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第二章 青の氷の悲しみを
第26色 遮られた風の因縁
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「『緑突・閃』ッ!」
「『銀板』」
俺の風が遮られる…やはり絶望的なまでに相性が悪い!
「『銀具・剣・飛』」
極めつけはこれだ。私を取り囲むように飛んでくる『剣』!
この『剣』の軌道はどんなに強い『風』を吹き付けても逸らせない。
おそらく『剣』の切っ先の方向にジュークの『白粉』のような見えない『色』で導線を引き、そこを滑らせるとか引くとかして飛ばしているということだ。
これのめんどくさいところが『色』、それも『銀』は物理的な何かを介して『色』を使うわけでなく『色』というエネルギーを使っている(と予測している)ところだ。
物理的な何かであれば『風』で流せるがこれは物理的なものが無い。だから『風』で流すことができない。
軌道を少しでも逸らすことができれば多少はマシだったがこれでは攻撃を入れる以前の問題だ。
「そろそろ諦めたらどうだ?そもそも俺とお前じゃ相性が悪いだろ。」
「…だからといって諦められたら少しは楽だったかもな。」
というかこいつ、性格が変わったか?
前は一人称が〈僕〉だったと思うんだが。
まあ、それは俺(わたし)も同じか。
俺のは仕方ない。そういう性格なんだ。だがシバルのはどうだ?
あいつと前に話したのはライラ先生との戦いのときだったか?いやその後にも何度か話しているな。だがその時は特に変わった様子もなく、いつも通りの自尊心にあふれた感じだったんだがな。
…先生の言っていた〈洗脳〉か?
確かにそれなら辻褄が会う。でも洗脳って性格まで変えてしまうのか?
いまそこまで考えるのはよそう。
「ま、それもそうか。じゃあ、早く落としてやるよ!『銀具・剣舞』」
宙に浮いた五つの『剣』がシバルの周囲を光速で回転を始める。
「『緑風・飛』!」
咄嗟に思いついたことを明確なイメージとする。
足元から上に自分を巻き上げるように『風』を発生させる。
それに乗って建物の上へとのぼる。
「今更地の利を得たところでどうなるかは気になるが…さっさと終わらせてもらうぜ。」
トッと軽い動作からは想像もつかないほどの速さでこちらに迫る。
今の『剣舞』の範囲に入ると間違いなくやられる。
だが。
「…『緑突』」
敢えて『閃』ではなく通常の『緑突』を使用する。
『緑突』と『緑突・閃』に対した見た目の差はない。そして小声で発言。
シバルには『閃』かどうかはわからない。ただ防ぐことだけを考える。
「?だから無駄だって。『銀板』」
当然のように防がれる。ただ今回、さっきから常に辺りを壊しながら戦うシバルが出した建物や地面の破片。それらを『風』で集めながら戦っていた。その破片を『風』で一つに圧縮。それを中心に放った。
僕の『風』は局所的攻撃ではなく範囲攻撃に寄っているところがある。だからシバルの『銀板』も一定の厚さはあるものの普段よりも薄い。
そこに一点集中の岩をぶつけるとどうなるか。
「!?」
当然、割れる!
「ただ割れたところでどうなる?」
「こうなる。」
僕は最近の経験で『風』をより繊細に、細かく操ることができるようになっている。
そして僕はシバルの周りの風を常に調整していた。
これを隠すために。
「『緑風・落星』」
岩は、もう一つ作っていた。
シバルの頭の上に。
「合流を急がないと…」
ガッ
「?」
「よお。」
〈色具・『赤』起動〉
「ラウンド、2だ。」
「『銀板』」
俺の風が遮られる…やはり絶望的なまでに相性が悪い!
「『銀具・剣・飛』」
極めつけはこれだ。私を取り囲むように飛んでくる『剣』!
この『剣』の軌道はどんなに強い『風』を吹き付けても逸らせない。
おそらく『剣』の切っ先の方向にジュークの『白粉』のような見えない『色』で導線を引き、そこを滑らせるとか引くとかして飛ばしているということだ。
これのめんどくさいところが『色』、それも『銀』は物理的な何かを介して『色』を使うわけでなく『色』というエネルギーを使っている(と予測している)ところだ。
物理的な何かであれば『風』で流せるがこれは物理的なものが無い。だから『風』で流すことができない。
軌道を少しでも逸らすことができれば多少はマシだったがこれでは攻撃を入れる以前の問題だ。
「そろそろ諦めたらどうだ?そもそも俺とお前じゃ相性が悪いだろ。」
「…だからといって諦められたら少しは楽だったかもな。」
というかこいつ、性格が変わったか?
前は一人称が〈僕〉だったと思うんだが。
まあ、それは俺(わたし)も同じか。
俺のは仕方ない。そういう性格なんだ。だがシバルのはどうだ?
あいつと前に話したのはライラ先生との戦いのときだったか?いやその後にも何度か話しているな。だがその時は特に変わった様子もなく、いつも通りの自尊心にあふれた感じだったんだがな。
…先生の言っていた〈洗脳〉か?
確かにそれなら辻褄が会う。でも洗脳って性格まで変えてしまうのか?
いまそこまで考えるのはよそう。
「ま、それもそうか。じゃあ、早く落としてやるよ!『銀具・剣舞』」
宙に浮いた五つの『剣』がシバルの周囲を光速で回転を始める。
「『緑風・飛』!」
咄嗟に思いついたことを明確なイメージとする。
足元から上に自分を巻き上げるように『風』を発生させる。
それに乗って建物の上へとのぼる。
「今更地の利を得たところでどうなるかは気になるが…さっさと終わらせてもらうぜ。」
トッと軽い動作からは想像もつかないほどの速さでこちらに迫る。
今の『剣舞』の範囲に入ると間違いなくやられる。
だが。
「…『緑突』」
敢えて『閃』ではなく通常の『緑突』を使用する。
『緑突』と『緑突・閃』に対した見た目の差はない。そして小声で発言。
シバルには『閃』かどうかはわからない。ただ防ぐことだけを考える。
「?だから無駄だって。『銀板』」
当然のように防がれる。ただ今回、さっきから常に辺りを壊しながら戦うシバルが出した建物や地面の破片。それらを『風』で集めながら戦っていた。その破片を『風』で一つに圧縮。それを中心に放った。
僕の『風』は局所的攻撃ではなく範囲攻撃に寄っているところがある。だからシバルの『銀板』も一定の厚さはあるものの普段よりも薄い。
そこに一点集中の岩をぶつけるとどうなるか。
「!?」
当然、割れる!
「ただ割れたところでどうなる?」
「こうなる。」
僕は最近の経験で『風』をより繊細に、細かく操ることができるようになっている。
そして僕はシバルの周りの風を常に調整していた。
これを隠すために。
「『緑風・落星』」
岩は、もう一つ作っていた。
シバルの頭の上に。
「合流を急がないと…」
ガッ
「?」
「よお。」
〈色具・『赤』起動〉
「ラウンド、2だ。」
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