転生したら幽閉王子でした~これどうすんの?

サクラ近衛将監

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第一章 幽閉状況を如何にせん

1ー4 ステータス

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 俺は、魔力の増加分を見つつ、徐々に妖精の名付けを増やしていったわけだが、この妖精の名付けによって得られる利益がすごく大きかった。
 俺の食卓が凄く潤沢になったのだ。

 これまで乏しかった肉類、野菜、穀物、果実などを、名付けをした妖精が手に入れてくれるんだ。
 妖精一体が手に入れてくれるものはさほど大きく量ではないけれど、数が増えれば余るほどになるし、俺にはインベントリがあるから無駄にはならないんだ。

 このため、俺のインベントリにはかなりの量の食料が保管されている。
 何時でもこの西の搭の幽閉場所から逃げ出しても良いほどの物資が用意できたんだ。

 また、妖精のもたらしてくれる情報は多岐にわたり、ほとんどこの世界の知識を持っていない俺にとっては非常に有能な教師役となってくれている。
 俺は牢獄に居ながらにしてこの国の出来事を種々把握できるまでになっていた。

 勿論、ろくに教育も受けていない本来のフレドリックだったら、その情報の価値は知らなかっただろうし、前世の知識と経験が無ければその利用は無理だったかもしれないけれど、協力を惜しまない妖精たちと前世の知識経験がうまくかみ合って理想的な状況を作り出していた。
 転生してから三か月後、俺は適度な訓練を実施し、十分な栄養を摂ることで、健康体を取り戻していた。

 更には、魔法による適切な身体への負荷と強化の積み重ねにより、八歳児としては過大な体力を持つに至った。
 おそらく成人騎士の一人や二人ならば素手で制圧できるのじゃないかと思うし、魔力も毎日の訓練の成果もあって2000越えになっていることから、かなり強大な魔法でも扱えるようになっている。

 牢獄の中で強力な魔法を放てるわけがないだろうって?
 空間の妖精に教えを請いながら空間魔法を練り上げて、亜空間を生み出すことができるようになったから、実のところ魔法の訓練は全てその中でやっているんだ。

 亜空間の中では、如何に強力な魔法を繰り出しても、音やその威力が外部に及ぶことは無い。
 だから王宮魔法師団に属する魔法師以上に強力な魔法を放てるはずだ。

 その威力については、王宮魔法師団を時々見に行ってくれている風の妖精が保証してくれている。

『レドリック(最近、何故かみんなが”フレドリック”ではなく”レドリック”と呼称するようになったんだ)の魔法は、既に一番力のある魔法師団長よりも優れているよ。』

 正直なところ魔法師団に属する魔法師のスペックを俺は知らないから、俺自身が簡単に判断できることでは無いけれど、魔力に敏感な妖精達が俺の力を高く評価してくれているのだからその言を信じざるを得ない。


 ◇◇◇◇

 俺がこの世界に転生してから約四か月が過ぎた。
 現時点でのステータスは以下の通りだ。

 名前:フレドリック・ブライトン・ヴァル・ハーゲン
 年齢:8歳
 職業:なし
 備考:ハーゲン王国第四王子、忌み子
 レベル:1

*基準スペック
 HP(生命力) :20
 MP(魔力)  :3012
 STR(筋力)  :16
 DEX(器用さ) :18
 VIT(丈夫さ) :22
 INT(知性)  :24
 MND(精神力):21
 LUK(運)  :4(+4)
 AGI(敏捷性):18
 CHA(魅力) :8
 言語理解   :5(MAX)

注1) レベルは上がっていないが、おそらくは訓練のみではレベルは上がらない可能性が高い。
 基準スペックは概ね向上しており、特に魔力の上がり方が極めて大きい。
 LUCは多分余り上がらないんだろうと思うが、+の値が上昇すれば5になる可能性があると思っている

*スキル:
◆◇ 武術系 ◇◆
 剣術  LV1
 槍術  LV1
 棒術  LV1
 盾術  LV1
 弓術  LV3
 格闘術 LV0
 投擲術 LV1
 騎乗術 LV0

注2)武術系は種々訓練を亜空間内で行っている。
 自己流ではなかなか上達しないので、一応王宮の騎士達の訓練を妖精たちに監視してもらい、その様子をリアルタイムで教えてもらって訓練に役立てている。
 武器については、防具を含めて、同じく妖精たちに鍛冶屋、錬金術師を観察してもらい、見様見真似で亜空間内で造り上げたものを使っている。
 体が小さいので武器等も小さいのが特徴である。
 但し、素振りや据え物切りだけではどうもLV1以上には上がらないようだ。
 弓術については的に当てる訓練が功を奏しているのかLV3まで上昇した。
 反面、格闘術と騎乗術については相手が居なかったり、馬が居なかったりするので上昇の気配が窺われない。
 前世では、逮捕術の訓練があって、合気道や空手、柔道の合わせ技をかなりやっていたので、実際に相手が居て訓練を始めればすぐに上昇するのではと甘い考えを持っている。

◆◇ 魔法系 ◇◆
 火魔法 LV4
 水魔法 LV4
 風魔法 LV4
 土魔法 LV1
 氷魔法 LV4
 闇魔法 LV1
 回復魔法 LV1
 空間魔法 LV6
 光魔法 LV4
 生活魔法 LV5

注3) 魔法系は実際に魔法を放つ訓練をしているので一般的に上昇幅が大きいのだが、土魔法は亜空間内での床面が特殊であり、土魔法が使えないために上昇が少ない。
 一応、土の妖精に外の土や石を持ってきてもらって、時折、泥遊びよろしく土や石をこねたりしているけれど上昇率は低い。
 闇魔法、回復魔法のLV1については、被験者が居ないのでまともに訓練できて居ないためだろうと思っているが、それでも導入の試行訓練だけでもLV1になっている。

◆◇ 技能系 ◇◆
 魔物調教 LV0
 創薬・調剤 LV1
 料 理 LV1
 家 事 LV1
 鑑 定 LV3
 鍛 冶 LV3
 心 眼 LV2
 錬金術 LV3
 索 敵 LV3

注4) 魔物調教は訓練そのものができていない。
 幽閉中では、魔物を調教するわけにも行かないだろう。
 妖精に頼んで魔物を生かしたまま連れてきてもらうと云う方法もあるのかもしれないけれど、飼育場所が亜空間に限られるし、餌の入手にも困ると思うので、自由に活動できるようになってから必要ならば再度検討しよう。
 創薬・調剤、料理、家事については、自慢できるほどやってはいないが、取り敢えずは手を付けた状態だ。
 心眼と言うのが良く分からない部分も多いのだけれど、鑑定を普通に使っていると何故か心眼のLVも上がっていた。
 鍛冶LV3と錬金術LV3は、多分、亜空間内で色々なものを試作した結果だろう。
 索敵については、色々と試している内に、推測ではあるけれど俺を中心に500mの範囲ならば、人の存在、動物の存在などを把握できるようになった。
 索敵については重要だと思っているので、最近は、寝ているとき以外、ほぼ常時発動としている。

◆◇ 身体系 ◇◆
 身体強化 LV4
 跳 躍  LV4
 夜 目  LV2
 闘 気  LV2
 強 靭  LV3

注5) 身体系では、魔力を纏うことで身体強化の強度を上げることができるようになっているようだ。
 亜空間内での訓練の成果だろうけれど、夜目と闘気については実際に動くものが居たり、闘気をぶつける相手が居たりしなければ上昇は難しいかもしれない。
 それでも魔力で身体を覆った上で、闘気を身体に纏(まと)わせ、あるいは、思う方向に体内から押し出したりする訓練を絶やさないようにしている。

◆◇ ユニークスキル ◇◆:
 精霊召喚   LV2
 HP自動回復 LV3
 MP自動回復 LV4
 無詠唱    LV3
 インベントリ LV6

注6) 精霊の召喚については影響が大きいので試してはいない。
 妖精曰く、精霊が召喚に応じて顕現した際には、大きな覇気を周囲にまき散らす場合があるらしい。
 従って、精霊召喚ではなく、名付けた妖精の召喚を試行錯誤で訓練している状況だけれど、それだけでもLV2に上昇した。
 HP自動回復LV3では、くたくたになるほど訓練を行った場合でも二時間もあれば全回復するぐらいだ。
 八歳児の身体だけれど、おそらくはハーフマラソン程度なら走りながらでも自動回復してくれるので、余程全力で走らない限り、ほとんど疲労せずに走り終えることができるのじゃ無いかと思っている。
 MP自動回復のLV4は、6時間の睡眠があれば、満タンにできる程度の回復力だ。
 従って、休憩が保証できているならば、全力で魔法をぶちかませるだろう。

◆◇ 装備 ◇◆:
 ショートソード  3
 ショートランス  4
 コンパウンドボウ 3
 リカーブボウ   2
 ベアボウ     3
 矢      500本
 六角棒      2
 小楯       3
 大楯       2
 トンファ     2
 ヌンチャク    2
 サイ       2
 革製防具  2セット
 革製衣類  4セット

注7) 装備類は素材を妖精たちに集めてもらい、亜空間内で鍛冶や錬金術で作成若しくは生産したものである。
 八歳児が使うものなので、いずれも小型化しているが、堅牢にできている。
 因みに付与魔法(若しくは魔術)についてのステータス記載は無いのだが、どうも錬金術に付属したスキルであり、武具等は全て付与魔法で強化されている。

◆◇ 加護 ◇◆:
 精霊王の加護
 炎の精霊の加護
 異世界管理者の恩寵

◆◇ 称号 ◇◆:
 忌み子
 異世界管理者が頭を下げし者

注8)その他、加護、称号については変化が無い。


 ◇◇◇◇

 どうやら外界(俺の居る牢獄の外のこと)で動きがあったようだ。
 外界では、忌み子の俺に対してひどく嫌悪感を示す者が居るようだ。

 妖精の収集した情報によれば、両親は俺に対してさほどの忌避感は無いようだけれど、それでも人目をはばかって俺に会いに来ようとはしない。
 俺の従者である執事から上がる報告だけを鵜呑みうのみにしている状況だ。

 報告ではきちんと食事が与えられ、それなりの教育もされていると記載されているらしいが、全くの嘘っぱちだ。
 執事二人の内、リーダー格の男は、宰相からつかわされている者であり、俺に給付されるべき予算を執事達が共謀して横領している。

 どうも俺を衰弱死させる胡乱うろんな計画だったようだ。
 そのために給食量を減らしていたのだったが、生憎と彼らの知らない妖精の介在で俺は栄養を与えられて、むしろ以前よりも健康体になっている。

 その結果として、外聞を気にする宰相とそれに連なる高位貴族の数名が、良からぬ事を企んでいる。
 俺の給食にヒ素を混ぜようとしているようだ。

 それらの指示を受けて動く実行犯は、執事リーダーのマルコス。
 毒味と称して試食をする際に、わずかながらヒ素を混ぜているのである。

 ヒ素は、微量であっても長期にわたって継続的に体内に摂取せっしゅすると、種々の病気をひき起こすことが知られているよね。
 皮膚疾患、発がん、多臓器不全、神経性疾患、免疫力低下などの健康被害をもたらすことになる。

 ヒ素の混入は、当然に妖精が知るところとなり、俺の所に運ばれた料理は、その全てについて廃棄処分としているよ。
 インベントリの一角にダストシュートを設けたら、そこに入れたモノは二日ほどで自動的に消滅しているんだ。

 どこに消えたのかは俺にもわからないけれど、不思議だよね。
 でも便利だから廃棄物処理に有効活用しているんだ。
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