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劣等感
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【 イリアナ・ベルココスの視点 】
ベルココス公爵家の三女として生まれた私は大事に育てられた。
「ペラジーお姉様だけいつも習い事をしているのはどうして」
「選ばれたからよ」
「サロメお姉様まで習い事?」
「選ばれたからね」
「お兄様、私も習い事を、」
「イリアナ。くだらないことで話しかけるな」
ジルベールお兄様とはほとんど会話をしたことがない。幼少の頃から跡継ぎ教育を受けていて食事もほとんど別だった。2人のお姉様も気がついたら習い事や勉強漬けだった。
「お前は美しくあることだけ考えろ。太っても痩せてもダメだ。僅かな傷でさえ許されない。外になど出るな。日に焼けるだろう」
「はい、お父様」
「ちゃんと持てるようになるまで中身はお水よ。
ソファも駄目よ。椅子に座りなさい。粗相をして汚してしまうわ」
「はい、お母様」
「ペラジーやサロメの邪魔をしてはいけないわ。
お役目が違うのですから。未来の夫のために自分を磨きなさい」
「はい、お祖母様」
「勉強はちゃんとしなさい。いくら三女でも、将来2人の王子と学年が一緒になるのに一番いいクラスに入れなかったら恥ずかしいからな」
「はい。お祖父様」
いつの間にか食事はほとんど一人になった。
お兄様かお姉様がいると嬉しくて話しかけてしまうから。食事の時間も進捗状況を確認したり、情報を聞かせる時間だから静かにできない私は呼ばれなくなった。
ジルベールお兄様が婚姻したのは私が12歳の頃だった。日中に行われたお祝いのパーティーは盛大だった。
王宮主催のお茶会が一度。後は親戚との茶会しか出たことがなかった。
「公子様は嬉しそうですわね」
「公爵様のお出しになった条件を公子様もご令嬢も頑張って達成なさったとか」
「愛の力ですわね」
そのときにお兄様は政略結婚ではないことを知った。私にもいつか王子様が現れて、こうやって祝ってもらえるものだと思っていた。
お花摘みをした帰りに令嬢達の話を聞いてしまった。
「ペラジー様は隣国の第二王子と婚約なさって、サメロ様は小国でも第一王子の第二妃でしょう?」
「お二人とも早くから縁談が殺到していらしたもの。幼少から美しい姉妹で有名でしたものね」
「だけどお可哀想ですわ。イリアナ様だけ似てなくて」
「イリアナ様だけ先代公爵に似てしまわれたから」
「リオネル殿下の婚約者候補になれなかったとか」
「まさかあの侯爵家に負けるとはね」
「ジオニトロ家でしょ?しかも婚外子だった方の。教育は荒削りだし、侯爵家は姉の婚約で何とか残ってる問題ありの家門なのに。それに負けるなんて」
「第二王子に後ろ盾を必要としていないから。
それにジオニトロ家は騙されやすいお人好しらしいわ」
「被害者側なら問題とは言えませんもの。
同じ荒削りならシリル殿下の婚約者と対立する要素がなくて可愛い令嬢を選ぶということですわね」
「ベルココス家では対立しかねませんものね」
具合が悪いからと部屋に戻りドレッサーの前に座った。
お兄様がいつも忙しかったのは後継者教育に加えて、好きな令嬢と婚約するためにお父様達の課した条件を成し遂げるため。
お姉様達がいつも忙しかったのは、王子妃教育を受ける前の下準備のため。
私だけ忙しくなかったのは必要とされていなかったから。私だけ容姿が劣ったから。候補にも残れなかったから。
その日、自分がベルココス公爵家のお荷物だと知った。
それから、学業だけは力を入れるようになった。
王子2人と有力な令息令嬢達が同じ学年になる予定だから。
それにジオニトロ侯爵令嬢の2人も同じ学年の予定だから。私だけ下のクラスに落ちたらもう何も残らない。
デビュータントで私が負けたスーザン・ジオニトロの顔を確認しようと思った。
前情報では評判が悪かった。勉強も得意とは言えずセンスも悪いし我儘らしい。正妻の子である姉とも折り合いが良くないと聞いていた。
もしかしたら、彼女が脱落して再選考になるかもしれない。私の婚約も無かったことになって、王子妃に選ばれるかもしれない。
一緒のクラスになれば外見だけじゃなくて内面も見てもらえると思っていた。
なのに……
リオネル殿下にエスコートされたスーザン・ジオニトロは可憐な令嬢だった。品のある装いに落ち着いた所作。
姉のアリスの方は何故か第三王子にエスコートされていて、控え室の中で一番輝いていた。
どうせ王家の用意したドレスなのだと思っていたら、ドレスもアクセサリーも姉のアリスが手掛けたものだという。そしてとても仲が良かった。
アリスの周りには王子2人に有力な令息が集まった。私の婚約者でさえも。
苛立ちでどうにかなりそうだったけど、クラスさえ離れてしまえばと思っていたのに、入学式では王子達も姉妹も私と同じ最高クラスだった。
第三王子に至ってはアリスと呼び捨てだし、バンフィールド公子やブレイル様、ガーネット伯爵令息まで彼女をアリスちゃんなどと呼ぶ。
つい苦言を口にしてしまった。
ベルココス公爵家の三女として生まれた私は大事に育てられた。
「ペラジーお姉様だけいつも習い事をしているのはどうして」
「選ばれたからよ」
「サロメお姉様まで習い事?」
「選ばれたからね」
「お兄様、私も習い事を、」
「イリアナ。くだらないことで話しかけるな」
ジルベールお兄様とはほとんど会話をしたことがない。幼少の頃から跡継ぎ教育を受けていて食事もほとんど別だった。2人のお姉様も気がついたら習い事や勉強漬けだった。
「お前は美しくあることだけ考えろ。太っても痩せてもダメだ。僅かな傷でさえ許されない。外になど出るな。日に焼けるだろう」
「はい、お父様」
「ちゃんと持てるようになるまで中身はお水よ。
ソファも駄目よ。椅子に座りなさい。粗相をして汚してしまうわ」
「はい、お母様」
「ペラジーやサロメの邪魔をしてはいけないわ。
お役目が違うのですから。未来の夫のために自分を磨きなさい」
「はい、お祖母様」
「勉強はちゃんとしなさい。いくら三女でも、将来2人の王子と学年が一緒になるのに一番いいクラスに入れなかったら恥ずかしいからな」
「はい。お祖父様」
いつの間にか食事はほとんど一人になった。
お兄様かお姉様がいると嬉しくて話しかけてしまうから。食事の時間も進捗状況を確認したり、情報を聞かせる時間だから静かにできない私は呼ばれなくなった。
ジルベールお兄様が婚姻したのは私が12歳の頃だった。日中に行われたお祝いのパーティーは盛大だった。
王宮主催のお茶会が一度。後は親戚との茶会しか出たことがなかった。
「公子様は嬉しそうですわね」
「公爵様のお出しになった条件を公子様もご令嬢も頑張って達成なさったとか」
「愛の力ですわね」
そのときにお兄様は政略結婚ではないことを知った。私にもいつか王子様が現れて、こうやって祝ってもらえるものだと思っていた。
お花摘みをした帰りに令嬢達の話を聞いてしまった。
「ペラジー様は隣国の第二王子と婚約なさって、サメロ様は小国でも第一王子の第二妃でしょう?」
「お二人とも早くから縁談が殺到していらしたもの。幼少から美しい姉妹で有名でしたものね」
「だけどお可哀想ですわ。イリアナ様だけ似てなくて」
「イリアナ様だけ先代公爵に似てしまわれたから」
「リオネル殿下の婚約者候補になれなかったとか」
「まさかあの侯爵家に負けるとはね」
「ジオニトロ家でしょ?しかも婚外子だった方の。教育は荒削りだし、侯爵家は姉の婚約で何とか残ってる問題ありの家門なのに。それに負けるなんて」
「第二王子に後ろ盾を必要としていないから。
それにジオニトロ家は騙されやすいお人好しらしいわ」
「被害者側なら問題とは言えませんもの。
同じ荒削りならシリル殿下の婚約者と対立する要素がなくて可愛い令嬢を選ぶということですわね」
「ベルココス家では対立しかねませんものね」
具合が悪いからと部屋に戻りドレッサーの前に座った。
お兄様がいつも忙しかったのは後継者教育に加えて、好きな令嬢と婚約するためにお父様達の課した条件を成し遂げるため。
お姉様達がいつも忙しかったのは、王子妃教育を受ける前の下準備のため。
私だけ忙しくなかったのは必要とされていなかったから。私だけ容姿が劣ったから。候補にも残れなかったから。
その日、自分がベルココス公爵家のお荷物だと知った。
それから、学業だけは力を入れるようになった。
王子2人と有力な令息令嬢達が同じ学年になる予定だから。
それにジオニトロ侯爵令嬢の2人も同じ学年の予定だから。私だけ下のクラスに落ちたらもう何も残らない。
デビュータントで私が負けたスーザン・ジオニトロの顔を確認しようと思った。
前情報では評判が悪かった。勉強も得意とは言えずセンスも悪いし我儘らしい。正妻の子である姉とも折り合いが良くないと聞いていた。
もしかしたら、彼女が脱落して再選考になるかもしれない。私の婚約も無かったことになって、王子妃に選ばれるかもしれない。
一緒のクラスになれば外見だけじゃなくて内面も見てもらえると思っていた。
なのに……
リオネル殿下にエスコートされたスーザン・ジオニトロは可憐な令嬢だった。品のある装いに落ち着いた所作。
姉のアリスの方は何故か第三王子にエスコートされていて、控え室の中で一番輝いていた。
どうせ王家の用意したドレスなのだと思っていたら、ドレスもアクセサリーも姉のアリスが手掛けたものだという。そしてとても仲が良かった。
アリスの周りには王子2人に有力な令息が集まった。私の婚約者でさえも。
苛立ちでどうにかなりそうだったけど、クラスさえ離れてしまえばと思っていたのに、入学式では王子達も姉妹も私と同じ最高クラスだった。
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つい苦言を口にしてしまった。
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