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第7話:落第魔法師は入浴する
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寮からシャワー室までは距離が離れている。千年前のヴィエール魔法学院よりも敷地が増えていて、昔はなかった施設がいくつも建っていた。
授業用の校舎、寮、食堂、シャワー室などは昔からあったが、プールや遊戯施設、商店なども揃っていて、学園都市のようになっている。
特に商店はかなりの種類があり、外から見ているだけだが、なんでも揃うんじゃないかと思う。学院の敷地内だというのに、一種の街のような気分になる。
……と、そんな環境だが今は汗を流したい。なにせ一時間しかないのだ。さっさと行かないと汗ばんだまま寝るハメになる。
俺は校庭の近くに設置されている浴場施設に入った。
入り口には立て看板が置いてあった。『午後四時から午後五時まで女子生徒の使用を禁ずる』……ほとんどが女子生徒の環境でこの看板だ。誰がどう見ても俺のために時間を空けてるのだと気づくだろうな。
施設の中に入ってみると、シンと静まり返っていて、人はいなさそうだ。立て看板のおかげで、俺は誰にも邪魔されず汗を流せる環境が整った。
「さて、と」
俺は割り当てられているロッカーに着替えを押し込み、腰にタオルを巻いて準備を整えた。
実は、みんなシャワー室と呼んでいるが、ここは『浴場施設』……シャワーだけじゃなく、ちゃんと湯舟も用意されている。
学院長によるとめちゃくちゃ大きい浴槽があるんだとか。露天風呂も設置されていて、そこから見る眺めは絶景だと言っていた。
普通なら混んでいる中、身を縮ませて入浴しないといけないが、今は俺一人しかいない。なぜなら、俺が男だから! 今ばかりは男でよかった!
浴場の扉をそっと開けて、念入りに誰か中に入っていないか確認する。――よし、誰もいない。
立て看板を見ずに誰かが入っていたら、大変な騒ぎになってしまいそうだから、これだけはちゃんとやっておかないといけないのだ。
「まずは身体を洗うところからだな!」
洗体場所には学院外の銭湯と同様に、椅子と石鹸とシャワーが設置されている。ここで身体を洗ってから湯船につかるのが常識だ。
俺が身体を洗う順番は、上から下。つまり最初に髪の毛を洗う。
そういえば、身体を洗うのも千年ぶりか。あの空間では身体が汚れることが無かったため、意識して洗ったことがない。
暇つぶしで作った風呂には入ったが、あの時も浸かるだけで身体は洗わなかったな。俺は千年の思い出を懐かしみながら、頭を洗い終えた。
「さて、次は上半身だな」
石鹸を泡立てて、身体を洗おうとした時だった。
ピシャッ。
露天風呂に繋がる扉が開いた。
慌てて振り向くと、赤髪の少女が俺を見て呆然と立っていた。
露天風呂の確認を忘れていた!
しかし、時すでに遅し。俺と彼女は数秒の間見つめあったまま、硬直した時間を過ごした。
幸い、この少女は見知った顔だった。
「メアリー……だよな? なんでお前がここにいる!?」
「そ、それはこっちのセリフよ! ここは女子用の浴場でしょ!?」
「ほぼ女子用なだけで、共用だよ! 男子は俺しかいないけどな!」
「そ、そういえば男子用の浴場なんてなかったわね……」
俺の指摘に納得したのか、メアリーはうんうんと頷いていた。
「だ、だとしてもそれならそれでお知らせとかあっても良くない!?」
「お知らせあったから! メアリーが見てないだけだから!」
「嘘……!? だって四時に私がここに来た時にはそんな看板なかったわよ?」
「四時って、そりゃあ午後の授業が終わってすぐだからな! って、もしかしてそれからずっと入ってたのか?」
「私は長風呂なのよ」
立て看板を置いた人が浴場のすみずみまで確認せずに置いただけだったとしたら……こんなに長風呂をしているとは思わずメアリーが一人残ったというのもあり得る。
初日なんだからもうちょっとしっかりやってくれよ……。
この空気どうすればいいんだ?
「えーと……なんかすまん。俺もう上がるよ」
俺はシャワーで泡を素早く落とした。
「……洗ってあげても良いわよ」
「ん? どうした?」
声が小さすぎて聞き取れなかった。それに長風呂のしすぎて逆上せたのか、顔が真っ赤になっている。
「あ、洗ってあげてもいいって言ってるっ!」
「あら……って、正気か!?」
「その代わり、私の身体も洗って! それが交換条件!」
はああああ!?
ちょっとそれはおかしいんじゃね!?
「いやしかしだな……」
「背中とか洗うの大変でしょ? せっかく二人いるんだから協力した方が効率いいよね」
「そりゃあな」
「じゃあ決まりね。まず私から!」
そう言って、強引に俺からタオルを奪うと、洗剤をつけて背中をゴシゴシと洗ってくれた。
緊張しすぎて、どうしていいかわからない。
メアリーの息使いが妙に艶めかしくて、変な気分になってくる。
「お、終わり! ……じゃあ次はアキヤがやって」
「お、おう」
俺は彼女のタオルを受け取り、洗剤をつけて背中を優しく洗っていく。柔らかくて、小さな背中だった。
「ありがと……とっても気持ちよかった」
「お互い様だよ。メアリーも本当にありがとう、いつもとは違う感じで気持ちよかったよ」
「き、気持ちいい……!?」
「変な勘違いはするな! 背中だってほら、他人にかいてもらった方が気持ちいだろ?
「他人に背中をかいてもらったことなんてないよ!」
「なんだって……!」
普通家族とかと『ちょっと背中かいてよ』『いいよ』『あーそこ気持ちいい!』みたいなやりとりしない!? マジかよ、千年後の世界ってほんと常識が色々変わってるんだな。
「その、じゃあお風呂あがったらやってもらってもいい?」
「それはさすがに……いや、背中を流すよりは普通か。わかった、いいよ」
「やった! じゃあ私、先に上がって待ってるからね」
そう言って、メアリーは浴場を出て行った。
ふう。やっと一人になれて、落ち着いた。
待たせておくのも悪いし、さっさと浸かってさっさと上がるとしよう。
ぽちゃん。
……温かい。今日一日……いや、千年分の疲れが一気に取れたような気持ちになった。
疲れが取れるだけじゃなく、不思議と魔力も回復していくような……。温泉を引いているのかもしれない。
毎日温泉に浸かれるなんて、今の学院生は本当に幸せ者だな。
そんなジジ臭い感想を頭に浮かべること十分。
十分に温まったので、俺は浴場を出ることにした。腰に濡れたタオルを巻いて、もし見られても大丈夫なようにしてロッカーが並ぶ浴場の外に出る。
そこの椅子にメアリーが着替えた姿で腰かけていた。
「……やっぱりそこで待ってたか」
「な、なによ。何かおかしなことした?」
「よく考えてみろ。俺は今から着替えるんだぞ? そこにいたらその色々問題があるだろ」
「私は気にしないわよ?」
「俺が気にするんだよ!」
やれやれと溜息をつき、俺はメアリーを着替えが見えない位置に追い出した。
それから、急いで着替えた。
「終わったぞ」
「そう、じゃあさっそくだけど……お願いね!」
メアリーは服を半分だけ押し上げた姿勢で頼んできた。まったく、準備が良いことで。
さっそく俺は彼女の背中に手を伸ばし、優しく爪を立ててかいてやる。
「ああああんっ……気持ちいいわ……! アキヤ凄いわ!」
「どこか痒いところがあったら言ってみてくれ」
「右……もうちょっと右……じゃなくて左よ、左! ……いきすぎ! もっと右で、下も……あああっ」
メアリーが満足するまでやってあげたのだった。
「ありがとう……アキヤ。こんなの今まで知らなかった!」
「まあ俺も自分じゃ絶対気づけなかったからな。気に入ってもらえてよかったよ」
どうやら、この時代の人間も感覚的なものは同じらしいな。
……うん?
どこからか痛い視線が……と、振り返る。
「何をしているのですの……?」
腕を組み眉根を寄せたリーシャが、怖い顔で俺たちを睨んでいた。
授業用の校舎、寮、食堂、シャワー室などは昔からあったが、プールや遊戯施設、商店なども揃っていて、学園都市のようになっている。
特に商店はかなりの種類があり、外から見ているだけだが、なんでも揃うんじゃないかと思う。学院の敷地内だというのに、一種の街のような気分になる。
……と、そんな環境だが今は汗を流したい。なにせ一時間しかないのだ。さっさと行かないと汗ばんだまま寝るハメになる。
俺は校庭の近くに設置されている浴場施設に入った。
入り口には立て看板が置いてあった。『午後四時から午後五時まで女子生徒の使用を禁ずる』……ほとんどが女子生徒の環境でこの看板だ。誰がどう見ても俺のために時間を空けてるのだと気づくだろうな。
施設の中に入ってみると、シンと静まり返っていて、人はいなさそうだ。立て看板のおかげで、俺は誰にも邪魔されず汗を流せる環境が整った。
「さて、と」
俺は割り当てられているロッカーに着替えを押し込み、腰にタオルを巻いて準備を整えた。
実は、みんなシャワー室と呼んでいるが、ここは『浴場施設』……シャワーだけじゃなく、ちゃんと湯舟も用意されている。
学院長によるとめちゃくちゃ大きい浴槽があるんだとか。露天風呂も設置されていて、そこから見る眺めは絶景だと言っていた。
普通なら混んでいる中、身を縮ませて入浴しないといけないが、今は俺一人しかいない。なぜなら、俺が男だから! 今ばかりは男でよかった!
浴場の扉をそっと開けて、念入りに誰か中に入っていないか確認する。――よし、誰もいない。
立て看板を見ずに誰かが入っていたら、大変な騒ぎになってしまいそうだから、これだけはちゃんとやっておかないといけないのだ。
「まずは身体を洗うところからだな!」
洗体場所には学院外の銭湯と同様に、椅子と石鹸とシャワーが設置されている。ここで身体を洗ってから湯船につかるのが常識だ。
俺が身体を洗う順番は、上から下。つまり最初に髪の毛を洗う。
そういえば、身体を洗うのも千年ぶりか。あの空間では身体が汚れることが無かったため、意識して洗ったことがない。
暇つぶしで作った風呂には入ったが、あの時も浸かるだけで身体は洗わなかったな。俺は千年の思い出を懐かしみながら、頭を洗い終えた。
「さて、次は上半身だな」
石鹸を泡立てて、身体を洗おうとした時だった。
ピシャッ。
露天風呂に繋がる扉が開いた。
慌てて振り向くと、赤髪の少女が俺を見て呆然と立っていた。
露天風呂の確認を忘れていた!
しかし、時すでに遅し。俺と彼女は数秒の間見つめあったまま、硬直した時間を過ごした。
幸い、この少女は見知った顔だった。
「メアリー……だよな? なんでお前がここにいる!?」
「そ、それはこっちのセリフよ! ここは女子用の浴場でしょ!?」
「ほぼ女子用なだけで、共用だよ! 男子は俺しかいないけどな!」
「そ、そういえば男子用の浴場なんてなかったわね……」
俺の指摘に納得したのか、メアリーはうんうんと頷いていた。
「だ、だとしてもそれならそれでお知らせとかあっても良くない!?」
「お知らせあったから! メアリーが見てないだけだから!」
「嘘……!? だって四時に私がここに来た時にはそんな看板なかったわよ?」
「四時って、そりゃあ午後の授業が終わってすぐだからな! って、もしかしてそれからずっと入ってたのか?」
「私は長風呂なのよ」
立て看板を置いた人が浴場のすみずみまで確認せずに置いただけだったとしたら……こんなに長風呂をしているとは思わずメアリーが一人残ったというのもあり得る。
初日なんだからもうちょっとしっかりやってくれよ……。
この空気どうすればいいんだ?
「えーと……なんかすまん。俺もう上がるよ」
俺はシャワーで泡を素早く落とした。
「……洗ってあげても良いわよ」
「ん? どうした?」
声が小さすぎて聞き取れなかった。それに長風呂のしすぎて逆上せたのか、顔が真っ赤になっている。
「あ、洗ってあげてもいいって言ってるっ!」
「あら……って、正気か!?」
「その代わり、私の身体も洗って! それが交換条件!」
はああああ!?
ちょっとそれはおかしいんじゃね!?
「いやしかしだな……」
「背中とか洗うの大変でしょ? せっかく二人いるんだから協力した方が効率いいよね」
「そりゃあな」
「じゃあ決まりね。まず私から!」
そう言って、強引に俺からタオルを奪うと、洗剤をつけて背中をゴシゴシと洗ってくれた。
緊張しすぎて、どうしていいかわからない。
メアリーの息使いが妙に艶めかしくて、変な気分になってくる。
「お、終わり! ……じゃあ次はアキヤがやって」
「お、おう」
俺は彼女のタオルを受け取り、洗剤をつけて背中を優しく洗っていく。柔らかくて、小さな背中だった。
「ありがと……とっても気持ちよかった」
「お互い様だよ。メアリーも本当にありがとう、いつもとは違う感じで気持ちよかったよ」
「き、気持ちいい……!?」
「変な勘違いはするな! 背中だってほら、他人にかいてもらった方が気持ちいだろ?
「他人に背中をかいてもらったことなんてないよ!」
「なんだって……!」
普通家族とかと『ちょっと背中かいてよ』『いいよ』『あーそこ気持ちいい!』みたいなやりとりしない!? マジかよ、千年後の世界ってほんと常識が色々変わってるんだな。
「その、じゃあお風呂あがったらやってもらってもいい?」
「それはさすがに……いや、背中を流すよりは普通か。わかった、いいよ」
「やった! じゃあ私、先に上がって待ってるからね」
そう言って、メアリーは浴場を出て行った。
ふう。やっと一人になれて、落ち着いた。
待たせておくのも悪いし、さっさと浸かってさっさと上がるとしよう。
ぽちゃん。
……温かい。今日一日……いや、千年分の疲れが一気に取れたような気持ちになった。
疲れが取れるだけじゃなく、不思議と魔力も回復していくような……。温泉を引いているのかもしれない。
毎日温泉に浸かれるなんて、今の学院生は本当に幸せ者だな。
そんなジジ臭い感想を頭に浮かべること十分。
十分に温まったので、俺は浴場を出ることにした。腰に濡れたタオルを巻いて、もし見られても大丈夫なようにしてロッカーが並ぶ浴場の外に出る。
そこの椅子にメアリーが着替えた姿で腰かけていた。
「……やっぱりそこで待ってたか」
「な、なによ。何かおかしなことした?」
「よく考えてみろ。俺は今から着替えるんだぞ? そこにいたらその色々問題があるだろ」
「私は気にしないわよ?」
「俺が気にするんだよ!」
やれやれと溜息をつき、俺はメアリーを着替えが見えない位置に追い出した。
それから、急いで着替えた。
「終わったぞ」
「そう、じゃあさっそくだけど……お願いね!」
メアリーは服を半分だけ押し上げた姿勢で頼んできた。まったく、準備が良いことで。
さっそく俺は彼女の背中に手を伸ばし、優しく爪を立ててかいてやる。
「ああああんっ……気持ちいいわ……! アキヤ凄いわ!」
「どこか痒いところがあったら言ってみてくれ」
「右……もうちょっと右……じゃなくて左よ、左! ……いきすぎ! もっと右で、下も……あああっ」
メアリーが満足するまでやってあげたのだった。
「ありがとう……アキヤ。こんなの今まで知らなかった!」
「まあ俺も自分じゃ絶対気づけなかったからな。気に入ってもらえてよかったよ」
どうやら、この時代の人間も感覚的なものは同じらしいな。
……うん?
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