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第一章(約11万字)
第61話:シーナとアリア
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◇
「はい!」
「……任せて」
勢いよくカズヤを襲いかかった死霊ウルフは、カズヤが攻撃を躱したことにより、慣性に従ってポジションが入れ替わった。
シーナたちは、三体の死霊ウルフと対峙しているという状況である。
「アリアが引きつけるから、攻撃はそっちで」
そのように言った後、アリアは『威嚇』により自身に注意を引きつけた。
これにより、ラッシュと対峙するカズヤや、シーナへ攻撃されることはなくなり、全ての攻撃をアリアが受け止める事になる。
「……っ!」
ラッシュの死霊ウルフが次々とアリアへ攻撃を加える。
鋭い牙や、爪を活かした攻撃が飛んでくるが、この程度ではアリアの防御力を突破することはできない。
ぶんっ!
なお、アリアが剣を振るって反撃を試みるが——
「……やっぱりダメね」
さすがに、攻撃力に自信がないアリアの攻撃では、死霊ウルフに傷を付けるのが精一杯で、有効なダメージを与えるには至らなない。
その間に、シーナとカズヤの召喚獣たちが攻勢に出ていた。
「行きます!」
アリアを巻き込まないようにという意図が込められた合図。
シーナの声を聞いた後、アリアは身を翻して魔物と大きく距離を取った。
シーナが放つは、《地獄の業火》。
言わば、《火球》の上位魔法。
巨大な火球を発生させ、広範囲を焼き尽くす効果がある。
これまでに何度も無詠唱で攻撃魔法を使ったことで、既に習得済みの別の魔法に関しても問題なく詠唱を必要とせず使える自信があった。
ぶっつけ本番のような形になってしまったが、これまでの敵とは違い、生半可な魔法では倒せないと感じたシーナは、試さざるを得なかった。
ドガアアアアアアアアンンッッ‼︎
視界を埋め尽くすほどの巨大な火球が死霊ウルフたちに衝突し、爆発を起こした。
衝撃により舞った砂埃が晴れた先には、動かなくなった二体の死霊ウルフの死骸。
「わ、私……やりました!」
安堵の表情を浮かべたシーナだったが、実はまだ決着していない。
「シーナ、まだ残ってる」
「え……? わ、わわっ!」
シーナは先程の一撃で全滅させたものだと思っていたが、まだ一体残っていた。
背後からの攻撃に気づいたシーナは、ギリギリで避けたのだった。
「直前に逃れていたのですね……! アリアさん、もう一度さっきのやりましょう!」
「いいけど、一体くらいなら必要ないかも」
「どういうことですか?」
シーナが疑問符を浮かべている中、カズヤの召喚獣三体が死霊ウルフに向かっていた。
ソラが上空から急下降しながら襲いかかり、同時に死霊ウルフの背後を取っていたコッコが死角から上に吹き飛ばす。
宙に浮いた死霊ウルフは、そのままソラの鋭い爪により大きく抉られたのだった。
まだ終わっていない。
落下地点で待ち伏せていたダイヤは、死霊ウルフの傷口にねっとりとした緑色の液体を掛けたのだった。
ダイヤの液体がかかった死霊ウルフは、湯気を出しながら溶けていく。
ジタバタと暴れる死霊ウルフだったが、すぐに動かなくなったのだった。
見事な連係で倒しきったのだった。
「はい!」
「……任せて」
勢いよくカズヤを襲いかかった死霊ウルフは、カズヤが攻撃を躱したことにより、慣性に従ってポジションが入れ替わった。
シーナたちは、三体の死霊ウルフと対峙しているという状況である。
「アリアが引きつけるから、攻撃はそっちで」
そのように言った後、アリアは『威嚇』により自身に注意を引きつけた。
これにより、ラッシュと対峙するカズヤや、シーナへ攻撃されることはなくなり、全ての攻撃をアリアが受け止める事になる。
「……っ!」
ラッシュの死霊ウルフが次々とアリアへ攻撃を加える。
鋭い牙や、爪を活かした攻撃が飛んでくるが、この程度ではアリアの防御力を突破することはできない。
ぶんっ!
なお、アリアが剣を振るって反撃を試みるが——
「……やっぱりダメね」
さすがに、攻撃力に自信がないアリアの攻撃では、死霊ウルフに傷を付けるのが精一杯で、有効なダメージを与えるには至らなない。
その間に、シーナとカズヤの召喚獣たちが攻勢に出ていた。
「行きます!」
アリアを巻き込まないようにという意図が込められた合図。
シーナの声を聞いた後、アリアは身を翻して魔物と大きく距離を取った。
シーナが放つは、《地獄の業火》。
言わば、《火球》の上位魔法。
巨大な火球を発生させ、広範囲を焼き尽くす効果がある。
これまでに何度も無詠唱で攻撃魔法を使ったことで、既に習得済みの別の魔法に関しても問題なく詠唱を必要とせず使える自信があった。
ぶっつけ本番のような形になってしまったが、これまでの敵とは違い、生半可な魔法では倒せないと感じたシーナは、試さざるを得なかった。
ドガアアアアアアアアンンッッ‼︎
視界を埋め尽くすほどの巨大な火球が死霊ウルフたちに衝突し、爆発を起こした。
衝撃により舞った砂埃が晴れた先には、動かなくなった二体の死霊ウルフの死骸。
「わ、私……やりました!」
安堵の表情を浮かべたシーナだったが、実はまだ決着していない。
「シーナ、まだ残ってる」
「え……? わ、わわっ!」
シーナは先程の一撃で全滅させたものだと思っていたが、まだ一体残っていた。
背後からの攻撃に気づいたシーナは、ギリギリで避けたのだった。
「直前に逃れていたのですね……! アリアさん、もう一度さっきのやりましょう!」
「いいけど、一体くらいなら必要ないかも」
「どういうことですか?」
シーナが疑問符を浮かべている中、カズヤの召喚獣三体が死霊ウルフに向かっていた。
ソラが上空から急下降しながら襲いかかり、同時に死霊ウルフの背後を取っていたコッコが死角から上に吹き飛ばす。
宙に浮いた死霊ウルフは、そのままソラの鋭い爪により大きく抉られたのだった。
まだ終わっていない。
落下地点で待ち伏せていたダイヤは、死霊ウルフの傷口にねっとりとした緑色の液体を掛けたのだった。
ダイヤの液体がかかった死霊ウルフは、湯気を出しながら溶けていく。
ジタバタと暴れる死霊ウルフだったが、すぐに動かなくなったのだった。
見事な連係で倒しきったのだった。
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