【完結】私じゃなくてもいいですね?

ユユ

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それを貴方が言うの?

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ダークロック家のサロンは優雅な圧力を感じる。
招待連行されて目を泳がせながらお茶を飲む私は きっと有罪に見えると思う。

レ「ふ~ん。それで今、彼はガデュエット邸から出勤しているわけだ」

私「そうですね」

コ「子爵夫妻の滞在は いつまでなの?」

レ「予定では1週間と聞いています」

レ「兵舎に居ればいいものを」

私「……」

何でこんなに機嫌が悪いのですか……解放してください。

レ「で、昨日は2人で王都の街をデートしたと?」

私「デートじゃありません」

レ「卒業祝いと彼のシャツ選びだったか?」

私「……」

コ「もしかしてその腕輪?」

私「はい」

コ「見せて」

私「外れないので、このまま見てください」

コ「外れない?」

私「外すのには専用の道具を使うそうです」

レ「これを彼が?」

私「はい」

レ「へぇ」

恐い!

私「お店の方の勧めですけど」

コ「ピノール卿も青い瞳よね」

私「贈り物なので文句は言えません」

言いかけたけど。

レ「彼がいる間 マイスリー邸に泊まればいいじゃないか」

私「そういうわけには…」

コ「じゃあ 私と旅に出ましょう」

私「子爵夫妻が既に来てしまっていて 予定がないことをご存知ですので許されませんわ。

……行きたいですけど」

レ「寝る時は鍵をかけて寝るように」

私「え?」

レ「念のためだ」

そんな心配は要らないと思うけど。

コ「心配だからお願い」

私「鍵をかけますわ」




そして夜には、

ダークロック公子と会っていたんだって?」

またって…

「コーネリア様とお会いしていたのです。
そのコーネリア様の側にレオナード様がいたというだけです」

「では公子とは会話をしていないということだな?」

「それでは失礼ではありませんか」

「どう言おうとよく思われないのはビビアンだけだ。
他の者たちが公子に文句など言えるわけがない。
矛先になるのは君だ。よく考えろ。君には両親と兄君達がいる。君の評判は家族に影響するのだぞ」

「それを貴方が言う?」

「……」

あ、つい言葉に出しちゃった。

「失礼しました。余計なことでした」

「俺はどうにでもなるがビビアンは傷付くだろう」

それも貴方が言う?
まあ 傷付いてはいないけど、普通は未来の夫が冷遇したり女性達と浮き名を流していたら嫌な思いをするのでは?

はぁ。面倒くさい。
アレコレ考えるのは嫌だ。

「大丈夫ですわ。私は鈍感ですから。
明日もお仕事ですよね?
早くお休みください」

「ビビアン。誰かに助けてもらいたいほど困ったら俺に言え。いいな」

私はニッコリと微笑んで返した。



自室の扉を閉めて苛立ちを枕にぶつけた。

だから!
 
それが貴方との婚姻話なんじゃないの!!

嫌だと言ってるじゃないの!!

何のために神頼みしてると思っているのよ!!

私の負の感情は全て貴方が原因なのよ!!

「ううっ…」




それからはピノール子爵夫妻が領地に発つ日まで微笑みの仮面を装着した。













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