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そのななじゅうよん
シエルくん再登場
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スティレンが居なくなった後、リシェは休憩室で一人ぼっちで座りながら付けっ放しのテレビを眺めていた。
部屋に戻っても特にする事が無いのだ。
何か飲もうかな、と思ってはみたものの、今は特に喉が渇いている訳でもない。ただ黙って座っているだけだった。
しばらくぼんやりとしていると、休憩室に小柄な少年が寮生が使える大浴場上がりのほかほかした姿で入って来た。
しばらく無言でぼんやりしていたリシェは、その入ってきた少年を視界に入れると「あ」と呟く。
向こうもこちらに気付き「あ」と返す。
「何だ、お前も寮生なのかナマコ野郎」
顔に似合わない暴言を吐くリシェに対し、ナマコ野郎…シエルは頰を膨らませてその呼び方やめてよ!と怒り出す。
彼はタオルで濡れた髪を拭きながらスティレンが座っていた席にドスンと腰掛ける。リシェと向き合う形となり、やや意地悪そうに微笑んだ。
「なぁに~?君、ここでぼっちで何してた訳?」
「ただテレビを見ていただけだ」
「ふううん?へぇえええ…てっきりだぁれも相手にしてくれないからここに来てるもんだと思ってた。でもぼっちなんだねぇ、んふふ」
スティレンとは違う意味で面倒なタイプだと思った。
別に一人でもいいじゃないか。
シエルを無視しながらテレビに注目しようとすると、その態度に不満なのかちょっと!と怒鳴る。
「無視しないでくれない!?」
「何だよ」
「僕が話しかけてんのに!無視しないでよ!」
「別に頼んでないだろう。俺は別に一人でもいいんだから無理して話しかけてくるな」
別に無理してないもん!と可愛らしい顔でシエルは反論する。一方のリシェはとにかく面倒そうに眉をハの字にして「用は何だ」と問う。
「君が暇そうだから声かけただけで!」
「別に暇じゃないけど…あとは戻って寝るだけだし…」
人違いの件から、このシエルは勘違いしやすい変なタイプだというのが判明しリシェは警戒していたが、話しているだけで付き合いたくないと思った。
スティレンのように自意識過剰でないだけまだマシかもしれない。
「…んで、あれからちょっかいとか出してないだろうね?」
「誰に」
「レナンシェ先生にだよ!決まってるじゃない!」
ああ、とリシェは力無く返事をするものの、彼は未だにそのレナンシェ先生と顔を合わせた事が無かった。
「俺、まだ会ってないんだけどどんなのか教えてくれよ」
「えええええ!まだ見てないの!?」
「見てないからちょっかいを出すもくそもないだろう。出す気もないけど」
顔を見た事を前提にして話しているので余計話が噛み合わないのだ。リシェはシエルに説明を求めると、彼はそうだねえと頰をぽうっとしながら呟いた。
まるで夢見心地な様子を見せながら、説明を開始する。
「ええっとねぇ…身長はすらっと高くてぇ、足も長くて…白馬に乗ってきそうな雰囲気で、そうだねえ…とってもイケメンなの。完全に紳士。あんな人滅多に居ないと思うの。趣味はね、海の生き物観察で、特にナマコを育てて海に返すのが趣味なの」
「俺の靴箱に入れようとしたのってもしかしてそいつのペットじゃないのか」
「あとはぁ、そうだねえ…もうかっこいいくらいしか言葉が出ないよぉ…」
「人の話を聞け」
このナマコ野郎、と続けたかったがやめた。
彼から特に話を聞かずとも、そのうち会いそうな気がする。特に興味も無い相手の情報を聞いても仕方無いな、と思った。
はぁ、とリシェは席を立つと延々とレナンシェの話を続けているシエルを無視して休憩室を後にする。
「んでねっ、僕はレナンシェ先生と一緒にそのうち一緒に住む事にしてぇ…」
自分の世界に入り続けていたシエルは、そこから妄想を働かせて自分とレナンシェの妄想の創作話を延々と一人で喋り続けていた。
部屋に戻っても特にする事が無いのだ。
何か飲もうかな、と思ってはみたものの、今は特に喉が渇いている訳でもない。ただ黙って座っているだけだった。
しばらくぼんやりとしていると、休憩室に小柄な少年が寮生が使える大浴場上がりのほかほかした姿で入って来た。
しばらく無言でぼんやりしていたリシェは、その入ってきた少年を視界に入れると「あ」と呟く。
向こうもこちらに気付き「あ」と返す。
「何だ、お前も寮生なのかナマコ野郎」
顔に似合わない暴言を吐くリシェに対し、ナマコ野郎…シエルは頰を膨らませてその呼び方やめてよ!と怒り出す。
彼はタオルで濡れた髪を拭きながらスティレンが座っていた席にドスンと腰掛ける。リシェと向き合う形となり、やや意地悪そうに微笑んだ。
「なぁに~?君、ここでぼっちで何してた訳?」
「ただテレビを見ていただけだ」
「ふううん?へぇえええ…てっきりだぁれも相手にしてくれないからここに来てるもんだと思ってた。でもぼっちなんだねぇ、んふふ」
スティレンとは違う意味で面倒なタイプだと思った。
別に一人でもいいじゃないか。
シエルを無視しながらテレビに注目しようとすると、その態度に不満なのかちょっと!と怒鳴る。
「無視しないでくれない!?」
「何だよ」
「僕が話しかけてんのに!無視しないでよ!」
「別に頼んでないだろう。俺は別に一人でもいいんだから無理して話しかけてくるな」
別に無理してないもん!と可愛らしい顔でシエルは反論する。一方のリシェはとにかく面倒そうに眉をハの字にして「用は何だ」と問う。
「君が暇そうだから声かけただけで!」
「別に暇じゃないけど…あとは戻って寝るだけだし…」
人違いの件から、このシエルは勘違いしやすい変なタイプだというのが判明しリシェは警戒していたが、話しているだけで付き合いたくないと思った。
スティレンのように自意識過剰でないだけまだマシかもしれない。
「…んで、あれからちょっかいとか出してないだろうね?」
「誰に」
「レナンシェ先生にだよ!決まってるじゃない!」
ああ、とリシェは力無く返事をするものの、彼は未だにそのレナンシェ先生と顔を合わせた事が無かった。
「俺、まだ会ってないんだけどどんなのか教えてくれよ」
「えええええ!まだ見てないの!?」
「見てないからちょっかいを出すもくそもないだろう。出す気もないけど」
顔を見た事を前提にして話しているので余計話が噛み合わないのだ。リシェはシエルに説明を求めると、彼はそうだねえと頰をぽうっとしながら呟いた。
まるで夢見心地な様子を見せながら、説明を開始する。
「ええっとねぇ…身長はすらっと高くてぇ、足も長くて…白馬に乗ってきそうな雰囲気で、そうだねえ…とってもイケメンなの。完全に紳士。あんな人滅多に居ないと思うの。趣味はね、海の生き物観察で、特にナマコを育てて海に返すのが趣味なの」
「俺の靴箱に入れようとしたのってもしかしてそいつのペットじゃないのか」
「あとはぁ、そうだねえ…もうかっこいいくらいしか言葉が出ないよぉ…」
「人の話を聞け」
このナマコ野郎、と続けたかったがやめた。
彼から特に話を聞かずとも、そのうち会いそうな気がする。特に興味も無い相手の情報を聞いても仕方無いな、と思った。
はぁ、とリシェは席を立つと延々とレナンシェの話を続けているシエルを無視して休憩室を後にする。
「んでねっ、僕はレナンシェ先生と一緒にそのうち一緒に住む事にしてぇ…」
自分の世界に入り続けていたシエルは、そこから妄想を働かせて自分とレナンシェの妄想の創作話を延々と一人で喋り続けていた。
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