11 / 16
11話 新たなる旅立ち
しおりを挟む
ソレイユとシナアはギルド長との会談を終え、ゴールドアメジスト級冒険者への昇級を果たした。
オークションで使い果たしてしまったお金も現在ではそれなりに貯蓄ができた。
ギルドを後にするとソレイユが口を開いた。
「お金も集まってきたから、そろそろシナアちゃんの故郷に向かおうか!」
「ほんとに連れて行ってくれるの?」
「もちろん! そういう約束だもん、嘘はつかないよ!」
「……ありがと。」
当初の予定通りシナアの故郷を目指すことにした二人。
砂漠の街ハトラーダからシナアの故郷まではかなりの距離がある。
ほとんど大陸を横断しなければならないほどの距離だ。
なので、数日やそこらで到着するようなことはない。
長旅を覚悟しなければいけない。
「シナアちゃんの故郷まではかなり遠いから途中でいろんなところを経由しながらってことになるね。旅行みたいだね!」
「ソレイユと旅行……」
まずはハトラーダとシナアの故郷のおおよそ中間の位置にある王都を目指すこととなった。
砂漠地帯を抜ければ王都までの街道が整備されているため、比較的楽に行けるだろう。
今のところ砂漠地帯を抜けることが一番大変かもしれない。
「そうと決まればキャラバンが出てないか探してみないとね! 歩いて砂漠を抜けるより格段に楽だから」
こうしてソレイユとシナアはハトラーダの街でキャラバン探しをすることにした。
まずは、ソレイユがハトラーダに来る際に乗せてもらったキャラバンのおじさんを探すことにした。
商業区画に向かい商人の人たちにおじさんのことを聞いて回る。
「あいつなら昨日出てったよ。」
話しを聞くところ、おじさんは商品を卸した後また旅立ったとのことだった。
かなり仕事熱心なおじさんのようだ。
「あのおじさん仕事熱心だな~私も見習わないといけないな」
「まあ、あいつは俺らの中でもかなり働き者だからな。なんでも病気の妹がいるとかで、商いでお金を集めながら各地で薬草とかの情報を集めてるらしいぜ。ほんと尊敬しちまうよ。」
「そんな事情があったんだ、おじさん。すごい優しくてそんな風には見えなかったな」
「他人に頼るのが苦手なんだろうな。俺たちにも弱気なところを見せないし、ほんとに明るい奴だよ。たまには頼ってくれればいいのによ。あと、あいつはまだ30歳にもなってないぜ? お嬢ちゃんとそんなに変わらないんじゃないか?」
「えっ!? 30歳にもなってない!? 確かに私とあんまり歳が離れてない……」
「あっはっはっは! 確かにあいつは老け顔だからな!」
話しを聞いていた商人が大笑いをする。
そしてソレイユは衝撃の事実を知ることになってしまった。
おじさんじゃなく同世代だったという事実を。
(ずっとおじさんって呼んでたから、街に着いたとき食べ物屋さんを聞いたら意地悪されたんだ。ごめん、おじさん……じゃなくてお兄さん。)
心の中で謝罪するソレイユ。
「そういえば、何であいつのことを探してたんだ?」
「あっ! すっかり本来の目的を忘れてた! 実は私たち王都に向かいたいので王都方面に向かうキャラバンがないかなって探してたんですよ。それで、私がここに来るとき乗せてくれた、おじ……お兄さんに頼んでみようかなって」
「なるほどなぁ。それならちょっと厳しいかもな。」
「どうしてですか?」
「ついこの間、王都への街道に続くルートに強い魔物が出たらしくてな、今は王都方面に行きたがる奴が少ねぇんだよ。仮に向かうやつがいてもかなり遠回りのルートを通るだろうからな。お嬢ちゃんたちも今はここに残って魔物が倒されるのを待った方が賢明だと思うぜ。」
砂漠越えをするためには途中途中に点在するオアシスなどを経由する必要がある。
しかし、商人の話しを聞くところ王都へ続く街道への最短ルートに魔物が現れ、通過が困難だということだった。
「困ったな~」
「まあ、俺たち商人も王都方面の商品が売れないのは困りものなんだが、こればっかりはな。そのうち腕が立つ冒険者が倒してくれるさ。冒険者ギルドに依頼も出したしな。」
商人たちにとっても王都方面からの物流が途絶えるのは大打撃だった。
いや、商人だけでなく街全体に影響を与える事態ともいえる。
王都から訪れる人がいなくなってしまえば全ての施設の売り上げが落ちることとなるだろう。
魔物が現れてまだ数日しか経っていないため街の活気は衰えていないが、このままこの状況が続けば衰退の一途を辿ることとなるだろう。
「それなら私たちが倒してきますよ! ねっ、シナアちゃん!」
「まかせて。ソレイユが倒す。」
「お嬢ちゃんたちがかい!? 馬鹿言っちゃいけねぇよ! かなり強い魔物なんだ、お嬢ちゃんたちにはとても……そのドッグタグ、ゴールドアメジスト級か!?」
「そうですよ! さっき昇級したばっかりだけど」
「ゴールドアメジス級ならもしかすると倒せるかもしれないな……」
「まかせてください! しっかり倒してきますから! その代わり、魔物を倒してルートが開通したらキャラバンに乗せてくださいね!」
「それはかまわねぇよ! ルートが開通すればタダで乗せてやる! それから、好きな商品やるよ! あんまり高い奴は遠慮してくれるとありがたいがな!」
「それじゃあ、ターバンください!!」
こうしてソレイユとシナアは冒険者ギルドへと再び足を運び、商人が出した依頼を受けることにした。
「こちらの依頼ですね。砂漠に現れたゴーレムの討伐になります。ゴーレムはかなり強い個体ですのでお気をつけてください。それと、お二人のターバンかわいいですね!」
商人の依頼を無事に受注した二人は、受付のお姉さんが言ったように頭にターバンを巻きイメージチェンジしていた。
ソレイユとシナアのことを気に入った商人が先払いでターバンをプレゼントしてくれたのだ。
ゴーレムとの戦い。
それはハトラーダの街の商業を守るための重要な依頼だ。
果たして二人は依頼を達成し、ハトラーダの商人たちを救うことができるのだろか。
オークションで使い果たしてしまったお金も現在ではそれなりに貯蓄ができた。
ギルドを後にするとソレイユが口を開いた。
「お金も集まってきたから、そろそろシナアちゃんの故郷に向かおうか!」
「ほんとに連れて行ってくれるの?」
「もちろん! そういう約束だもん、嘘はつかないよ!」
「……ありがと。」
当初の予定通りシナアの故郷を目指すことにした二人。
砂漠の街ハトラーダからシナアの故郷まではかなりの距離がある。
ほとんど大陸を横断しなければならないほどの距離だ。
なので、数日やそこらで到着するようなことはない。
長旅を覚悟しなければいけない。
「シナアちゃんの故郷まではかなり遠いから途中でいろんなところを経由しながらってことになるね。旅行みたいだね!」
「ソレイユと旅行……」
まずはハトラーダとシナアの故郷のおおよそ中間の位置にある王都を目指すこととなった。
砂漠地帯を抜ければ王都までの街道が整備されているため、比較的楽に行けるだろう。
今のところ砂漠地帯を抜けることが一番大変かもしれない。
「そうと決まればキャラバンが出てないか探してみないとね! 歩いて砂漠を抜けるより格段に楽だから」
こうしてソレイユとシナアはハトラーダの街でキャラバン探しをすることにした。
まずは、ソレイユがハトラーダに来る際に乗せてもらったキャラバンのおじさんを探すことにした。
商業区画に向かい商人の人たちにおじさんのことを聞いて回る。
「あいつなら昨日出てったよ。」
話しを聞くところ、おじさんは商品を卸した後また旅立ったとのことだった。
かなり仕事熱心なおじさんのようだ。
「あのおじさん仕事熱心だな~私も見習わないといけないな」
「まあ、あいつは俺らの中でもかなり働き者だからな。なんでも病気の妹がいるとかで、商いでお金を集めながら各地で薬草とかの情報を集めてるらしいぜ。ほんと尊敬しちまうよ。」
「そんな事情があったんだ、おじさん。すごい優しくてそんな風には見えなかったな」
「他人に頼るのが苦手なんだろうな。俺たちにも弱気なところを見せないし、ほんとに明るい奴だよ。たまには頼ってくれればいいのによ。あと、あいつはまだ30歳にもなってないぜ? お嬢ちゃんとそんなに変わらないんじゃないか?」
「えっ!? 30歳にもなってない!? 確かに私とあんまり歳が離れてない……」
「あっはっはっは! 確かにあいつは老け顔だからな!」
話しを聞いていた商人が大笑いをする。
そしてソレイユは衝撃の事実を知ることになってしまった。
おじさんじゃなく同世代だったという事実を。
(ずっとおじさんって呼んでたから、街に着いたとき食べ物屋さんを聞いたら意地悪されたんだ。ごめん、おじさん……じゃなくてお兄さん。)
心の中で謝罪するソレイユ。
「そういえば、何であいつのことを探してたんだ?」
「あっ! すっかり本来の目的を忘れてた! 実は私たち王都に向かいたいので王都方面に向かうキャラバンがないかなって探してたんですよ。それで、私がここに来るとき乗せてくれた、おじ……お兄さんに頼んでみようかなって」
「なるほどなぁ。それならちょっと厳しいかもな。」
「どうしてですか?」
「ついこの間、王都への街道に続くルートに強い魔物が出たらしくてな、今は王都方面に行きたがる奴が少ねぇんだよ。仮に向かうやつがいてもかなり遠回りのルートを通るだろうからな。お嬢ちゃんたちも今はここに残って魔物が倒されるのを待った方が賢明だと思うぜ。」
砂漠越えをするためには途中途中に点在するオアシスなどを経由する必要がある。
しかし、商人の話しを聞くところ王都へ続く街道への最短ルートに魔物が現れ、通過が困難だということだった。
「困ったな~」
「まあ、俺たち商人も王都方面の商品が売れないのは困りものなんだが、こればっかりはな。そのうち腕が立つ冒険者が倒してくれるさ。冒険者ギルドに依頼も出したしな。」
商人たちにとっても王都方面からの物流が途絶えるのは大打撃だった。
いや、商人だけでなく街全体に影響を与える事態ともいえる。
王都から訪れる人がいなくなってしまえば全ての施設の売り上げが落ちることとなるだろう。
魔物が現れてまだ数日しか経っていないため街の活気は衰えていないが、このままこの状況が続けば衰退の一途を辿ることとなるだろう。
「それなら私たちが倒してきますよ! ねっ、シナアちゃん!」
「まかせて。ソレイユが倒す。」
「お嬢ちゃんたちがかい!? 馬鹿言っちゃいけねぇよ! かなり強い魔物なんだ、お嬢ちゃんたちにはとても……そのドッグタグ、ゴールドアメジスト級か!?」
「そうですよ! さっき昇級したばっかりだけど」
「ゴールドアメジス級ならもしかすると倒せるかもしれないな……」
「まかせてください! しっかり倒してきますから! その代わり、魔物を倒してルートが開通したらキャラバンに乗せてくださいね!」
「それはかまわねぇよ! ルートが開通すればタダで乗せてやる! それから、好きな商品やるよ! あんまり高い奴は遠慮してくれるとありがたいがな!」
「それじゃあ、ターバンください!!」
こうしてソレイユとシナアは冒険者ギルドへと再び足を運び、商人が出した依頼を受けることにした。
「こちらの依頼ですね。砂漠に現れたゴーレムの討伐になります。ゴーレムはかなり強い個体ですのでお気をつけてください。それと、お二人のターバンかわいいですね!」
商人の依頼を無事に受注した二人は、受付のお姉さんが言ったように頭にターバンを巻きイメージチェンジしていた。
ソレイユとシナアのことを気に入った商人が先払いでターバンをプレゼントしてくれたのだ。
ゴーレムとの戦い。
それはハトラーダの街の商業を守るための重要な依頼だ。
果たして二人は依頼を達成し、ハトラーダの商人たちを救うことができるのだろか。
0
あなたにおすすめの小説
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
女の子がほとんど産まれない国に転生しました。
さくらもち
恋愛
何番煎じかのお話です。
100人に3~5人しか産まれない女の子は大切にされ一妻多夫制の国に産まれたのは前世の記憶、日本で亭主関白の旦那に嫁いびりと男尊女卑な家に嫁いで挙句栄養失調と過労死と言う令和になってもまだ昭和な家庭!でありえない最後を迎えてしまった清水 理央、享年44歳
そんな彼女を不憫に思った女神が自身の世界の女性至上主義な国に転生させたお話。
当面は2日に1話更新予定!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
女性が少ない世界に転生した控えめ伯爵令嬢、なぜか五人の婚約候補に選ばれて少しずつ恋を知っていきます
ノッポ
恋愛
女性が極端に少ない異世界に転生した私は、気づけば伯爵令嬢になっていた。
前世は日本で普通に生きていたせいか、貴族令嬢らしい強気な振る舞いがどうしても苦手。
社交界デビューを迎えても、「どうして私が選ばれるの?」と戸惑うばかりだった。
けれど今年デビューする高位令嬢はわずか三人。
家同士の思惑も重なり、騎士団長家の息子、宰相子息、魔術師団長の息子、幼なじみの侯爵子息、そして英雄騎士――
五人の若きエリートとのお見合いが次々と始まってしまう。
遠慮がちで控えめな性格は、この世界では珍しく、気づけば少しずつ距離を縮めていく彼ら。
異世界での恋愛に戸惑う日々。けれど出会いを重ねるたびに、私は少しずつ変わっていく――。
女性希少世界で、自分の幸せを選べるようになるまでの逆ハーレム恋愛ファンタジー。
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
捨てられ侯爵令嬢ですが、逃亡先で息子と幸せに過ごしていますので、邪魔しないでください。
蒼月柚希
恋愛
公爵様の呪いは解かれました。
これで、貴方も私も自由です。
……だから、もういいですよね?
私も、自由にして……。
5年後。
私は、ある事情から生まれ育った祖国を離れ、
親切な冒険者パーティーと、その地を治める辺境伯様のご家族に守られながら、
今日も幸せに子育てをしています。
だから貴方も勝手に、お幸せになってくださいね。
私のことは忘れて……。
これは、すれ違いの末に離れ離れになった夫婦の物語。
再会したとき、二人が選ぶのは「離婚」か、それとも「再構築」か。
妻を一途に想い続ける夫と、
その想いを一ミリも知らない妻。
――攻防戦の幕が、いま上がる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる