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不妊の理由 S
婚姻してもうすぐ半年。妊娠の兆候無し。
毎日のように閨事があるのに何で?
し過ぎかと、閨事の削減を提案するも、
「いいか、月の4分の1は出来ないんだぞ。
それだけでも削減だろう」
月のモノの一週間を言っているのね。
「授かりやすい日というものがあると聞いています」
「その日を外しても孕んだと聞いたことが何度もあるぞ」
「……」
お医者様は今のところ問題を感じないと言う。
不妊の要因は夫か妻か、もしくは相性が悪いのか 複数想定できる。
このまま妊娠しなかったら…
王命婚姻の期限を手紙で尋ねた。
妊娠しない場は3年で解消できるらしい。
「シャルロット」
「エリアス様は子が欲しいのですか?」
「もちろんだ」
エリアス様は婚姻前の恋人とは別れたと言っていた。私を好きだとも言っていた。
だけど女性と関係を結べるようになった今、養子という選択肢をするわけがない。私が妊娠しなかったら離縁は確定だろう。
エリアス様が仕事に出ている間に実家に戻ってお母様に相談をした。
「まだ早いんじゃない?環境の変化とかドロテ嬢のこともあったし」
ドロテはエリアス様とマティアス様から制裁を受けて貴族社会から追放された。
最近、謝罪の手紙がドロテから送られて来た。造花の手作業をしているらしく、仕事にも生活にも慣れて充実していると書いてあった。
いざとなったら私もお世話になって造花を作ろうと思うようになっていた。
「3年も気に病むなら、不妊かどうかさっさと診断してもらって早くエリアス様を解放しないと」
「シャルロットはエリアス様を好きになったのね」
「……」
あんなに大事にされたら 絆されたって仕方ないじゃない。
「疲れてるのよ。少し実家でゆっくりなさい」
「はい、お母様」
バロー邸に“実家に数日滞在する”と手紙を書いて送ったら、夜にエリアス様が駆けつけた。
「分かった。そんなに嫌なら我慢するから帰って来てくれ」
お父様もお母様も唖然としていた。
「エリアス様、娘は家出をしたわけではありませんわ。少し実家で休みなさいと私が娘を引き止めたのです。大事にしてくださっているのは承知しています。それでも気疲れはしてしまうものですわ」
「嫌で家出したんじゃないんだな?」
「はい」
「びっくりした。この世の終わりが来たのかと思った」
結局エリアス様はそのまま泊まって侯爵家から仕事に向かった。
そして別の医者に診せても異常無しと言われた。
諦めきれず、王都で人気の占者に聞いてみたら、夫に聞けと言われてしまった。……?
教会にも行ったけど、神の思し召しとしか答えてくれない。
もうすぐ1年が経とうとしていた。
「エリアス様、私、決心ができました」
「何の?」
「離縁をしてください」
「はあ!?」
「国王陛下に謁見の予約を入れています。1週間後に離縁の相談をします。1年も無駄にさせて申し訳ありません」
「どういうこと?」
「私は子を孕めない女です。エリアス様は他のご令嬢を妻に迎えるべきですわ」
「そ、それは」
「元々は子を成すための結婚です。成さない私がいつまでも妻の座に居座るより、新しい妻を迎えた方が早く目的を達成できるはずです」
「シャルロット……すまない!!」
「私のせいですから」
土下座をして謝るエリアス様を立たせようとした。
「実は避妊薬を使っていたんだ」
「……はい?」
「だって子ができたら離縁されると思って」
「私との子は欲しくないと?」
「子が産まれたら離縁可能という契約だったから、離れたくなくて」
「3年経てば」
「その頃に懐妊したら、10ヶ月近く伸びると思って」
「私がどれだけ悩んでいたのか知らないんですね」
「悪かった!」
「しばらく実家に帰らせていただきます」
「シャルロット待ってくれ!」
そのまま実家に戻った。
その後エリアス様は毎晩 侯爵邸を訪ねて謝罪をした。
そして謁見の日。
避妊薬のことは言えなかった。
母から、それは王を騙したことと同じ罪に問われると言われたからだ。
だから不妊という設定で話をしなくてはならなかった。
「バロー家の跡継ぎならば、子を産めそうな令嬢との再婚も可能です」
「だが、バロー卿は其方を慕っていたのでないか?」
「それと子を成すこととは違います。王命婚姻の役目は子を成すことのみではありませんか?」
「バロー家なら妾も迎えられるだろう」
「……」
「なるほど。其方も心を寄せてしまったがために辛いのだな」
「はい」
「ならば後3ヶ月様子を見てバロー卿を交えて話し合おう」
「ありがとうございます」
そのままバロー邸に戻りエリアス様の帰りを待った。
そして帰邸して私の姿を見て歓喜した彼に宣言をした。
「2ヶ月間、週に1度の閨事をします。その間に懐妊できなければ陛下を交えて離縁の方向で話し合いを始めます」
「シャルロット」
「週に1度。つまりチャンスは6度になります」
「離縁なんて言わないでくれ」
「避妊薬の件は陛下に報告しておりません。
避妊薬を止めても授かるとは限りません。
これ以上 悩みたくありません。
条件をのめないのであれば正直に話して直ぐに離縁を申し出ます」
「分かった。すまなかった」
まだ引き返せそうなうちにと思った申し入れだった。
これ以上 気持ちがエリアス様に向かう前に決着させたかった。
だけど
「おめでとうございます」
早々に月のモノは止まり、謁見前に悪阻が始まり、妊娠だろうと医師から祝いの言葉を貰った。
毎日のように閨事があるのに何で?
し過ぎかと、閨事の削減を提案するも、
「いいか、月の4分の1は出来ないんだぞ。
それだけでも削減だろう」
月のモノの一週間を言っているのね。
「授かりやすい日というものがあると聞いています」
「その日を外しても孕んだと聞いたことが何度もあるぞ」
「……」
お医者様は今のところ問題を感じないと言う。
不妊の要因は夫か妻か、もしくは相性が悪いのか 複数想定できる。
このまま妊娠しなかったら…
王命婚姻の期限を手紙で尋ねた。
妊娠しない場は3年で解消できるらしい。
「シャルロット」
「エリアス様は子が欲しいのですか?」
「もちろんだ」
エリアス様は婚姻前の恋人とは別れたと言っていた。私を好きだとも言っていた。
だけど女性と関係を結べるようになった今、養子という選択肢をするわけがない。私が妊娠しなかったら離縁は確定だろう。
エリアス様が仕事に出ている間に実家に戻ってお母様に相談をした。
「まだ早いんじゃない?環境の変化とかドロテ嬢のこともあったし」
ドロテはエリアス様とマティアス様から制裁を受けて貴族社会から追放された。
最近、謝罪の手紙がドロテから送られて来た。造花の手作業をしているらしく、仕事にも生活にも慣れて充実していると書いてあった。
いざとなったら私もお世話になって造花を作ろうと思うようになっていた。
「3年も気に病むなら、不妊かどうかさっさと診断してもらって早くエリアス様を解放しないと」
「シャルロットはエリアス様を好きになったのね」
「……」
あんなに大事にされたら 絆されたって仕方ないじゃない。
「疲れてるのよ。少し実家でゆっくりなさい」
「はい、お母様」
バロー邸に“実家に数日滞在する”と手紙を書いて送ったら、夜にエリアス様が駆けつけた。
「分かった。そんなに嫌なら我慢するから帰って来てくれ」
お父様もお母様も唖然としていた。
「エリアス様、娘は家出をしたわけではありませんわ。少し実家で休みなさいと私が娘を引き止めたのです。大事にしてくださっているのは承知しています。それでも気疲れはしてしまうものですわ」
「嫌で家出したんじゃないんだな?」
「はい」
「びっくりした。この世の終わりが来たのかと思った」
結局エリアス様はそのまま泊まって侯爵家から仕事に向かった。
そして別の医者に診せても異常無しと言われた。
諦めきれず、王都で人気の占者に聞いてみたら、夫に聞けと言われてしまった。……?
教会にも行ったけど、神の思し召しとしか答えてくれない。
もうすぐ1年が経とうとしていた。
「エリアス様、私、決心ができました」
「何の?」
「離縁をしてください」
「はあ!?」
「国王陛下に謁見の予約を入れています。1週間後に離縁の相談をします。1年も無駄にさせて申し訳ありません」
「どういうこと?」
「私は子を孕めない女です。エリアス様は他のご令嬢を妻に迎えるべきですわ」
「そ、それは」
「元々は子を成すための結婚です。成さない私がいつまでも妻の座に居座るより、新しい妻を迎えた方が早く目的を達成できるはずです」
「シャルロット……すまない!!」
「私のせいですから」
土下座をして謝るエリアス様を立たせようとした。
「実は避妊薬を使っていたんだ」
「……はい?」
「だって子ができたら離縁されると思って」
「私との子は欲しくないと?」
「子が産まれたら離縁可能という契約だったから、離れたくなくて」
「3年経てば」
「その頃に懐妊したら、10ヶ月近く伸びると思って」
「私がどれだけ悩んでいたのか知らないんですね」
「悪かった!」
「しばらく実家に帰らせていただきます」
「シャルロット待ってくれ!」
そのまま実家に戻った。
その後エリアス様は毎晩 侯爵邸を訪ねて謝罪をした。
そして謁見の日。
避妊薬のことは言えなかった。
母から、それは王を騙したことと同じ罪に問われると言われたからだ。
だから不妊という設定で話をしなくてはならなかった。
「バロー家の跡継ぎならば、子を産めそうな令嬢との再婚も可能です」
「だが、バロー卿は其方を慕っていたのでないか?」
「それと子を成すこととは違います。王命婚姻の役目は子を成すことのみではありませんか?」
「バロー家なら妾も迎えられるだろう」
「……」
「なるほど。其方も心を寄せてしまったがために辛いのだな」
「はい」
「ならば後3ヶ月様子を見てバロー卿を交えて話し合おう」
「ありがとうございます」
そのままバロー邸に戻りエリアス様の帰りを待った。
そして帰邸して私の姿を見て歓喜した彼に宣言をした。
「2ヶ月間、週に1度の閨事をします。その間に懐妊できなければ陛下を交えて離縁の方向で話し合いを始めます」
「シャルロット」
「週に1度。つまりチャンスは6度になります」
「離縁なんて言わないでくれ」
「避妊薬の件は陛下に報告しておりません。
避妊薬を止めても授かるとは限りません。
これ以上 悩みたくありません。
条件をのめないのであれば正直に話して直ぐに離縁を申し出ます」
「分かった。すまなかった」
まだ引き返せそうなうちにと思った申し入れだった。
これ以上 気持ちがエリアス様に向かう前に決着させたかった。
だけど
「おめでとうございます」
早々に月のモノは止まり、謁見前に悪阻が始まり、妊娠だろうと医師から祝いの言葉を貰った。
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