【完結】道をそれた少女は別世界でも竹刀を握る

ユユ

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スプラナード邸の居候

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ドレッサーの前で髪の毛を結われるクリスティーナは、メイド達のされるがままになっていた。


起きたらスプラナード邸のベッドの上で、既に夜だった。

キラが付き添っていてくれていた。
キラ様だって疲れただろうに。

だけど知らない部屋で目覚めたら不安だろうからと、一番見知ったキラ様が居てくれたのだ。

強くて優しいお姉様が大好きだ。

キラ様を帰して 夜の8時に食事を取り、湯浴みをして再びベッドへ。

明日こそファーズ邸に帰ろう。
そう思っていた。


だけど朝からメイド達がキャッキャと私の世話をする。

「ドレスをお着せしたかったですわ」

「マシュマロのようなほっぺ」

「クリッとした瞳…可愛らしいですわ」

「髪も柔らかくてすべすべ」

「お花の髪飾りを使いましょう」

「待ってください。その髪飾りは私の物ではありません」

「旦那様が使うようにと指示をなさいました。
他の物がよろしいですか?」

「落としたり失くしたりすると困るので付けないでいいです」

「旦那様が悲しまれますわ」

「悲しまないですよ。そう言えば夫人は?」

「領地でお暮らしです」

不仲なのかしら。

「こちらのワンピースを、」

「あ、私のワンピース」

「昨日、届けてくださいました」

「私をファーズ邸に送ってくだされば…」

「スプラナード邸の方が安全ですわ」




着替えさせられて一階に降りると増えていた。

公「クリスティーナ。紹介しよう。
長男のセイル。学園に通う17歳だ。
次男のケイン。15歳だ」

私「おはようございます、クリスティーナです。
お邪魔しております」

セ「可愛いな」

ケ「小さいな」

ノ「こっち座って」

公爵様が立ち上がり、私を椅子に座らせた。

公「すまないね。みんな体が大きいから、椅子もテーブルも大きめなんだ。
この椅子は子供用だが、高さはテーブルに合わせているから高いんだよ。落ちないようにね」

私「ありがとうございます」

幼児の気分だ。

朝食を食べ始めるとみんながニコニコと私を見てる。

私「何でしょう」

セ「食べる姿も可愛くて。登校したくなくなるよ」

ケ「お兄ちゃんと遊ぼうな」

私「朝食をいただいたら帰りますので」

公「クリスティーナが寝ている間にファーズ侯爵が来て 話が付いている。解決するまでここで暮らすことになった」

えっ!?

私「帰りたい…」

ノ「やっぱりまだ子供だな」

は? あんた私と同じ歳じゃないの!

私「ノエルくんも子供ですね」

ノ「一歳違う」

私「ノエルくんは12歳。私も12歳。

そもそも、帰りたい理由が寂しいんだとしか考えられないのは、ノエルくんが寂しがり屋だからじゃないですか」

ケ「プッ」

セ「フッ」

公「……」

ノ「な!じゃあ何でだよ!」

私「他人の家にいるということは疲弊するものなのです。
帰ればゆったり過ごせます」

公「クリスティーナは11歳だと聞いたが」

私「今朝12歳になりました」

公「だからファーズ侯爵は連れて帰りたいと言っていたのか。

夜にお祝いをしよう」

私「家に帰ってお祝いしますから大丈夫です」

公「却下」

私「は?」

公「じゃあ、仕事に行ってくる。
クリスティーナ。お利口さんにしているんだぞ。
追い出されようと悪さをしても無駄だからな」

私「では くつろがせていただきます」


朝食後、客室に戻りワンピースを脱いでキャミソール姿で過ごしているとドアを開けたノエルくんが固まった。

「な!なんで格好をしてるんだよ!」

「くつろいでいます」

「服を着ろ!」

「こっちの方が楽です」

「恥ずかしくないのか!」

「そう言いながら まだの私の下着姿を見ているのですか? 」

「っ!!」

バタン!!

子供はあんたよ、ノエルくん。










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