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最後の選択

辛い

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 白斗はくとは黙ってしまう。それでも直也なおやは話を続けようとする。
 「俺はっ・・
 「その辺にしたらどうだ?」
 話を遮ったのは真斗まさとだった。
 「その辺って」
 「白斗はお前のこと何も思ってない証拠だろう?諦めたらどうだ?」
 「それでもっ」
 「往生際が悪いなぁ。お前は負けたの。俺に。」
 「まだ白斗は貴方と住むとは言ってない。」
 また、白斗を除け者にして、白斗のことを話している。
 「・・・夜丘やおか。」
 「白斗君?」
 はつが覗き込むように白斗見る。
 「・・・助けて・・・」
 小さい声で呟いた。白斗の肩に手を置いていた葉は聞こえてしまった。
 2人には聞こえてないみたいで、まだ言い争うを続けてる。
 「夜丘・・・出て来てよ。」
 葉は白斗の声に耳を傾ける。白斗のが呟いた言葉は「助けてよ」「出て来てよ」「なんで」を繰り返していた。

 「なんでこんなことになっちゃったんだろう。」

 葉は天を仰いだ。

 「悲しいなぁ。私はただ家族を幸せにしたいだけなのに・・・私には無理なのかな」

 言い争うをしていた2人も葉の方を向いて言葉を聞く。

 「白斗君は、逃げようとしてるし、直也は自分の意見を通そうと必死、真斗は自分の意見が必ず通ると思ってる。私はどうすれば良いの?」

 目を腕で隠す。

 「はぁ。辛い」
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