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第二章 ハンターとして
2-19 スタンピードへの対応
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夜になったにもかかわらず、僕は妖精にお願いして王家相談役クロイム・サイルズに情報伝達を頼んだのである。
内容は以下の通りだ。
<シラブルの森奥地にてダンジョンが人型の魔物の放出をしたのを確認しました。
当該 ダンジョンと思われる個所は、王都から南西方向に概ね2リグレ(約30キロ)ほど離れたシラブルの森の奥地にあり、そこから出現している魔物は、ゴブリン、オーク、オーガの三種類であるようです。
現時点で、ゴブリンが最低500体、オークが約千体、オーガ約500体を確認しています。
ゴブリン、オーク、オーガとも既に放出は止まっており、魔物集団は明るい間は徐々に王都に向けて動いているけれど、夜間に入ってその動きは止まっています。
なお、当該ダンジョンと思われる個所から最後に出現した魔物は、鑑定の結果、オーガ・ロードと判明。
ゴブリンとオークにキング若しくはロードが存在している可能性もありますが、今のところそこまでは判明していません。
なお、オーガ若しくはオークの集団に近づいたところ、魔法攻撃を受けたことから、少なくともメイジが存在するものと推測しています。
また、これら魔物の間に闘争は無く、統制されているものと認めらます
このままでは明日の朝には、魔物の集団がシラブルを進発し、王都に向かうものと思われます。
なお、シラブルの森外縁部にはゴブリン十数匹の集団が、多数存在して潜伏していることから、シラブルの森外縁部に近づくのは危険であることを申し添えます。
僕は、取り敢えず西ゲートの外にある診療所に結界を張り、明日も休診の予定であり、取り敢えずは、聖アンクレア教会付属の孤児院にて待機休憩します。
明日の早朝、南のハンターギルドは宛てにならないことから、僕の所属する西ハンターギルドに再度の報告をしてみます。
クロイムさんも出来得る限り早め早めに動いてください。
さもなくは、遅くとも明日昼頃には、魔物集団が南若しくは西ゲート付近を中心に王都へ押し寄せてくる恐れがあります。
少なく見積もっても二千匹の魔物に囲まれては、王都につながる交易路が遮断・封鎖され、王都に食糧危機が訪れる可能性がありますし、日を追って彼らは数を増やす恐れもあります。
迅速な対策をお願いします。>
その上で、僕は、一旦王都に戻り、診療所で少し休憩をとった。
仮に王都まで魔物の集団がやって来るとしたなら、西側ゲートの外にある診療所も襲われる可能性が無いとは言えない。
従って、昨日に引き続き、今日も診療所はお休みとし、同時に診療所全体を覆う結界を張って診療所を防護することにした。
但し、このまま診療所にいたのでは、城内からの連絡が届かない恐れもあることから、僕は久方ぶりに聖アンクレア教会付属の孤児院に泊まることにした。
マザー・アリシアからは何時でも使ってよいと言われていて、僕の名札がかかっている部屋が用意されているんだ。
◇◇◇◇
翌朝、夜明け前に動き出し、西ハンターギルドに赴いて、馴染みの受付嬢に緊急事態と称して、ギルドマスターへの面会をお願いした。
生憎とギルドマスターは不在で、もう少し遅い時間にならないと出勤して来ないらしい。
止むを得ず、受付嬢に訳を話し、王家相談役に言づけた内容と同じメモを渡して、連絡を頼んだ。
事情を聴いた受付嬢は青くなって、すぐにギルドマスターの家に連絡しに行ったようだ。
あとは王都のゲートなんだが、おそらく僕がお願いしたところでゲートを閉めることはしないかもしれないが、少なくとも魔物集団に近い西ゲートと南ゲートの門衛の人には、理由を話して、すぐにでもゲートを閉められるようお願いしたよ。
西ゲートではすぐに請け負ってくれたけれど、南ゲートでは僕の話をまともに聞いてくれなかったね。
一応、僕も名誉伯爵の称号はあるけれど、そんなものが役に立つとは思っていなかったので使わなかったけれど、後で思うに、あるいはその褒章を見せて注意喚起をした方が良かったのかもしれない。
彼ら下級官吏は貴族には弱いからね。
名誉爵位でも貴族には違いないんだ。
二つのゲートを回って西ハンターギルドに戻ると、ようやくギルドマスターに面会できた。
西ハンターギルドでは既に警戒を上げており、早朝にもかかわらず幹部職員を集めて対策を検討中だった。
僕もその中に入れて貰え、改めて証言を行ったよ。
出来るだけ能力は隠したけれど、色々な点でおかしなところを指摘され、結局は広範囲の索敵能力と飛翔能力が有ることは暴露せざるを得なかった。
その上で、西ハンターギルドのギルマスから他の東、南、北のギルマスと王都の統括本部への通報をお願いした。
西ハンターギルドのギルマスは、僕のこれまでの功績をよく承知しており、すぐにも僕の言葉を信じてくれたので助かったよ。
そうこうしているうちに、王宮からお触れがあり、東西南北のゲートを直ちに閉められる状況にして、門衛は非番直であっても総員がゲート近辺で待機せよという指示が出たようだ。
同時に各ギルド支部に対して、魔物のスタンピードに対して可能な限りの防御策をとるようにとの要請が来た。
王家と言えども、国家を超える独立機関であるハンターギルドには命令ができないので、要請と言う形で依頼をしてきたんだ。
王都の一大事になりかねないことだから、異例の要請という形にしたようだ。
更には王都を守る近衛騎士段ほかの軍団が軒並み臨戦態勢に入ったことも伝えられた。
また、王都の市民には不要不急の外出は避けるようにお触れが出た。
これに先立って、南門から50騎の騎士団がシラブル森の現状探索の為、出て行ったのである。
取り敢えずは、王家若しくはハンターギルドから次の指示が来るまでは、僕は西ハンターギルドで待機することにした。
その旨を、妖精を使って王家相談役には伝えている。
◇◇◇◇
お昼少し前になって、朝方出て行った騎士団の半数がボロボロになって南ゲートに戻って来た。
どうやらシラブルの森外縁部付近まで出張ったところでゴブリンとオークの集団に襲撃され、命からがら逃げ戻って来たようだが、残念ながら半数の騎士は犠牲になったようだ。
このことで、僕の証言が正しいことが裏付けられ、王都は臨戦態勢に入った。
少なくとも東及び北のゲートにつながる街道筋には伝令を走らせ、当面王都へは近づかないようにとのお触れが出たようだ。
南と西の街道筋は危険なので少し遠回りの間道を使って伝令を出したようだし、ギルド間の通信も利用されて周辺の町等へ伝達したようだ。
第二弾の王宮からの通知の一つは、ハンターギルドに対して王都の守りについてほしいとの要請だった。
それとは別に、僕に対しては指名で王宮へ参内するようにとの要請が届いた。
何のことやらわからず、妖精を通じてクロイムさんに連絡してみると、どうやら近衛師団等の軍幹部が僕の話を聞きたがっているようだ。
一日前の情報など余りあてにはならないだろうし、細大漏らさず王家相談役には伝えているのでその必要はないと思うのだけれど・・・・。
クロイムさんも、軍部の要請を妨げるほどの力は無いので済まんと言っていた。
やれやれ面倒だよね。
どうせ僕の年齢を見て馬鹿にするんだろうし、行くだけ無駄なような気もするんだけれどなぁ。
◇◇◇◇
昼頃には僕も王宮へ参内したよ。
今回は表彰じゃないので、王宮内にある軍務局への訪問だ。
ここは近衛騎士団の本部も兼ねているようだ。
すぐに内部に案内はされたけれど、案内の騎士?兵士?は、横柄な態度で余り良い待遇とは言えそうにないな。
会議室のような部屋に入るとお偉いさんと思われる年配の男達が待ち構えていた。
入るとすぐに尋問じみた質問があったね。
いつどこで魔物を見たのかとか、どんな魔物が居たのかとかという奴だよね。
その情報はギルドに伝えたのかと聞かれたので、南ハンターギルドでの顛末と今早朝の西ハンターギルドへの報告の様子を正直に話したよ。
特に、僕の索敵能力と飛翔能力についても言及すると彼らが興味を示したようだが、そんなのは放っておく。
僕は軍人になるつもりは全く無いからね。
いずれにしろ、そんな事情聴取をしている間にも魔物の群れは王都に近づいていた。
昼を一刻ほど過ぎた頃には、王都城壁の上からも魔物集団の姿が見えるようになったようだ。
王都の城壁外は比較的平坦な地形であり、視界を妨げる樹木も結構伐採されているので、周囲が見渡せるんだ。
その周辺部の空き地の外で樹木がまばらな部分に多数の魔物の姿が見えるとの報告が、僕のいる会議室にまで届いたのだった。
どうやら、この後は魔物との戦闘が始まることになりそうだ。
問題は、魔物集団が人型なので、奴らに王都の城壁を崩す能力が有るかどうかだよね。
メイジが何体いるかにもよるんだけれど、メイジが破壊力のある攻撃魔法を持っていると南と西のゲートが破られる恐れもある。
ゲートが破られれば、籠城戦だけでは済まなくなる。
果たして国『国崩し』と称されるオーガ・ロード及びその側近の魔物達がどの程度の力を持っているかだよね。
因みに城壁の高さは概ね10m前後あるんだけれど、この高さは必ずしも絶対に超えられない高さじゃない。
自慢じゃないけれど、地面に1mか2mの高さが有れば、それを踏み台にして僕でも城壁に飛び上がれると思うからね。
ロードやジェネラル、あるいはナイトなどが、どれほどの能力を持っているのかが攻防のカギになりそうだ。
他にも、例えば、大楯を構えて城壁からの攻撃を防ぎながら高さが10mほどのスロープを造る知恵が有れば、魔物集団が城壁も超えられることになる。
50騎の騎士団のうち半数が、ゴブリンとオークの集団にボロ負けしたんだから、そこにオーガの集団が混じったら、王都に居る軍団では勝てないかもしれないんだ。
王家には魔法師団も存在しているようなんだけれど、彼らがどの程度の攻撃魔法を放てるのかは知らない。
妖精sの話では、僕に比べるとさほど能力が有るわけでは無いようなんだ。
余り目立つのは好きじゃないんだけれど、王都に住む人々に被害が及ぶのは何とか避けたいよね。
まぁ、いざとなれば僕の能力をひけらかすことになるのもやむを得ないのかな?
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
新作を始めました。
「戦国タイムトンネル」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/792488792/120012757
チート能力を持って逆行転生をするお話です。
宜しくどうぞ。
By サクラ近衛将監
内容は以下の通りだ。
<シラブルの森奥地にてダンジョンが人型の魔物の放出をしたのを確認しました。
当該 ダンジョンと思われる個所は、王都から南西方向に概ね2リグレ(約30キロ)ほど離れたシラブルの森の奥地にあり、そこから出現している魔物は、ゴブリン、オーク、オーガの三種類であるようです。
現時点で、ゴブリンが最低500体、オークが約千体、オーガ約500体を確認しています。
ゴブリン、オーク、オーガとも既に放出は止まっており、魔物集団は明るい間は徐々に王都に向けて動いているけれど、夜間に入ってその動きは止まっています。
なお、当該ダンジョンと思われる個所から最後に出現した魔物は、鑑定の結果、オーガ・ロードと判明。
ゴブリンとオークにキング若しくはロードが存在している可能性もありますが、今のところそこまでは判明していません。
なお、オーガ若しくはオークの集団に近づいたところ、魔法攻撃を受けたことから、少なくともメイジが存在するものと推測しています。
また、これら魔物の間に闘争は無く、統制されているものと認めらます
このままでは明日の朝には、魔物の集団がシラブルを進発し、王都に向かうものと思われます。
なお、シラブルの森外縁部にはゴブリン十数匹の集団が、多数存在して潜伏していることから、シラブルの森外縁部に近づくのは危険であることを申し添えます。
僕は、取り敢えず西ゲートの外にある診療所に結界を張り、明日も休診の予定であり、取り敢えずは、聖アンクレア教会付属の孤児院にて待機休憩します。
明日の早朝、南のハンターギルドは宛てにならないことから、僕の所属する西ハンターギルドに再度の報告をしてみます。
クロイムさんも出来得る限り早め早めに動いてください。
さもなくは、遅くとも明日昼頃には、魔物集団が南若しくは西ゲート付近を中心に王都へ押し寄せてくる恐れがあります。
少なく見積もっても二千匹の魔物に囲まれては、王都につながる交易路が遮断・封鎖され、王都に食糧危機が訪れる可能性がありますし、日を追って彼らは数を増やす恐れもあります。
迅速な対策をお願いします。>
その上で、僕は、一旦王都に戻り、診療所で少し休憩をとった。
仮に王都まで魔物の集団がやって来るとしたなら、西側ゲートの外にある診療所も襲われる可能性が無いとは言えない。
従って、昨日に引き続き、今日も診療所はお休みとし、同時に診療所全体を覆う結界を張って診療所を防護することにした。
但し、このまま診療所にいたのでは、城内からの連絡が届かない恐れもあることから、僕は久方ぶりに聖アンクレア教会付属の孤児院に泊まることにした。
マザー・アリシアからは何時でも使ってよいと言われていて、僕の名札がかかっている部屋が用意されているんだ。
◇◇◇◇
翌朝、夜明け前に動き出し、西ハンターギルドに赴いて、馴染みの受付嬢に緊急事態と称して、ギルドマスターへの面会をお願いした。
生憎とギルドマスターは不在で、もう少し遅い時間にならないと出勤して来ないらしい。
止むを得ず、受付嬢に訳を話し、王家相談役に言づけた内容と同じメモを渡して、連絡を頼んだ。
事情を聴いた受付嬢は青くなって、すぐにギルドマスターの家に連絡しに行ったようだ。
あとは王都のゲートなんだが、おそらく僕がお願いしたところでゲートを閉めることはしないかもしれないが、少なくとも魔物集団に近い西ゲートと南ゲートの門衛の人には、理由を話して、すぐにでもゲートを閉められるようお願いしたよ。
西ゲートではすぐに請け負ってくれたけれど、南ゲートでは僕の話をまともに聞いてくれなかったね。
一応、僕も名誉伯爵の称号はあるけれど、そんなものが役に立つとは思っていなかったので使わなかったけれど、後で思うに、あるいはその褒章を見せて注意喚起をした方が良かったのかもしれない。
彼ら下級官吏は貴族には弱いからね。
名誉爵位でも貴族には違いないんだ。
二つのゲートを回って西ハンターギルドに戻ると、ようやくギルドマスターに面会できた。
西ハンターギルドでは既に警戒を上げており、早朝にもかかわらず幹部職員を集めて対策を検討中だった。
僕もその中に入れて貰え、改めて証言を行ったよ。
出来るだけ能力は隠したけれど、色々な点でおかしなところを指摘され、結局は広範囲の索敵能力と飛翔能力が有ることは暴露せざるを得なかった。
その上で、西ハンターギルドのギルマスから他の東、南、北のギルマスと王都の統括本部への通報をお願いした。
西ハンターギルドのギルマスは、僕のこれまでの功績をよく承知しており、すぐにも僕の言葉を信じてくれたので助かったよ。
そうこうしているうちに、王宮からお触れがあり、東西南北のゲートを直ちに閉められる状況にして、門衛は非番直であっても総員がゲート近辺で待機せよという指示が出たようだ。
同時に各ギルド支部に対して、魔物のスタンピードに対して可能な限りの防御策をとるようにとの要請が来た。
王家と言えども、国家を超える独立機関であるハンターギルドには命令ができないので、要請と言う形で依頼をしてきたんだ。
王都の一大事になりかねないことだから、異例の要請という形にしたようだ。
更には王都を守る近衛騎士段ほかの軍団が軒並み臨戦態勢に入ったことも伝えられた。
また、王都の市民には不要不急の外出は避けるようにお触れが出た。
これに先立って、南門から50騎の騎士団がシラブル森の現状探索の為、出て行ったのである。
取り敢えずは、王家若しくはハンターギルドから次の指示が来るまでは、僕は西ハンターギルドで待機することにした。
その旨を、妖精を使って王家相談役には伝えている。
◇◇◇◇
お昼少し前になって、朝方出て行った騎士団の半数がボロボロになって南ゲートに戻って来た。
どうやらシラブルの森外縁部付近まで出張ったところでゴブリンとオークの集団に襲撃され、命からがら逃げ戻って来たようだが、残念ながら半数の騎士は犠牲になったようだ。
このことで、僕の証言が正しいことが裏付けられ、王都は臨戦態勢に入った。
少なくとも東及び北のゲートにつながる街道筋には伝令を走らせ、当面王都へは近づかないようにとのお触れが出たようだ。
南と西の街道筋は危険なので少し遠回りの間道を使って伝令を出したようだし、ギルド間の通信も利用されて周辺の町等へ伝達したようだ。
第二弾の王宮からの通知の一つは、ハンターギルドに対して王都の守りについてほしいとの要請だった。
それとは別に、僕に対しては指名で王宮へ参内するようにとの要請が届いた。
何のことやらわからず、妖精を通じてクロイムさんに連絡してみると、どうやら近衛師団等の軍幹部が僕の話を聞きたがっているようだ。
一日前の情報など余りあてにはならないだろうし、細大漏らさず王家相談役には伝えているのでその必要はないと思うのだけれど・・・・。
クロイムさんも、軍部の要請を妨げるほどの力は無いので済まんと言っていた。
やれやれ面倒だよね。
どうせ僕の年齢を見て馬鹿にするんだろうし、行くだけ無駄なような気もするんだけれどなぁ。
◇◇◇◇
昼頃には僕も王宮へ参内したよ。
今回は表彰じゃないので、王宮内にある軍務局への訪問だ。
ここは近衛騎士団の本部も兼ねているようだ。
すぐに内部に案内はされたけれど、案内の騎士?兵士?は、横柄な態度で余り良い待遇とは言えそうにないな。
会議室のような部屋に入るとお偉いさんと思われる年配の男達が待ち構えていた。
入るとすぐに尋問じみた質問があったね。
いつどこで魔物を見たのかとか、どんな魔物が居たのかとかという奴だよね。
その情報はギルドに伝えたのかと聞かれたので、南ハンターギルドでの顛末と今早朝の西ハンターギルドへの報告の様子を正直に話したよ。
特に、僕の索敵能力と飛翔能力についても言及すると彼らが興味を示したようだが、そんなのは放っておく。
僕は軍人になるつもりは全く無いからね。
いずれにしろ、そんな事情聴取をしている間にも魔物の群れは王都に近づいていた。
昼を一刻ほど過ぎた頃には、王都城壁の上からも魔物集団の姿が見えるようになったようだ。
王都の城壁外は比較的平坦な地形であり、視界を妨げる樹木も結構伐採されているので、周囲が見渡せるんだ。
その周辺部の空き地の外で樹木がまばらな部分に多数の魔物の姿が見えるとの報告が、僕のいる会議室にまで届いたのだった。
どうやら、この後は魔物との戦闘が始まることになりそうだ。
問題は、魔物集団が人型なので、奴らに王都の城壁を崩す能力が有るかどうかだよね。
メイジが何体いるかにもよるんだけれど、メイジが破壊力のある攻撃魔法を持っていると南と西のゲートが破られる恐れもある。
ゲートが破られれば、籠城戦だけでは済まなくなる。
果たして国『国崩し』と称されるオーガ・ロード及びその側近の魔物達がどの程度の力を持っているかだよね。
因みに城壁の高さは概ね10m前後あるんだけれど、この高さは必ずしも絶対に超えられない高さじゃない。
自慢じゃないけれど、地面に1mか2mの高さが有れば、それを踏み台にして僕でも城壁に飛び上がれると思うからね。
ロードやジェネラル、あるいはナイトなどが、どれほどの能力を持っているのかが攻防のカギになりそうだ。
他にも、例えば、大楯を構えて城壁からの攻撃を防ぎながら高さが10mほどのスロープを造る知恵が有れば、魔物集団が城壁も超えられることになる。
50騎の騎士団のうち半数が、ゴブリンとオークの集団にボロ負けしたんだから、そこにオーガの集団が混じったら、王都に居る軍団では勝てないかもしれないんだ。
王家には魔法師団も存在しているようなんだけれど、彼らがどの程度の攻撃魔法を放てるのかは知らない。
妖精sの話では、僕に比べるとさほど能力が有るわけでは無いようなんだ。
余り目立つのは好きじゃないんだけれど、王都に住む人々に被害が及ぶのは何とか避けたいよね。
まぁ、いざとなれば僕の能力をひけらかすことになるのもやむを得ないのかな?
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
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宜しくどうぞ。
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