!!

って、おい!!!!!

俺が高校の頃好きだった人やん!!!

同じ大学とは知っていたけど、今日まで会ったことないやん!!

なんで、このタイミングなんだ。

「ひ、ひさしぶりだね」

早速俺、コミュ症発揮。

「どこか悪いの?」

心配そうに聞いてきた。

「お、おれ、どこも悪くないと思うよ」

とか言ってると先生が来た。

「お待たせ!早速尿検査するよ」

俺の尿をその場で検査しだした。

リトマス紙みたいなやつとか使いだした。

「うん!蛋白も多くない!大丈夫だよ!」

空気が静かになった。


「ありがとうございます。あ、もう俺行くわ」

外に出ると雨が降っていた。

俺は手に持っていた傘を閉じたまま校舎まで歩いた。


おしまい。

これはクロコダイルだぜ。
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