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母の言い分
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干しサーモンにかぶりついているティアラ(私の三分の一の体重がある大きな猫)はヒューゴ様に抱っこされている。
ヒューゴ様はティアラに何度もキスをしながら私の後に続き、一階の居間まで付いてきた。
「お母様っ、どうしてヒューゴ様の荷物を私の部屋に運ばせたの」
「あなたが招待したからよ。それに、既に一晩ベッドを共にした仲だと聞いたから いいかなって」
「よくないわ!あれは酔っていて…」
「酔っていても同じよ」
「同じじゃないわ」
「公子、どうぞお掛けください。
クリスティーナ、座りなさい」
「失礼します。
クリスティーナは義母上に敬語は使わないのですか?」
「小さい頃、覚えさせようとしたのだけど、この子が使うとおそろしく他人行儀になるのよ。夫も長男も私も悲しくなってしまって。それでこの子だけ禁止にしたの」
「義母上、心から同意します。俺もクリスティーナに敬語を使われるのが嫌で頼んでいるのですが、怒っているときしか止めてくれないのです」
「まあ。ティナ。仲間外れは可哀想じゃない」
「仲間じゃないです」
「でもティアラは懐いているわよ?」
「これはうちの干しサーモンのせいです!」
「あなたは怒るかもしれないけど、私はシャルル様より公子の方が好きだわ」
「お母様っ」
「間違いなく公子の方があなたを大事にしてくださるもの」
「何で分かるのですか」
「だって、シャルル様がここまで来たことがある?」
「……」
「それに一途そうだし」
「私の見えないところで他の令嬢を口説いているかもしれないじゃないですか」
「ないわね」
「何で分かるのですか」
「女の勘に年季が入っているのよ」
「まさかお父様が!?」
「一度ね」
「ええ!?」
「あなたを妊娠しているときに魔がさしたらしいの。家を出ようと荷物を纏めたら、額を床に付けて謝ったの。
だからそれ以来いつもあの人と一緒にいるのよ。
本当は私が王都に残って学生のティナと暮らしたいけど、あの人が離してくれないのよ。
内緒よ?」
「私のお父様像が崩れていく…」
「俺はクリスティーナ一筋だからな」
「シャルル様は自由に遊んでいるじゃない」
知っていたの!?
「お母様…」
「だから、いいじゃない。公子と交際してみても。
むしろ良い機会よ。それでもシャルル様と結婚したいという気持ちが強かったら結婚すればいいし、気持ちが変われば公子と結婚すればいいわ」
「お母様、いくらなんでもヒューゴ様に失礼です」
「そうかもしれないけど、公子は素敵な方だから受けてくださると思うわよ。
そうですわよね?」
「ヒューゴとお呼びください、義母上。
もちろん、お受けします。俺はクリスティーナを愛していますので、妻にしたくて仕方ありませんから、どんなチャンスも掴みます」
「ティナ。ヒューゴ様は良い男よ。私がティナなら絶対にヒューゴ様を選ぶわ。シャルル様の顔なんて、年に一度以上の王宮主催の催しで眺めれば十分じゃない」
「お母様!」
「とにかく、ヒューゴ様はもう私のお客様でもあるのですから、意地悪しないように。分かったわね」
「……ヒューゴ様は意地悪すると喜ぶのに」
「そうなの?…意地悪は許すけど、追い出したり無視したりしては駄目よ。傷付けても駄目。分かった?」
「はい」
「いや、間違っていますよ義母上」
どうせ お父様もお兄様も猛反対して、追い出してくれるわ。
ヒューゴ様はティアラに何度もキスをしながら私の後に続き、一階の居間まで付いてきた。
「お母様っ、どうしてヒューゴ様の荷物を私の部屋に運ばせたの」
「あなたが招待したからよ。それに、既に一晩ベッドを共にした仲だと聞いたから いいかなって」
「よくないわ!あれは酔っていて…」
「酔っていても同じよ」
「同じじゃないわ」
「公子、どうぞお掛けください。
クリスティーナ、座りなさい」
「失礼します。
クリスティーナは義母上に敬語は使わないのですか?」
「小さい頃、覚えさせようとしたのだけど、この子が使うとおそろしく他人行儀になるのよ。夫も長男も私も悲しくなってしまって。それでこの子だけ禁止にしたの」
「義母上、心から同意します。俺もクリスティーナに敬語を使われるのが嫌で頼んでいるのですが、怒っているときしか止めてくれないのです」
「まあ。ティナ。仲間外れは可哀想じゃない」
「仲間じゃないです」
「でもティアラは懐いているわよ?」
「これはうちの干しサーモンのせいです!」
「あなたは怒るかもしれないけど、私はシャルル様より公子の方が好きだわ」
「お母様っ」
「間違いなく公子の方があなたを大事にしてくださるもの」
「何で分かるのですか」
「だって、シャルル様がここまで来たことがある?」
「……」
「それに一途そうだし」
「私の見えないところで他の令嬢を口説いているかもしれないじゃないですか」
「ないわね」
「何で分かるのですか」
「女の勘に年季が入っているのよ」
「まさかお父様が!?」
「一度ね」
「ええ!?」
「あなたを妊娠しているときに魔がさしたらしいの。家を出ようと荷物を纏めたら、額を床に付けて謝ったの。
だからそれ以来いつもあの人と一緒にいるのよ。
本当は私が王都に残って学生のティナと暮らしたいけど、あの人が離してくれないのよ。
内緒よ?」
「私のお父様像が崩れていく…」
「俺はクリスティーナ一筋だからな」
「シャルル様は自由に遊んでいるじゃない」
知っていたの!?
「お母様…」
「だから、いいじゃない。公子と交際してみても。
むしろ良い機会よ。それでもシャルル様と結婚したいという気持ちが強かったら結婚すればいいし、気持ちが変われば公子と結婚すればいいわ」
「お母様、いくらなんでもヒューゴ様に失礼です」
「そうかもしれないけど、公子は素敵な方だから受けてくださると思うわよ。
そうですわよね?」
「ヒューゴとお呼びください、義母上。
もちろん、お受けします。俺はクリスティーナを愛していますので、妻にしたくて仕方ありませんから、どんなチャンスも掴みます」
「ティナ。ヒューゴ様は良い男よ。私がティナなら絶対にヒューゴ様を選ぶわ。シャルル様の顔なんて、年に一度以上の王宮主催の催しで眺めれば十分じゃない」
「お母様!」
「とにかく、ヒューゴ様はもう私のお客様でもあるのですから、意地悪しないように。分かったわね」
「……ヒューゴ様は意地悪すると喜ぶのに」
「そうなの?…意地悪は許すけど、追い出したり無視したりしては駄目よ。傷付けても駄目。分かった?」
「はい」
「いや、間違っていますよ義母上」
どうせ お父様もお兄様も猛反対して、追い出してくれるわ。
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