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デビューします
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解放宣言したはずなのに、何故この人は……
「婚約者のロバート・ピノールと申します」
「レオナード・ダークロックだ。知っているはずだが?」
「念のためにご挨拶を申し上げました」
「コーネリア・マイスリーと申します。ビビアンと私達は親友ですの」
「マイスリー公爵令嬢と親しくなれてビビアンも喜んでおります。
互いに家庭を持った後もビビアンと仲良くしてあげてください」
「ええ、もちろんですわ」
「ビビアン、次の曲で踊ってもらえないか」
レオナード様がダンスのお誘いをしてくれた。
「ビビアン 駄目だ」
「どうしてかな?」
「マイスリー公爵令嬢を1人にしては可哀想ですから」
「そんなことはございませんわ。
ビビアン。レオナード様と踊って来て」
「でも」
「私達ともっと仲良くなって欲しいのよ」
「ビビアン、君と踊る栄誉を与えてくださいませんか」
「よ、喜んで」
レオナード様の手を取ってダンスホールに近寄った。
「彼とは滅多に会っていないのだよね」
「はい。公私ともにご多忙の様ですし、用事もございません。
ロバート様の卒業祝いにお呼ばれしたのが最後です。
代理で出席したパーティではお見かけした程度で ご令嬢とお盛んになさっていましたわ。
今日も何故パートナーを申し出て来たのか。
可能性としてはピノール子爵に促されて仕方なくかと」
「そうなんだね。
……久しぶりに会ってどうだった?」
「大人の男性に成長したんだなくらいにしか」
「容姿がいいよね」
「そうですね」
「見惚れたりしなかったの?」
「綺麗だなくらいにしか思ったことがありません。
星が綺麗、花が綺麗、湖が綺麗、ロバート様が綺麗というくくりです」
「そうなんだ。
デビューして夜会に出ることができるようになったけどどうするの?」
「主催次第で出席すると思います」
「そう。あまり行かないで欲しいな」
「?」
「行くとしたらダークロックかマイスリーかガデュエット主催のものだけにして欲しい。
心配だからね。
ビビアンに何かあればコーネリアも悲しむ」
「確かに、兄達もコーネリア様も心配しますね」
「……ガデュエット家で預かっているエリン・プリペルンには気をつけなさい。
彼女と2人で出掛けたり部屋に2人きりになったりしないように。
彼女が用意したもの すすめたものは口にしないように。物を預かるのも もらっても駄目だ。
夜会やパーティで一緒になったら飲み物などを口にせず信頼できる者を必ず側に置いて欲しい。
それができないなら速やかに彼女から離れるんだ」
「レオナード様?」
「さあ、次の曲が始まるよ」
レオナード様に手を引かれ彼のリードでダンスを始めた。
流石 公爵家のご令息。とても上手だわ。
「どうしてエリンにそこまで警戒を?」
「君に悪意があるように見えたんだ。
成人していないから夜会には出られないが、茶会や祝い事の招待には積極的に参加している。
誘われていなくとも、招待状を持っている令息に頼んで参加しているようだ。
そうなると人脈が増えて何が起こるのか分からない」
「そこまで警戒すべきですか?」
「念のためなんだがお願いだ。
君が傷付くのは見たくない」
口説かれているような気になるのは気のせいかしら。きっと全てはコーネリア様の為よね。
「気を付けます」
「ありがとう。
それと彼とも2人きりにならないように」
「彼?」
「ピノール子爵令息だよ」
「多分 婚姻の日まで会いませんわ」
「ビビアン。彼は肉体を鍛えた男で、人を制圧する訓練も受けている。彼がその気になれば君は簡単に好き勝手にされてしまうんだ。
最低でも白い結婚を望むなら、男の使用人を側に置いてくれ。
私兵2人に侍従の服でも着せてドアの内側に立たせてくれ。
メイドだと2、3人でも止められない。彼女達を部屋から追い出してドアを封鎖することもできる」
「ロバート様は私などに興味はありませんわ」
「……ビビアン」
「分かりました」
「ありがとう」
「今日のレオナード様は変です」
「ビビアンのことが心配で変になったんだ」
こんなこと…誰かが聞いたら勘違いされてしまう。
ダンスが終わるとお父様達の元に戻った。
ロバートを探すと他の女性と踊っていた。
ほらね。 やっぱりロバート様は変わらない。
私に興味がないのよ。
「婚約者のロバート・ピノールと申します」
「レオナード・ダークロックだ。知っているはずだが?」
「念のためにご挨拶を申し上げました」
「コーネリア・マイスリーと申します。ビビアンと私達は親友ですの」
「マイスリー公爵令嬢と親しくなれてビビアンも喜んでおります。
互いに家庭を持った後もビビアンと仲良くしてあげてください」
「ええ、もちろんですわ」
「ビビアン、次の曲で踊ってもらえないか」
レオナード様がダンスのお誘いをしてくれた。
「ビビアン 駄目だ」
「どうしてかな?」
「マイスリー公爵令嬢を1人にしては可哀想ですから」
「そんなことはございませんわ。
ビビアン。レオナード様と踊って来て」
「でも」
「私達ともっと仲良くなって欲しいのよ」
「ビビアン、君と踊る栄誉を与えてくださいませんか」
「よ、喜んで」
レオナード様の手を取ってダンスホールに近寄った。
「彼とは滅多に会っていないのだよね」
「はい。公私ともにご多忙の様ですし、用事もございません。
ロバート様の卒業祝いにお呼ばれしたのが最後です。
代理で出席したパーティではお見かけした程度で ご令嬢とお盛んになさっていましたわ。
今日も何故パートナーを申し出て来たのか。
可能性としてはピノール子爵に促されて仕方なくかと」
「そうなんだね。
……久しぶりに会ってどうだった?」
「大人の男性に成長したんだなくらいにしか」
「容姿がいいよね」
「そうですね」
「見惚れたりしなかったの?」
「綺麗だなくらいにしか思ったことがありません。
星が綺麗、花が綺麗、湖が綺麗、ロバート様が綺麗というくくりです」
「そうなんだ。
デビューして夜会に出ることができるようになったけどどうするの?」
「主催次第で出席すると思います」
「そう。あまり行かないで欲しいな」
「?」
「行くとしたらダークロックかマイスリーかガデュエット主催のものだけにして欲しい。
心配だからね。
ビビアンに何かあればコーネリアも悲しむ」
「確かに、兄達もコーネリア様も心配しますね」
「……ガデュエット家で預かっているエリン・プリペルンには気をつけなさい。
彼女と2人で出掛けたり部屋に2人きりになったりしないように。
彼女が用意したもの すすめたものは口にしないように。物を預かるのも もらっても駄目だ。
夜会やパーティで一緒になったら飲み物などを口にせず信頼できる者を必ず側に置いて欲しい。
それができないなら速やかに彼女から離れるんだ」
「レオナード様?」
「さあ、次の曲が始まるよ」
レオナード様に手を引かれ彼のリードでダンスを始めた。
流石 公爵家のご令息。とても上手だわ。
「どうしてエリンにそこまで警戒を?」
「君に悪意があるように見えたんだ。
成人していないから夜会には出られないが、茶会や祝い事の招待には積極的に参加している。
誘われていなくとも、招待状を持っている令息に頼んで参加しているようだ。
そうなると人脈が増えて何が起こるのか分からない」
「そこまで警戒すべきですか?」
「念のためなんだがお願いだ。
君が傷付くのは見たくない」
口説かれているような気になるのは気のせいかしら。きっと全てはコーネリア様の為よね。
「気を付けます」
「ありがとう。
それと彼とも2人きりにならないように」
「彼?」
「ピノール子爵令息だよ」
「多分 婚姻の日まで会いませんわ」
「ビビアン。彼は肉体を鍛えた男で、人を制圧する訓練も受けている。彼がその気になれば君は簡単に好き勝手にされてしまうんだ。
最低でも白い結婚を望むなら、男の使用人を側に置いてくれ。
私兵2人に侍従の服でも着せてドアの内側に立たせてくれ。
メイドだと2、3人でも止められない。彼女達を部屋から追い出してドアを封鎖することもできる」
「ロバート様は私などに興味はありませんわ」
「……ビビアン」
「分かりました」
「ありがとう」
「今日のレオナード様は変です」
「ビビアンのことが心配で変になったんだ」
こんなこと…誰かが聞いたら勘違いされてしまう。
ダンスが終わるとお父様達の元に戻った。
ロバートを探すと他の女性と踊っていた。
ほらね。 やっぱりロバート様は変わらない。
私に興味がないのよ。
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