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第1章
第3話 変身魔法覚えましたー
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宇宙創造神ゼノバゼロスのレアペットとして異世界転生してしまった真琴。
前世の記憶が戻り混乱しながらも落ち着きを取り戻し、落ち着き過ぎで真琴本来のマイペースが復活し、もしやこの状況はラノベで不動の地位を獲得している転生異世界ファンタジーへようこそ、ワクワクウキウキ素敵展開が君を待ってるぜーなのかと思い始める単純な真琴だったが、ふと我に返って理不尽現象に気が付く。
前世でイケメンモテ外見を夢にまで見ていたのに結局手に入れることが叶わなかった真琴。やはり呪いなのだろうかとしょんぼりして追い打ちを掛けられるように短い生涯を終えて転生したら人間ですら無くなっていた事に再び愕然とするのであった。
「宇宙創造神様、ちょっとお願いがあるのですが……」
「ん ? なんじゃな、申してみよ」
「全身を映せる鏡なんて、ありますかね ? 自分の今の姿がどうにも想像出来なくて。」
宇宙創造神様よりも遥かに目線は低いし、自分の手足は異常に短く思えるし、歩くよりも転がった方が早いのではとさっきから感じているが認めたくない様子の真琴であった。
「なんじゃ、そんなことかの。容易いがワシの手鏡で良いかの」
宇宙創造神様、それは流石に無理でしょうと声を出しかけた真琴だったが、それより先に宇宙創造神様が真琴の前に手鏡を立て掛けてくれていた。
「……えっと、 これは、 何かな? 」
ぱっと見、子供に人気の某ゲームキャラのピンクで丸い姿が浮かび、頭の中に「ニッポン!チャ、チャ、チャ!」の定番コールが駆け巡りイケメンアイドルグループが歌って踊り、共に出てくる弾む球体も脳裏に浮かんでは消え、自分の両手と思しきモノに視線を落とし逃避するように空を見上げ、いつしか空にかかる虹を彼方に思い浮かべ、最後に滂沱の涙を流す真琴であった。
「びえぇ~ん、う、宇宙創造神様、ご、の姿、うっく、あ、あんまりだーぜ、前世もチ、チビで童顔、お、俺が求めるモテ要素なんてながっだーうー、ご、の姿はも、もう、えっぐ、そ、想像を絶する、い、生ぎ物でずうーええ~ん、え~ん」
涙ながらに訴えている真琴だが、ゼノバゼロスは何故か満面の笑みを浮かべて応える。
「これこれ、そんなに泣くでない。確かにあまり見かけんラブリー加減じゃ、ワシはその姿も良いと思うがの。しかしお主忘れておるじゃろ?お主のびっくりスキルをば。魔法は使い放題じゃし、魔法も一度見れば使えるのじゃ、わしが教えればどんな姿もどんな種族へも思いのまま変身出来るはずじゃがの。フォフォ。」
変身出来ると聞いた真琴は今まで泣いていたのが嘘のようにゼノバゼロスの言葉ですっかり笑顔になっていた。
「おおーそうだった。異世界転生~魔法が使えるんだった。動揺して、ちゃんとスキル見てなかったよ。確かにそんなスキルあった気がする !リアルファンタジー世界出身じゃないからすっかり忘れてました。」
【ステータス】
名前:円谷 真琴 (転生)
種族:宇宙神獣バニボー(新種レア)
称号:宇宙創造神ゼノバゼロスのペット
加護:宇宙創造神ゼノバゼロス 宇宙創世獣
体力: ∞
魔力: ∞
スキル: 森羅万象 時空間無限移動 ミニミニブラックホール
宇宙神獣固有スキル: ワンタッチ学習
(どんな事でも一度で覚えることが出来る)
特殊スキル:お取り寄せ
(有機、無機物拘らずあらゆる宇宙世界のどんなモノでも取り寄せ可能で返却も可)
ゼノバゼロス様が話していたのは『ワンタッチ学習』かな。ニヒヒ、なんだろうね、日本の青い猫ロボが持ってそうなスキルだよ。でもこれは教えて貰って初めて価値が出るスキルだよねー。まずはゼノバゼロス様に変身魔法を教えてもらわなきゃ。
「ゼノバゼロス様ーイケメン魔法 !教えてー下さいーなー!早く早く~」
いつの間にか変身魔法が煩悩に侵された心の声となって『イケメン魔法』に名称変化していたが、律儀にもゼノバゼロスは真琴に使えないと詫びていた。
「フォフォフォ、真琴や。すまんがわしは『イケメン魔法』とやらは知らんな。悪いが普通の変身魔法で勘弁願おうかの、フォフォ。」
ゼノバゼロスは真琴の為に一度若い人間に変身して見せ、ステータスで既に変身出来る事を確認して真琴に伝えた。
「ゼノバゼロス様がイケメンになってるっ !ばっちり『イケメン魔法』だよ。う~ん、なんだかよくわかんないんだけど。おっ ?思い浮かべてたらなんだか出来そうな気がする。」
真琴が目を閉じ上向き加減でいると身体が熱を帯び、虹色の光が弾けたと思ったら後にお馴染みの少年が現れる。但しその童顔はそのままに何故か髪はバニボーカラーとでも言えばいいのか、カラフルロングヘアでより一層イケメンモテ要素からかけ離れた本人の希望を大きく裏切る美女ぶりでの変身魔法が完了していた。
「ゼノバゼロス様、出来た! 再び姿見プリーズデスよー」
「…… おお、そうじゃったの、これでよいかの……フォフォ」
真琴は宇宙創造神であるゼノバゼロスをナチュラルに顎で使いつつ変身魔法が成功してほくそ笑むが、逆にゼノバゼロスは苦笑いしていた。
自分が望んだ素敵イケメンモテ三昧姿と今後の明るいモテ未来を想像し笑顔全開で鏡の中の自分と対面する真琴であったが数秒後に真琴はリアル『天国と地獄』を味わうことになる。
前世の記憶が戻り混乱しながらも落ち着きを取り戻し、落ち着き過ぎで真琴本来のマイペースが復活し、もしやこの状況はラノベで不動の地位を獲得している転生異世界ファンタジーへようこそ、ワクワクウキウキ素敵展開が君を待ってるぜーなのかと思い始める単純な真琴だったが、ふと我に返って理不尽現象に気が付く。
前世でイケメンモテ外見を夢にまで見ていたのに結局手に入れることが叶わなかった真琴。やはり呪いなのだろうかとしょんぼりして追い打ちを掛けられるように短い生涯を終えて転生したら人間ですら無くなっていた事に再び愕然とするのであった。
「宇宙創造神様、ちょっとお願いがあるのですが……」
「ん ? なんじゃな、申してみよ」
「全身を映せる鏡なんて、ありますかね ? 自分の今の姿がどうにも想像出来なくて。」
宇宙創造神様よりも遥かに目線は低いし、自分の手足は異常に短く思えるし、歩くよりも転がった方が早いのではとさっきから感じているが認めたくない様子の真琴であった。
「なんじゃ、そんなことかの。容易いがワシの手鏡で良いかの」
宇宙創造神様、それは流石に無理でしょうと声を出しかけた真琴だったが、それより先に宇宙創造神様が真琴の前に手鏡を立て掛けてくれていた。
「……えっと、 これは、 何かな? 」
ぱっと見、子供に人気の某ゲームキャラのピンクで丸い姿が浮かび、頭の中に「ニッポン!チャ、チャ、チャ!」の定番コールが駆け巡りイケメンアイドルグループが歌って踊り、共に出てくる弾む球体も脳裏に浮かんでは消え、自分の両手と思しきモノに視線を落とし逃避するように空を見上げ、いつしか空にかかる虹を彼方に思い浮かべ、最後に滂沱の涙を流す真琴であった。
「びえぇ~ん、う、宇宙創造神様、ご、の姿、うっく、あ、あんまりだーぜ、前世もチ、チビで童顔、お、俺が求めるモテ要素なんてながっだーうー、ご、の姿はも、もう、えっぐ、そ、想像を絶する、い、生ぎ物でずうーええ~ん、え~ん」
涙ながらに訴えている真琴だが、ゼノバゼロスは何故か満面の笑みを浮かべて応える。
「これこれ、そんなに泣くでない。確かにあまり見かけんラブリー加減じゃ、ワシはその姿も良いと思うがの。しかしお主忘れておるじゃろ?お主のびっくりスキルをば。魔法は使い放題じゃし、魔法も一度見れば使えるのじゃ、わしが教えればどんな姿もどんな種族へも思いのまま変身出来るはずじゃがの。フォフォ。」
変身出来ると聞いた真琴は今まで泣いていたのが嘘のようにゼノバゼロスの言葉ですっかり笑顔になっていた。
「おおーそうだった。異世界転生~魔法が使えるんだった。動揺して、ちゃんとスキル見てなかったよ。確かにそんなスキルあった気がする !リアルファンタジー世界出身じゃないからすっかり忘れてました。」
【ステータス】
名前:円谷 真琴 (転生)
種族:宇宙神獣バニボー(新種レア)
称号:宇宙創造神ゼノバゼロスのペット
加護:宇宙創造神ゼノバゼロス 宇宙創世獣
体力: ∞
魔力: ∞
スキル: 森羅万象 時空間無限移動 ミニミニブラックホール
宇宙神獣固有スキル: ワンタッチ学習
(どんな事でも一度で覚えることが出来る)
特殊スキル:お取り寄せ
(有機、無機物拘らずあらゆる宇宙世界のどんなモノでも取り寄せ可能で返却も可)
ゼノバゼロス様が話していたのは『ワンタッチ学習』かな。ニヒヒ、なんだろうね、日本の青い猫ロボが持ってそうなスキルだよ。でもこれは教えて貰って初めて価値が出るスキルだよねー。まずはゼノバゼロス様に変身魔法を教えてもらわなきゃ。
「ゼノバゼロス様ーイケメン魔法 !教えてー下さいーなー!早く早く~」
いつの間にか変身魔法が煩悩に侵された心の声となって『イケメン魔法』に名称変化していたが、律儀にもゼノバゼロスは真琴に使えないと詫びていた。
「フォフォフォ、真琴や。すまんがわしは『イケメン魔法』とやらは知らんな。悪いが普通の変身魔法で勘弁願おうかの、フォフォ。」
ゼノバゼロスは真琴の為に一度若い人間に変身して見せ、ステータスで既に変身出来る事を確認して真琴に伝えた。
「ゼノバゼロス様がイケメンになってるっ !ばっちり『イケメン魔法』だよ。う~ん、なんだかよくわかんないんだけど。おっ ?思い浮かべてたらなんだか出来そうな気がする。」
真琴が目を閉じ上向き加減でいると身体が熱を帯び、虹色の光が弾けたと思ったら後にお馴染みの少年が現れる。但しその童顔はそのままに何故か髪はバニボーカラーとでも言えばいいのか、カラフルロングヘアでより一層イケメンモテ要素からかけ離れた本人の希望を大きく裏切る美女ぶりでの変身魔法が完了していた。
「ゼノバゼロス様、出来た! 再び姿見プリーズデスよー」
「…… おお、そうじゃったの、これでよいかの……フォフォ」
真琴は宇宙創造神であるゼノバゼロスをナチュラルに顎で使いつつ変身魔法が成功してほくそ笑むが、逆にゼノバゼロスは苦笑いしていた。
自分が望んだ素敵イケメンモテ三昧姿と今後の明るいモテ未来を想像し笑顔全開で鏡の中の自分と対面する真琴であったが数秒後に真琴はリアル『天国と地獄』を味わうことになる。
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