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第2章:夢のノート
第11話:残された手紙
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その夜、ユウトはモトキの言葉を繰り返し思い出していた。
「気持ちを残したまま、読者に向けて整える。それが作家の仕事だ」
頭では理解できた。でも、心が追いついていない。
自分の想いと、彼女の想い。その境界線を、うまく見つけられずにいた。
デスクの上に広げた日記のページを、無意識に指でめくる。
もう何度も読んだページばかりなのに、手が止まったのは――
最後から2枚目の、やけに分厚いページだった。
何か、挟まっている。
そっとページを開くと、中から折りたたまれた封筒が落ちた。
白く、少し黄ばんだ封筒の表に、ミユキの字でこう書かれていた。
「ユウトへ」
手が止まった。
指先が少し震えた。
彼女から“自分宛て”に届いたものは、これが初めてだった。
そっと封を切り、便箋を広げる。
ユウトへ
これを読む頃、私はもういないのかもしれません。
それでも、あなたがこの手紙を見つけてくれるって、私は信じています。
あなたがいなかったら、私はきっと、夢を夢のまま終わらせていたと思います。
小さい頃から、誰かに頼るのが苦手で、ひとりでいることに慣れていたけど。
あなたがくれた言葉や、時間や、視線のぬくもりが、
私の中に“描いてもいいんだ”って気持ちを育ててくれました。
絵本のこと、ちゃんと話せなくてごめん。
でも、ラストは――あなたが描いてくれると、どこかで思っていました。
ありがとう。
あなたに会えて、本当に良かった。
深雪より
読み終えた瞬間、心の奥がふわりとほどけていくのを感じた。
まるで、止まっていた何かが、静かに動き出したような。
ミユキの夢は、彼女ひとりのものじゃなかった。
そこには、確かに自分の存在があった。
彼女は、ただ夢を描きたかったんじゃない。
**“誰かと一緒に夢を叶えたかった”**んだ。
そっと便箋を胸元に抱きしめる。
「……ありがとう」
ようやく、ちゃんと口にできた気がした。
もう迷わない。
彼女の物語を、自分の言葉で完成させる。
それが今の自分にできる、たった一つの約束だ。
「気持ちを残したまま、読者に向けて整える。それが作家の仕事だ」
頭では理解できた。でも、心が追いついていない。
自分の想いと、彼女の想い。その境界線を、うまく見つけられずにいた。
デスクの上に広げた日記のページを、無意識に指でめくる。
もう何度も読んだページばかりなのに、手が止まったのは――
最後から2枚目の、やけに分厚いページだった。
何か、挟まっている。
そっとページを開くと、中から折りたたまれた封筒が落ちた。
白く、少し黄ばんだ封筒の表に、ミユキの字でこう書かれていた。
「ユウトへ」
手が止まった。
指先が少し震えた。
彼女から“自分宛て”に届いたものは、これが初めてだった。
そっと封を切り、便箋を広げる。
ユウトへ
これを読む頃、私はもういないのかもしれません。
それでも、あなたがこの手紙を見つけてくれるって、私は信じています。
あなたがいなかったら、私はきっと、夢を夢のまま終わらせていたと思います。
小さい頃から、誰かに頼るのが苦手で、ひとりでいることに慣れていたけど。
あなたがくれた言葉や、時間や、視線のぬくもりが、
私の中に“描いてもいいんだ”って気持ちを育ててくれました。
絵本のこと、ちゃんと話せなくてごめん。
でも、ラストは――あなたが描いてくれると、どこかで思っていました。
ありがとう。
あなたに会えて、本当に良かった。
深雪より
読み終えた瞬間、心の奥がふわりとほどけていくのを感じた。
まるで、止まっていた何かが、静かに動き出したような。
ミユキの夢は、彼女ひとりのものじゃなかった。
そこには、確かに自分の存在があった。
彼女は、ただ夢を描きたかったんじゃない。
**“誰かと一緒に夢を叶えたかった”**んだ。
そっと便箋を胸元に抱きしめる。
「……ありがとう」
ようやく、ちゃんと口にできた気がした。
もう迷わない。
彼女の物語を、自分の言葉で完成させる。
それが今の自分にできる、たった一つの約束だ。
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