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面倒くさい相手
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翌日の登校日
「おはよう、ティナ」
「おはよう、エルザ」
「ねえ、新商品が売り切れだったんだけど」
「ふふっ」
「ちゃんと払うから、融通してくれない?」
「はい、どうぞ」
「これっ!オレンジ色の!?」
「宣伝してね。
口紅は付け方が書いてあるからその通りにしてね」
「分かったわ、ありがとう!」
「おはよう、エルザ、ティナ」
「「おはよう、ジネット」」
「ティナ、本当にごめんなさい」
「お菓子ありがとう。ジネットのせいじゃないわ」
「しかもワイン掛けた令嬢まで」
「それもジネットのせいじゃないわ。公爵夫人が懲らしめてくれるらしいから大丈夫よ」
「懲らしめるって?」
「あのドレス、セルヴィー特産の絹織物なの。しかも最高グレードなの。宣伝も兼ねて着て行ったのよ。ワインなんか掛けられたら落ちないから、公爵夫人が代わりに請求してくださるそうなの」
「…怖いけどいくらなのか聞いてもいい?」
二人に耳打ちをした。
「「え~っ!!!」」
「シーっ!」
「うちがそんな大金を請求されたら結婚するまで外出なんて許してもらえないわ」
「私もよ。購入品も制限されるでしょうね」
「公爵夫人からはピアスを、公子からはお花をお詫びにいただいたわ。充分よ。
あ、ジオ公子からもお詫びと先触れが来たわ」
「え!?」
ジネットがもの凄く驚いた顔をした。
「面会申し込みの先触れは断ったし、お詫びらしき品とカードは見ないで送り返したから、中身とか文とかは分からないけど」
「……信じられない、あのジオ公子にそんなこと」
「だって、あの態度 見たでしょう?
笑顔で受け取ってお礼の手紙なんて書いてみなさいよ。また言い寄る女扱いされるに決まっているし、会ってもクドクドとお説教とか嫌味とか言われる気しかしないわ」
「そ、そうなの。一応ゼイン様に報告してもいい?」
「いいけど、“お友達の奇行を止めてください”って伝えておいてね」
「さすが婚約者一筋ね。ティナが怖い子だって初めて知ったわ」
「怖い?」
「だって、ジオ公子にそんなこと…」
「挨拶しただけで、あんなふうに言われ、彼のファンにワインまで掛けられるのよ?」
「確かに?」
「何で疑問形なのよ」
「クリスティーナ」
愛する彼の声を聞き間違えるわけがない。
笑顔で振り返った。
「シャルル様、おはようございます」
「おはよう、一昨日はどうだった?」
「最悪でした」
「え?」
あ、素になってしまったわ。
笑顔笑顔!
「素敵なパーティでしたわ」
「何か出会いとかは無かったかい?」
「消したい貴公子が一人」
「え?」
あ、また素になってしまったわ。
笑顔笑顔!
「ございませんわ」
「そうか、次に、」
「シャルル様ぁ~!」
「あ、オヴェル嬢がお呼びですわ。私達は失礼いたします」
邪魔などしない物分かりのいい婚約者を演じなくちゃ。
「……」
馬車停車場から歩き出した。
「いいの?」
「そういう約束だから。邪魔して気分を害してしまわないよう気を付けないと。
朝から声をかけていただけただけでも感謝しなきゃ」
「ティナ…」
「泣けてくる」
「どうしてよ」
授業が終わり、屋敷に戻ると執事が言い辛そうにモジモジしていた。
「どうしたの?」
「それが…ジオ公爵令息から贈り物と先触れが…」
「しつこいわね。そんなに文句を言わないと気が済まないのかしら。何度来てもお断りをして贈り物は送り返してちょうだい」
「…かしこまりました。
念のために旦那様にご報告をしてもよろしいでしょうか」
「なんて?ジオ公子に言い掛かりを付けられた挙句に しつこく文句を言うきっかけを作ろうとされているって?」
「な、なんと!」
「そういうことだから」
「今後は私が責任を持って即座に送り返します」
「ありがとう」
「おはよう、ティナ」
「おはよう、エルザ」
「ねえ、新商品が売り切れだったんだけど」
「ふふっ」
「ちゃんと払うから、融通してくれない?」
「はい、どうぞ」
「これっ!オレンジ色の!?」
「宣伝してね。
口紅は付け方が書いてあるからその通りにしてね」
「分かったわ、ありがとう!」
「おはよう、エルザ、ティナ」
「「おはよう、ジネット」」
「ティナ、本当にごめんなさい」
「お菓子ありがとう。ジネットのせいじゃないわ」
「しかもワイン掛けた令嬢まで」
「それもジネットのせいじゃないわ。公爵夫人が懲らしめてくれるらしいから大丈夫よ」
「懲らしめるって?」
「あのドレス、セルヴィー特産の絹織物なの。しかも最高グレードなの。宣伝も兼ねて着て行ったのよ。ワインなんか掛けられたら落ちないから、公爵夫人が代わりに請求してくださるそうなの」
「…怖いけどいくらなのか聞いてもいい?」
二人に耳打ちをした。
「「え~っ!!!」」
「シーっ!」
「うちがそんな大金を請求されたら結婚するまで外出なんて許してもらえないわ」
「私もよ。購入品も制限されるでしょうね」
「公爵夫人からはピアスを、公子からはお花をお詫びにいただいたわ。充分よ。
あ、ジオ公子からもお詫びと先触れが来たわ」
「え!?」
ジネットがもの凄く驚いた顔をした。
「面会申し込みの先触れは断ったし、お詫びらしき品とカードは見ないで送り返したから、中身とか文とかは分からないけど」
「……信じられない、あのジオ公子にそんなこと」
「だって、あの態度 見たでしょう?
笑顔で受け取ってお礼の手紙なんて書いてみなさいよ。また言い寄る女扱いされるに決まっているし、会ってもクドクドとお説教とか嫌味とか言われる気しかしないわ」
「そ、そうなの。一応ゼイン様に報告してもいい?」
「いいけど、“お友達の奇行を止めてください”って伝えておいてね」
「さすが婚約者一筋ね。ティナが怖い子だって初めて知ったわ」
「怖い?」
「だって、ジオ公子にそんなこと…」
「挨拶しただけで、あんなふうに言われ、彼のファンにワインまで掛けられるのよ?」
「確かに?」
「何で疑問形なのよ」
「クリスティーナ」
愛する彼の声を聞き間違えるわけがない。
笑顔で振り返った。
「シャルル様、おはようございます」
「おはよう、一昨日はどうだった?」
「最悪でした」
「え?」
あ、素になってしまったわ。
笑顔笑顔!
「素敵なパーティでしたわ」
「何か出会いとかは無かったかい?」
「消したい貴公子が一人」
「え?」
あ、また素になってしまったわ。
笑顔笑顔!
「ございませんわ」
「そうか、次に、」
「シャルル様ぁ~!」
「あ、オヴェル嬢がお呼びですわ。私達は失礼いたします」
邪魔などしない物分かりのいい婚約者を演じなくちゃ。
「……」
馬車停車場から歩き出した。
「いいの?」
「そういう約束だから。邪魔して気分を害してしまわないよう気を付けないと。
朝から声をかけていただけただけでも感謝しなきゃ」
「ティナ…」
「泣けてくる」
「どうしてよ」
授業が終わり、屋敷に戻ると執事が言い辛そうにモジモジしていた。
「どうしたの?」
「それが…ジオ公爵令息から贈り物と先触れが…」
「しつこいわね。そんなに文句を言わないと気が済まないのかしら。何度来てもお断りをして贈り物は送り返してちょうだい」
「…かしこまりました。
念のために旦那様にご報告をしてもよろしいでしょうか」
「なんて?ジオ公子に言い掛かりを付けられた挙句に しつこく文句を言うきっかけを作ろうとされているって?」
「な、なんと!」
「そういうことだから」
「今後は私が責任を持って即座に送り返します」
「ありがとう」
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