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親しくなりました
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マイスリー公爵家の茶会にやって来た。
「ビビアン!こっちよ」
何度かマイスリー家の招待を受けて出席しているが、ほとんど爵位が上の家門の方ばかりで圧倒されていた。
だけど今日は趣が違う
「お招きいただきありがとうございます」
「久しぶりだね。足は良くなった?」
「はいダークロック公子様。お気遣いいただき感謝しております」
ぶつかった日が初対面だ。
3年以上領地で領地経営を学んでいたらしい。
あの時は誰だか分からなかった。
「コーネリア様に受け取っていただきたいものがあるのですが」
コーネリア様の前に包みを置いた。
「開けていいの?」
「はい」
包装を解いた。
「まあ可愛い」
「感謝を込めて作ってみました」
「まあ、素敵な髪留め。ビビアンが作ったの?」
「留め具を買って、飾り付けは私が。
顔を洗う時などに使ってくだされば」
シンプルな留め具にレースやリボンや真珠を接着して装飾したものだ。
「嬉しいわ」
「ビビアンは器用だな」
「え?」
何でいきなりビビアン呼び!?
コーネリア様に誤解を与えてしまうじゃない!
「恐れ入ります公子様」
「ビビアン。レオナード様が名前で呼ぶのを許してくれる?」
「あ、すまない。コーネリアがビビアンとずっと言っていたから」
「いえ。ですがコーネリア様がおられますので、他の方と同じように、」
「私とレオナード様は幼馴染で兄妹のように育ったの。婚約しても異性としてよりも お互いに兄として妹としてしか見ることができないのよ。
ビビアンと同じようなものよ。親同士の決め事なの。だから私のビビアンをレオナード様が名前呼びしても何とも思わないわ。寧ろ嬉しいの」
どうして?
「私のことも名前で呼んで欲しい。3人で仲良くしよう」
「ね、ビビアン」
「……わかりました」
2人がニコニコしているからいいか。
だけど他の人が聞いたら噂されそうね。
「ビビアンは20歳過ぎたら婚姻なんだって?」
「はい」
「今年のデビュータントは婚約者がパートナーをするのかな」
「さあ。頼んでもいませんから兄になるはずです」
「もし嫌だったら私達のところにおいで」
「それはご迷惑になってしまいます。両親がいますから大丈夫ですわ」
「迷惑じゃないわ。覚えておいてね」
「はい」
その後はロバートとのことを根掘り葉掘り聞かれた。
正直に答えて帰って来た。
なんだったのだろう。
「ビビアン。3ヶ月後の王宮主催のパーティはどうするの?」
「指名がないなら遠慮します」
「そう」
「社会勉強にエリンを連れて行ってはどうですか」
「怖くて連れていけないわ」
ですよね。
「あとデビュータントはロバート様がパートナーを務めるそうよ」
「ええ!? 何でですか!」
「婚約者だからじゃない?」
「お兄様と行こうと思っていたのに 酷い」
「何言ってるの」
食欲も失せて部屋に引き篭もった。
その後、コーネリア様とレオナード様と3人でよく会うようになり だいぶ親しくなった。
「相変わらずピノール卿は遊んでいるようだ」
「堂々としたものよね」
「お見事ですね。まあ、頑張って欲しいものです。
まだ おめでたの連絡が入らないので、学園の礼拝室では祈りが届かないのかと思い始めました。
夏休みは聖地にでも行きたいものです。
しかもデビュータントのパートナーをするとか言い出したみたいで憂鬱です。何のつもりなのか」
「それは不安だね」
「ダンスさえ終えたら他のご令嬢のところに行くと思います。若い令嬢を漁りに行きたいのかも知れません。
子宝のお守りでも手に入れてあげようかしら」
「勘違いされたら困るからやめなさい」
「そうよ。新手のお誘いだと思われたら困るわ」
「ないないないない。無いですよ。
私なんて相手にしませんよ」
「次の夏休みはダークロックの領地に2人で来ないか」
「ビビアン、行こう?」
「お邪魔にはなりたくありません」
「どうせ私とコーネリアが婚姻すれば領地に遊びに来ることもあるだろう」
そう言われたら…
「お邪魔します」
「良かったわ!楽しくなるわね」
「そうだな」
そして夏休みが来ると、おふたりと一緒にダークロック公爵領へ行き、楽しく過ごした。
「ビビアン!こっちよ」
何度かマイスリー家の招待を受けて出席しているが、ほとんど爵位が上の家門の方ばかりで圧倒されていた。
だけど今日は趣が違う
「お招きいただきありがとうございます」
「久しぶりだね。足は良くなった?」
「はいダークロック公子様。お気遣いいただき感謝しております」
ぶつかった日が初対面だ。
3年以上領地で領地経営を学んでいたらしい。
あの時は誰だか分からなかった。
「コーネリア様に受け取っていただきたいものがあるのですが」
コーネリア様の前に包みを置いた。
「開けていいの?」
「はい」
包装を解いた。
「まあ可愛い」
「感謝を込めて作ってみました」
「まあ、素敵な髪留め。ビビアンが作ったの?」
「留め具を買って、飾り付けは私が。
顔を洗う時などに使ってくだされば」
シンプルな留め具にレースやリボンや真珠を接着して装飾したものだ。
「嬉しいわ」
「ビビアンは器用だな」
「え?」
何でいきなりビビアン呼び!?
コーネリア様に誤解を与えてしまうじゃない!
「恐れ入ります公子様」
「ビビアン。レオナード様が名前で呼ぶのを許してくれる?」
「あ、すまない。コーネリアがビビアンとずっと言っていたから」
「いえ。ですがコーネリア様がおられますので、他の方と同じように、」
「私とレオナード様は幼馴染で兄妹のように育ったの。婚約しても異性としてよりも お互いに兄として妹としてしか見ることができないのよ。
ビビアンと同じようなものよ。親同士の決め事なの。だから私のビビアンをレオナード様が名前呼びしても何とも思わないわ。寧ろ嬉しいの」
どうして?
「私のことも名前で呼んで欲しい。3人で仲良くしよう」
「ね、ビビアン」
「……わかりました」
2人がニコニコしているからいいか。
だけど他の人が聞いたら噂されそうね。
「ビビアンは20歳過ぎたら婚姻なんだって?」
「はい」
「今年のデビュータントは婚約者がパートナーをするのかな」
「さあ。頼んでもいませんから兄になるはずです」
「もし嫌だったら私達のところにおいで」
「それはご迷惑になってしまいます。両親がいますから大丈夫ですわ」
「迷惑じゃないわ。覚えておいてね」
「はい」
その後はロバートとのことを根掘り葉掘り聞かれた。
正直に答えて帰って来た。
なんだったのだろう。
「ビビアン。3ヶ月後の王宮主催のパーティはどうするの?」
「指名がないなら遠慮します」
「そう」
「社会勉強にエリンを連れて行ってはどうですか」
「怖くて連れていけないわ」
ですよね。
「あとデビュータントはロバート様がパートナーを務めるそうよ」
「ええ!? 何でですか!」
「婚約者だからじゃない?」
「お兄様と行こうと思っていたのに 酷い」
「何言ってるの」
食欲も失せて部屋に引き篭もった。
その後、コーネリア様とレオナード様と3人でよく会うようになり だいぶ親しくなった。
「相変わらずピノール卿は遊んでいるようだ」
「堂々としたものよね」
「お見事ですね。まあ、頑張って欲しいものです。
まだ おめでたの連絡が入らないので、学園の礼拝室では祈りが届かないのかと思い始めました。
夏休みは聖地にでも行きたいものです。
しかもデビュータントのパートナーをするとか言い出したみたいで憂鬱です。何のつもりなのか」
「それは不安だね」
「ダンスさえ終えたら他のご令嬢のところに行くと思います。若い令嬢を漁りに行きたいのかも知れません。
子宝のお守りでも手に入れてあげようかしら」
「勘違いされたら困るからやめなさい」
「そうよ。新手のお誘いだと思われたら困るわ」
「ないないないない。無いですよ。
私なんて相手にしませんよ」
「次の夏休みはダークロックの領地に2人で来ないか」
「ビビアン、行こう?」
「お邪魔にはなりたくありません」
「どうせ私とコーネリアが婚姻すれば領地に遊びに来ることもあるだろう」
そう言われたら…
「お邪魔します」
「良かったわ!楽しくなるわね」
「そうだな」
そして夏休みが来ると、おふたりと一緒にダークロック公爵領へ行き、楽しく過ごした。
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