【完結】冷遇された翡翠の令嬢は二度と貴方と婚約致しません!

ユユ

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エグランティーヌの足掻き

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【 キャシリーの視点 】


 せっかくエグランティーヌ王女にセリーナの情報を流したのに、ジュスト殿下に逆に制裁されてしまった。

落ち込む王女を慰めた。

「酷い話です。エグランティーヌ様は何も悪くないのにあんまりです」

「そうよね」

「ロテュス国王陛下も何故エグランティーヌ様を大事になさらないのでしょうか。正妃をから生まれた王女殿下なら優遇されるべきですし、正妃から生まれたエグランティーヌ様のお兄様が王太子になるべきです」

「そうなのよ。本当にあり得ないわ」

「やはり悪女に惑わされる男が悪いのです。
そして惑わす悪女も。

エグランティーヌ様に相応しいお相手はデュスト殿下です。セリーナが側にいるからいけないのですわ」

「でも、セリーナに手を出すとロテュスが焼かれるの」

「フレデリク殿下は婚約を発表なさったので、セリーナを公爵とくっつければ、」

「もう一人 伯爵令息がいたわ」

「彼だと身分が低いので、デュスト殿下の一声で覆ります。まだ伯爵になっていませんし。
公爵ならいいと思います」

「そうね。でもどうやって」

「人を雇いましょう。王宮の中にもお金に困っている者はおります。金貨で少しだけお願いをするのです。セリーナと公爵に飲みのものを届けて欲しいと。

部屋に入った二人のことをデュスト殿下の耳に入れます。

その時、エグランティーヌ様は国王夫妻とお話をなさるなりして無関心を装ってください。

私は王妃殿下の誕生パーティの招待を受けられませんので、側にいることは叶いません。

飲み物を飲まなければ、別の機会を狙えばいいのです。

それとも、デュスト殿下に飲ませて既成事実を作りますか?」

「薬はあるの?」

「ご用意いたします」

「お金で動きそうなメイドを探すわ」

「手を見ると分かりやすいです。手荒れのケアまで行き届かないほどということですから」

「分かったわ」


学園で孤立した王女に近付くのは簡単だった。





【 エグランティーヌの視点 】



薬を令嬢からもらい、懐柔したメイドに渡した。 

“毒ではないし、王族に飲ませないから大丈夫。ただ進展しないお友達の手助けをしたいだけなの”

“ですが、給仕係は別の子たちが受け持ちます。
私まで回るのはそうありません”

そこまでは考えていなかったが、当日の給仕メイドに依頼すると言われた。



週末に開かれた王妃殿下の誕生パーティには、フレデリク様のエスコートで参加した。

婚約者が決まったのだから、彼には婚約者が伴い、私はジュスト様にエスコートされると思っていたのに。


ジュスト様はセリーナをエスコートしていた。
公爵は妹でフレデリク殿下の婚約者をエスコートしていた。

彼女をそんな目で見れるのも今夜で最後よ。


ダンスも終わり、喉が渇いた頃に私は王妃様の元へ。

チラチラ見ていると、メイドが飲み物を勧めている。今は公爵とセリーナが踊り終わった後。
タイミングはいい。

「王妃様、今度一緒にお茶の時間を過ごさせてもらえませんか。きっと素晴らしい思い出になると思いますの」

「もちろんよ。来週末にでもいかが」

「嬉しいですわ」

えっ!? ダメダメ!何でジュスト様がセリーナの飲み物を取り上げるの!?

「エグランティーヌ王女?」

「ダメ…」

ジュスト様がひと口含むとグラスを落とし吐き出した。公爵のグラスを弾き飛ばした。

「封鎖だ!この会場と、城門を二重に封鎖しろ!」

陛下が合図を出すと扉が全て閉められた。

フレデリク殿下や近衛兵がジュスト様の元へ駆けつけた。

「誰かセリーナに媚薬を盛った者がいる!公爵、どのくらい飲んだ」

「半分です」

「公爵のグラスに盛られたかは分からないが、控え室へ。兵士が付き添え!」

「グラシアン様!」

「セリーナは残れ」

「付き添います!」

「フレデリク、近衛を二人、セリーナに就けてくれ」

あの給仕メイドは外に出たのか会場を見渡すと端で怯えていた。

まずい!

「給仕から先に調査を始めろ」


給仕係が一ヶ所に集められて身体検査が始まった。
たとえ小瓶を捨てたとしてもそんな顔をしていたらバレてしまうわ!

兵「顔色が悪いな。何故震えている?」

メ「あ…私は、」

兵「小瓶を発見!!」
 

まずいわ!今すぐ逃げないと!

扉の前に行くも兵士が開けてくれない。

私「お手洗いに行きたいの」

兵「王女殿下、お戻りください」

 
メ「わ、私は、別のメイドに頼まれて、」

兵「誰だ!名前は!」

メ「客室係の…クレアです」


私「お願い、粗相をしてしまうわ」

兵「陛下達の後ろのカーテンの裏に臨時のトイレがございます」

私「そんなところではできないわ」


兵「どこのクレアだ!」

メ「エ、エグランティーヌ王女殿下の客室係のクレアです!!」


私「退いて!」


メ「エグランティーヌ王女殿下が友人の手助けをしたいからと小瓶を預かりました」

私「なっ! 嘘よ!」


ジュ「誰に盛れと?」

メ「シオーヌ公爵とカークファルド伯爵令嬢です。
両思いなのに進展しないのは可哀想だと聞きました。

毒ではないからと預かりました。お二人から感謝されるはずだと」

私「私は知らないわ!」

ジュ「王女を連れて来い」

私「離しなさい!私は他国の王女なのよ!!」

兵士二人が腕を掴み、ジュスト様の元へ連れてきた。

ジュ「国境の町では足りなかったようだな」

私「証拠は!私がその瓶を用立てた証拠は?」

ジュ「そんなものは要らない。渡して依頼した。
何処で入手しようが関係ない。祖国から持ってきたかもしれないから分からない。

だが、実際に直接依頼されたクレアを捕らえて証言させれば分かる。このメイドの証言と同じならお前は有罪だ」

私「メイド二人の話だけで王女を拘束できないわ!」

ジュ「実際に口に入れたのは俺だ」

私「セ、セリーナよ!セリーナのグラスじゃない!」

ジュ「酒はまだ早いと、俺が取り上げたんだ。
セリーナが勧めたわけじゃない。
実行されるかどうか見張っていたのだな」

私「違う!私は王妃様とお話をしていたもの!」

ジュ「誰と話していようと関係ない。直接の嫌疑じゃないからな」

私「どういう…」

ジ「はぁ。実行犯は給仕の女になるが、お前は教唆犯だ。王妃殿下と話していようが関係ない」

私「待って、」

陛「王女を監禁しろ」

私「違う!私じゃない!!」







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