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第二章
第93話:天才
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「構いませんが……」
シーナは、《収納魔法》で異空間から魔法書を取り出し、俺に手渡してくれた。
「ありがとう」
俺は、早速シーナの魔法書をパラパラとめくり、目的の魔法がないか調べる。
俺が探している間、遠藤と高原のカップルが話をしていた。
「俺バカだからよくわかんねえけどよ、便利魔法があったとして練習してすぐに使えるようになるものなのか?」
「いや、無理だと思う。転移してすぐに使い方が自然にわかる魔法でもやっとちゃんと使えるようになってきたって感じだし……初見だとさすがに」
「だよな」
俺も、絶対の自信があるわけではない。
でも、《収納魔法》と《火球》の時はすぐに使えるようになったので、同じ感じで使えるのかもしれないと考えただけだ。
できなかったとしても損することはないし、試してみる価値はある。
「あった」
魔法書には、聖魔法の章に《光源》というものがあった。
解説によれば、魔力エネルギーを光エネルギーに直接変換するものらしい。
火を使わないので、酸素を無駄に消費すると良くない場所でも使いやすいはずだ。
「やっぱりさすがのカズヤさんでも……」
「あ、できた」
「ええええええええっ⁉︎」
何となく魔法書を眺めていると、またしても使えるようになってしまった。
実のところ、ページを見た瞬間に使えるようになった感覚はあったのだが、例の如く無詠唱で使えないか考えたため少し時間がかかったのだ。
《火球》の時には詠唱魔法で感覚を掴んでから段階的に詠唱を減らしていき、無詠唱で使えるようになった。
今回は初めて覚えた魔法でもいきなり無詠唱で使えるようになったので、大きな進歩だ。
《光源》により発する光は、俺が流し込む魔力の量に比例するらしく、俺の意思で明るくしたり、逆に暗くしたりと自由自在に操作できる。
ふむ……意外とこれは使い方によっては、戦闘面でも使える魔法かもしれないな。
「ま、マジかよ……こんなすぐに使えるようになっちまうなんて……天才かよ!」
「しかも、またしても無詠唱……旭川君って本当何者なの……⁉︎」
さっき、さすがに無理じゃないかと心配していた遠藤と高原の二人はかなり驚いていたようだった。
そういえば、シーナ以外の前では目の前ですぐに新しい魔法を覚えたことってなかったな。
しかし、アリアの方はいつもの無表情。あまり驚いていないようなので、俺以外にもできる人はいるのかもしれない。
と思ったのだが——
「アリアさんは驚かないんですか……?」
「カズヤは天才だから。これくらい普通だと思う」
「ああ~、なるほどです!」
あれ、期待値が高すぎただけだった……?
しかし、天才と言われても……俺にはそんな感覚全然ないんだけどな。
シーナは、《収納魔法》で異空間から魔法書を取り出し、俺に手渡してくれた。
「ありがとう」
俺は、早速シーナの魔法書をパラパラとめくり、目的の魔法がないか調べる。
俺が探している間、遠藤と高原のカップルが話をしていた。
「俺バカだからよくわかんねえけどよ、便利魔法があったとして練習してすぐに使えるようになるものなのか?」
「いや、無理だと思う。転移してすぐに使い方が自然にわかる魔法でもやっとちゃんと使えるようになってきたって感じだし……初見だとさすがに」
「だよな」
俺も、絶対の自信があるわけではない。
でも、《収納魔法》と《火球》の時はすぐに使えるようになったので、同じ感じで使えるのかもしれないと考えただけだ。
できなかったとしても損することはないし、試してみる価値はある。
「あった」
魔法書には、聖魔法の章に《光源》というものがあった。
解説によれば、魔力エネルギーを光エネルギーに直接変換するものらしい。
火を使わないので、酸素を無駄に消費すると良くない場所でも使いやすいはずだ。
「やっぱりさすがのカズヤさんでも……」
「あ、できた」
「ええええええええっ⁉︎」
何となく魔法書を眺めていると、またしても使えるようになってしまった。
実のところ、ページを見た瞬間に使えるようになった感覚はあったのだが、例の如く無詠唱で使えないか考えたため少し時間がかかったのだ。
《火球》の時には詠唱魔法で感覚を掴んでから段階的に詠唱を減らしていき、無詠唱で使えるようになった。
今回は初めて覚えた魔法でもいきなり無詠唱で使えるようになったので、大きな進歩だ。
《光源》により発する光は、俺が流し込む魔力の量に比例するらしく、俺の意思で明るくしたり、逆に暗くしたりと自由自在に操作できる。
ふむ……意外とこれは使い方によっては、戦闘面でも使える魔法かもしれないな。
「ま、マジかよ……こんなすぐに使えるようになっちまうなんて……天才かよ!」
「しかも、またしても無詠唱……旭川君って本当何者なの……⁉︎」
さっき、さすがに無理じゃないかと心配していた遠藤と高原の二人はかなり驚いていたようだった。
そういえば、シーナ以外の前では目の前ですぐに新しい魔法を覚えたことってなかったな。
しかし、アリアの方はいつもの無表情。あまり驚いていないようなので、俺以外にもできる人はいるのかもしれない。
と思ったのだが——
「アリアさんは驚かないんですか……?」
「カズヤは天才だから。これくらい普通だと思う」
「ああ~、なるほどです!」
あれ、期待値が高すぎただけだった……?
しかし、天才と言われても……俺にはそんな感覚全然ないんだけどな。
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