【完結】絶縁してでも愛を選んだのに、祭壇の前で夫が豹変しました。

ユユ

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所構わずプロポーズ/おまけ

「クロエ、お茶を用意してくれ」

「嫌です」

「エリーゼと結婚したら騎士の称号を与えるよう頼み込むから」

「そんなに魅力的ではありません」

「給料が割増になるぞ」

「行ってきます。くれぐれも不埒な真似は控えてくださいよ」

パタン

お茶の準備をしに退室した。

「エリーゼ」

「嫌」

「俺は6歳の頃から我慢してるんだぞ? もう待たせずに受け入れてくれ」

「もう傷つきたくない。それにあんなプロポーズはお断りよ」

「よし、わかった」


翌日。

帽子を選んでいると、

「こちらのお色でよろしいでしょうか」

「ああ、それを頼む。エリーゼによく似合うからな。エリーゼ、結婚してくれ」

次の店でお祖父様のカフスを選んでいると、

「これを包んでください」

「さすがエリーゼ、いい品をえらんだな。エリーゼ、結婚してくれ」

次のカフェでは、

「美味しい」

「毎日エリーゼの笑顔が見たい、結婚してくれ」

何をしてもすぐプロポーズをしてくる。
手当たり次第だった。



お祖父様が戻って来て、状況を把握。彼は床に座らされている。

「エリーゼは見世物じゃないんだ」

「そんなつもりでは」

「その辺の野良猫を飼いたいというのとは違うんだぞ。わからないからと手当たり次第に場所を移してはプロポーズをする馬鹿はおまえくらいだ」

「まだ序の口なんですけど」

「エリオット」

「申し訳ございません」

「一旦ルセット家に戻って、子爵からうちに申し入れをするよう話をつけなさい」

「嫌です。離れたらまたエリーゼに害虫が付きます。バミュートがまだ狙っているかもしれません」

「いいから帰れ」

「嫌です」



エルが私から離れないのでエルの両親が呼ばれて平謝り。
だけど正式に求婚状を書いてくれた。
私とお祖父様に見せてくれた後、ルセット子爵夫妻はエルを連れてリッチウェイのカントリーハウスへ向かい、婚約することになった。

誤解が解けてから婚約まで2ヶ月。パーティをして周知したいエルの希望で内輪の婚約パーティを開いた。
後日、他所のパーティの予定を避けて近々王都でも婚約パーティを開くらしい。

そんなに急がなくてもいいのに。

「ねぇ、エリーゼ様。ルセットの屋敷に住まない?」

「ミカエル様?」

「可愛がるよ?」

昨日の婚約パーティでエルのお兄様が泣いていた。
翌日はこうやって弟を手放したくないから私に頼み込んでいる。

「それは当主同士が決めることですから」

「エリオットは生き甲斐なんだよ」

「奥様が泣きますよ。それに近いじゃないですか」

「王都の別邸に住むかもしれないだろう?」

「エルとの生活に? まさか、そんな」

「こら、ミカエル。エリーゼちゃんを困らせてないで弟離れしなさい。エリーゼちゃん、ごめんなさいね」

エル達のお母様がシッシっとミカエル様を追い払った。

「で、一番良かったプロポーズはなんだったのかしら」

「“一生葡萄の皮を剥いてあげる”」

「そうなの?」

「うふふっ」

「指先が紫に変わりそうね。……エリーゼちゃん、ありがとう。エリオットにチャンスをくれて」

「私の方こそ変な誤解をしてすみません」

「これからはよく話し合ってね」

「はい」



4ヶ月後。

「エル! 待て!」

「もう二十年近く待ってる!」

犬を躾けるように待てと言ってもエルはキスを止めない。

「早く抱きたいんだ」

「これからパーティなのよ!?」

「もう誓っただろう?」

夫婦の誓いを立て、次は大広間でパーティが始まるというのに、控え室でエルが発情した。

「招待客の中には王女様もいるの!」

「後で俺が叱られるから」

「一生に一度の私達のパーティなの!」

「じゃあ、早めに抜けるからな」


宣言通り、早めにパーティを連れ出され、私の部屋に2人きりになった。

身を清めると言ったら待てないと言われ、クロエ達を追い出しドレスを脱がされた。

「綺麗だ……」

エルの力強い手が今日は怖い

「怖い」

「すぐに違う言葉を口にするようになる」

「やっぱりまだ、パーティが」

「これで戻ったら恥をかく」

「どうして?」

「花嫁を満足させるどころか瞬殺されて戻って来たと笑われる」

「??」

「世界一の早漏だと思われるだろう」

「!!」

「大丈夫、これからは体でも愛を囁くだけだ」



翌朝。

「クロエ、そっとしておいてくれ」

「いつまでも盛っていないでください。旦那様も大旦那様もお待ちです」

クロエはカーテンを開けて、お風呂の準備はできているという合図を顎で送った。

「おまえなぁ」

「長湯は駄目です。五分で出てください」

エルが入った後、私も入りクロエが洗ってくれた。
あちらこちらにキスマークが付いている。

「チッ、ワンピースを選び直さないと」

「クロエ、これからもよろしくね」

「当然です」


服を着て髪を結う。

「エル」

両腕を上げるとエルは私を抱き上げた。

「愛してるよ、エリーゼ」

これからも変わらないといいのだけど。

「他所でも言っていたらお義兄様ではなくクロエに寝顔を見に行かせるから」

「そんな馬鹿をやったときはそのまま息の根を止めてくれ」

「エル、大好きよ」







【 おまけ:クロエのその後 】

この小さな子どもはエリーゼ様とエリオット様の一人息子メルヴィン4歳。エリオット様にそっくりだ。

「クロエ、お嫁さんになって」

「嫌です」

「クロエ、子ども相手だから“はい”って言ってあげて」

「それはよくありません」

「お母様、クロエちょうだい」

「クロエはモノじゃないの」

エリーゼ様の結婚後、私にも縁談は届いた。リッチウェイかルセットの私兵が多かった。
全て断った。

私の忠誠心は揺るがないし、嫉妬もない。自分がなんて想像もしない。
言えなかった事がある。好きになった人がエリーゼ様の夫になった。

元々、彼がエリーゼ様しか見ていないことは知っていたし、孤児の私と子爵家の次男で騎士の称号を持つ彼とは釣り合わない。十分承知している。

それにエリーゼ様が大好きだ。私の人生の恩人は伯爵家の娘。

ビンセント…じゃなくてなんだっけ。名前を忘れたけどエリーゼ様が最初に結婚したときでも、だからといってチャンスだなんて思わなかった。

夫婦となった2人の世話をして、生まれた子どもの相手をして。それでも好きな気持ちは変わっていない。

私は一生独身でいると思っていた。


「駄目だよ、踏んだら可哀想だよ」

最近雇われた庭師レオは中性だ。名前負けしている。
ふわふわの薄茶色の髪に青い瞳、細い体で毛穴も見当たらない。女と間違われそうな顔をしている。

「蟻じゃない」

「うん。だけど避けてあげて」

私より9歳も若い。

「クロエさんはなんの花を植えたらいいと思う?」

「元気に咲く花なら何でもいいんじゃない?」

彼は若いメイド達に人気がある。“クロエさんはレオくんによく話しかけられていますよね、羨ましいです” と言われるけど、私の好みとは真逆の青年に話しかけられても嬉しくない。


別の日には、

「クロエさん、お菓子作ったんだけど一緒に食べない?」

「他の子にあげたら? 喜ぶんじゃない?」

「でも、名前入りで」

庭先でハンカチを広げるとクッキーだった。何故か “レオ” “クロエ” と書いてある。

「この文字は?」

「砕いたナッツを蜂蜜でくっ付けたんだ。取れやすいから気を付けてね」

そうじゃない。何で私の名前? しかも私とあんたの名前だけ?? 

でも

「美味しい」

「良かった。また作ってきますね」

蟻を救いクッキー作りまで上手。何でこんな子が私にかまうの?

「他の子の名前をかいてあげれば?」

「何で?」

「何でって」

「“ジョセフィーヌ”……かなり大きなクッキーにしないといけないので嫌だ」

「“メイ”とか“ローズ”とか」

「何で?」

なんだか面倒くさいから諦めた。



その様子をエリーゼ様は観察していた。

「レオはクロエに懐いてるのね」

「変な子です」

「あの子、訳アリなの」

「訳アリですか?」

「一代男爵家の子なの。ご両親もご兄弟も惨殺されて、子どもだったレオだけが生き残ったの。6歳か7歳くらいだったから殺されなかったみたい。でもショックで記憶を失くしてずっと孤児院にいたの。綺麗な顔だから養子に貰われたんだけど、火事でまた孤児院に戻って来たの。15歳になるまでそういう不幸が続いて、リッチウェイの養成所に入ったのよ。で、卒業して庭師になったの」

「引き取り主が死ぬということですか?」

「……優しくしてあげて」

そんな話を聞いてレオをついつい観察するように見ることが増えた。



メルヴィン様が7歳になった頃、第二子の誕生でエリーゼ様も乳母も赤ちゃんに付きっきりだった。だから私が代わりにメルヴィン様を散歩に連れて行った。

庭園を歩いていると、レオがいた。

「おや、メルヴィン坊っちゃん。お散歩ですか?」

「うん、僕の花嫁さんとデート」

え? 一瞬レオの目が変わった気がした。いつも優しく微笑んでいるのに瞳の奥から怒りを感じた。
まさかね。

「ただの散歩だよね? クロエさん」

「……お散歩はお散歩です。メルヴィン様、あちらへ行きましょう」

「あっちでお昼寝するから膝枕」

「お昼寝するならお部屋に戻りましょう」

「クロエの膝枕がいい」

「私は乳母ではありませんよ」

「そうだよ、僕のお嫁さん」

「はぁ」


このときだけかと思ったら、2人は顔を合わせる度にこんな会話を繰り返す。

「デートだよ」

「あり得ないでしょう、クロエさんが困ってしまうので坊っちゃんらしく使用人との線引きをちゃんとしてください」

「でも、僕の勝手だよね?」

「こら、メルヴィン!」

「お、お母様っ」

「ごめんなさいね、レオ。言って聞かせるから」

エリーゼ様の登場にレオはニッコリ微笑んだ。


その日の夕方、レオを見かけたので注意した。

「レオ、相手は子どもなんだしリッチウェイの子なんだから、もう少し聞き流したら?」

「だって間違いだから」

「だいたいレオに関係ないじゃない」

「へぇ、まさかメルヴィン様を狙ってる?」

「は?」

「エリオット様にそっくりだから?」

「その口が身を滅ぼすよ」

「誰にも言わないよ」


それ以来、庭園への散歩は行かなくなったし、庭園に行くような業務はレオのファンに代わってもらった。



レオは庭園に出なきゃ会わないけどコイツは違う。

「なあ、クロエ。俺と付き合えよ」

「結構」

「何でそんなにお高くとまってるんだよ。とっくに行き遅れのくせに」

「結婚する気はないのでお構いなく」

「夜、淋しいだろう? 俺が慰めてやるって言ってるんだよ」

この男はリッチウェイの私兵。縁戚の四男坊? 忘れたけど貴族だ。

「ご令嬢をお誘いください」

「今夜俺の部屋に来いよ。気に入ったら妾にしてやるぞ」

「どうやら旦那様にご報告に上がらないといけないようですね」

「チッ」

引き下がりはしてけど嫌な予感はしていた。


数日後、領都はお祭りで、使用人達も必要最低限の人数を業務に残して祭りに出掛けていた。エリーゼ様達も祭りを楽しんでいる。
人混みが嫌で私は屋敷に残っていた。

備品庫にランプ用の紐を取りに行ったとき、ドアが閉まった。しかもそっと閉めたときの音。

この備品庫は広く棚も十以上ある。
奥にいるので姿が見えない。耳を澄ませるとほとんど足音がしない。

ゆっくり更に奥に身を潜めた。

入って来た者は、盗みが目的か私が目的で足音を消しながら備品庫の中を歩いていると判断した。

「クロエ」

その予想は当たっていた。

奥まで私を探しに来たのは、私兵で貴族籍の四男坊。私に言い寄っていた男だ。

備品庫を汚したくはないが、ハサミで応戦するしかない。こんな男に犯されるならコイツを殺して牢獄にでも入った方がマシだ。

日が暮れ出して室内が暗くなっていく。

「クロエ、素直になれば優しくしてやる」

「誰がおまえなんかと」

「そうか、躾が必要か」

棚の上に登ろうとしたが、足首を掴まれて引き摺り下ろされた。

「ぐあっ!!」

だけど顔を蹴って手が離れた隙に踏み付けて走って備品庫を出た。近くの出入り口から庭園と裏庭の境の倉庫に出た。

庭園に向かうか、裏庭に隠れるか、小屋で武器を調達するか。

小屋には鍵がかかっていて窓から入るか諦めるか一瞬悩んだそのとき、背後から口を塞がれ腹に手を回され足が浮いた。

「クロエ、外が良かったのか?」

手が自由なら目に指を突っ込んだのに腕ごと拘束されていた。そのまま裏の林の奥に連れ込まれていく。ここはリッチウェイの領邸で敷地が広い。林の奥の柵の向こうは森だ。

暴れても後ろから持ち上げられていたら女の私には無力だ。

悔しい!! ハサミも捨てられた。

せめてヤられてるときに石で……


ドサッ 

急に解放され土の上に落とされた。

「グッ」

くぐもった声が聞こえた。

振り向いた瞬間、生暖かい何かを浴びた。

「あ、ごめん」

「レオ?」

「見なくてもいいよ。手遅れかもしれないけど」

レオが男の背後から首を横に切り裂いていて、血飛沫を浴びたと理解した。

男は首を押さえてヨタヨタと歩いている。

レオは男を引き倒すとしゃがんでナイフを鎖骨と首の間の横に差し込んだ。

「ここ、覚えておいて。効率よく失血死させられるから」

まるで湧き水のように穴から大量の血が溢れ出す。

「クロエさんは僕のものだよ? 前に忠告したよね」

そう言いなら男の服でナイフを拭いている。

全く動じていないレオの顔は余裕さえ感じる。

まさか……。

エリーゼ様が教えてくれたレオの経歴を思い出した。レオの家族、その後の養子先、不幸が続く……レオがやった?

「レオの家族」

「ああ、聞いたの? 僕、父親が浮気してできた子で、それはもう本妻とその子ども達に虐められたよ。時々こっそり仕返ししたんだけどさ、ある日僕を変態に売ろうとしたんだよね。だからこんな風にしてあげたんだ。それぞれ違う場所を刺して勉強させてもらったよ。確実に死ぬけど即死ではない、まだ生きていても動けるほどじゃない。そんな場所を探すために使った。少しは死に向かっている様子を味わってもらわないといけないからね」

「養家は?」

「生きた木人形だよ。蹴ったり殴ったり水をかけたり。熱湯をかけようとしたから払い除けたら長女の顔にかかってさ、うるさかったから皆静かにしてもらって燃やした。次の養家は当主が変態で、気色悪いモノを勃たせて近寄って来たから切り取った。うるさいから喉に切り取ったモノを詰めたら静かになった。で、燃やした。あ、死んだな。コイツ埋めなくちゃ」

石の下から鍵を取り出し小屋の鍵を開けた。出てきたレオの手にはスコップが握られていていた。
土を掘って死体を埋めた。
血の染みた土の上に余った土を被せた。

「リッチウェイの養成所はまともだった。雇用された今も良い。それにクロエを見つけた。死体も殺しも平気でしょ?」

「……ありがとう、助けてくれて」

「どういたしまして。好きな子を守るのは男の役目だからね」

「歳上過ぎるでしょ」

「全然気にならないよ。厩舎のシャワーを使おう」

どちらも血を浴びているから服ごとシャワーを浴びた。レオは服を脱いで、厩舎の横の小屋の中から持って来た服を着た。

「待っていて。着替え持ってくるから」

細身は細身でも筋肉が付いていて引き締まっていた。

レオは予備のメイド服を持って来てくれた。

「あっち向いて」

「クロエは僕の裸ジロジロ見たじゃないか」

バレていた。

「っ!」

「コレ、いつの傷?」

濡れた服を脱いで拭いていると背中の傷跡をなぞられた。

「エリーゼ様に拾われる前」

「綺麗だ」

ああ、この子の目なら十分だ。男を殺すときの目も私の傷跡を見つめる目にも強さを感じる。

バサッ

拭くのを止めて向き直った。

「見ていいの?」

「触ってもいいよ」

「……舌で触っても?」

頷くとレオは服を脱いだ。

まさか初体験が厩舎のシャワー室とは。


事が済むと服を着て、私を抱き上げて歩き出した。

「降ろして!」

「無理をさせたでしょ」

「大丈夫だから」

「初めてだって知らなくてごめん。あんな所でごめん」
 
「大丈夫だから、人に見られる!」

「もう遅い」

目の前には馬車から降りるエリーゼ様達が私達を見て驚いていた。

「旦那様、僕とクロエさんは婚約しました」

「そ、そうか」

「お許しいただけますか?」

「おめでとう」

「クロエは今日は早上がりでお願いします」

「わかった」

「失礼します」

去り際にチラッと見えたエリーゼ様の顔は、それはもうニタニタしていた。
絶対に揶揄われる!!

レオはそのまま私の部屋に着くまで抱き上げ続けた。



休みの日、レオは指輪を私の指にはめた。

「これ…」

「僕、一応貴族の庶子で唯一の生き残りだから多少の財産はあるんだ」

「……」

「僕と結婚して。クロエさん」

「本気?」

「旦那様に宣言したんだよ? それにエリーゼ様の最側近のクロエさんを傷付けたら僕は終わりだよ。本気に決まってる。僕、本気じゃないと抱いたりしないよ」

「よろしくお願いします」

「本当? クロエ! ありがとう!」


二度目の交わりは甘かった。

「避妊しないでね」

「っ!!」

「最速で式をあげよう」



だけどエリーゼ様が譲らない。私はウェディングドレスなんて着なくていいのに。

じゃあ中古でと言っても却下。
ドレスが仕上がった頃には月のモノは止まっていた。

「え? 妊娠させたの!?」

「すみません、僕、クロエとの愛の結晶が早く欲しくて頑張っちゃいました」

「ブッ!!」

レオと一緒にエリーゼ様に妊娠の報告をしに行った。お茶を勧められて口にしたら横でレオが余計なことを言うからお茶を吹いてしまった。

「そ、そう。クロエは当分お休みね」

「新居を探します」

「うちに住んだまま産めばいいじゃない。安全よ?」

「いいのですか?」

「ええ。家族向けの使用人部屋に住めばいいわ」

「感謝します」


与えられた部屋は当主の側近家族が暮らすような立派な家族部屋だった。

「愛の巣だね」

「う、うん」


結婚式が終わった6ヶ月後に娘が生まれた。
レオは幸せそうだ。

とんでもない男に捕まった気はする。
私に対する支配欲も強くて息苦しさも感じるけど嫌いじゃない。宥めるように囁かれる。

「授乳が終わるまで仕事復帰は駄目だよ。ミルクが滲み出ている姿を他の男達が見て欲情したらどうするの」

「そんな変態はレオだけだと思う」

「僕とリリーのミルクだから部屋にいて」

「う、うん」

特に異性関係は気を付けないと裏の森の墓が増える。

「浮気…したらわかるよね?」

「レオもね」


完結

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