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第四章 学院生活(中等部編)
4ー36 塩の生産と懸案事項
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ヴィオラですヨォ。
私(ヴィオラ)は、冬休みが終わって王都の寮に戻っています。
王都に戻って一月ほどで、品質の良い塩がロデアルから王都にも届くようになりました。
但し、生産量はさほど多くはありません。
ロデアルの岩塩層は地下深いところにありますから、10キロほども斜路の坑道が続くんです。
これがブルボン領の場合だと半分以下で済むはずなんですけれどね。
掘り出した岩塩をこの坑道を使って地上まで運び出すのが結構な作業になるんです。
人力主体での運搬作業もできなくはありませんが非効率ですよね。
一応、レールを敷き、その上をトロッコで運ぶようにするための設計図を作って、お父様に預けてまいりましたけれど、その設備を施すまでに一月ほどかかったようです。
レールは、この世界で金属製のモノも作れないこともないのでしょうけれど、非常に高価なものになってしまいますからね。
レール自体は、固い樹木を切り出して使うことになっています。
次の夏休みにロデアルへ帰省した時には、このトロッコの改良をしようと思っています。
坑道は結構大きな間口を持っていますけれど、レールと軌道車が無いと従来の荷馬車では抵抗が大きいためにさほどの量を運べないのです。
また、岩塩を採掘するのも今のところ手掘りですから生産性は余り高くありません。
土属性の魔法師を新たに養成する必要がありますね。
もう一つ、どんな鉱山であっても、換気のために風属性魔法師を配置するか、しっかりとした換気装置が必要です。
塩の交易がストップされたことを知って、坑道を掘り出したのは冬休みの後半でしたので、岩塩からの製塩装置までは作れても、換気装置までは作る暇がありませんでした。
ダクトまでも含めるとかなりの作業量になりますからねぇ。
取り敢えず、お父様が風属性魔法師数名を雇って、岩塩を掘り出し始めてはいますけれど、さほどの人数が準備できなかったので、24時間稼働が今のところ難しいのです。
風属性魔法師を使う場合は、10キロの坑道の換気をするのにも結構な魔力を使いますし、途中に何か所か中継点をおいてやらねば魔力が持たないようです。
この世界であれば、やっぱり鍛冶屋が使うようなふいごの大きな装置を作ってやる必要があるかもしれません。
夏休みには、私(ヴィオラ)が戻って新機軸の換気装置を作る予定ではいますよ。
どうせ、ブルボン領でも必要になるはずですからね。
岩塩の埋蔵量ではロデアルよりもブルボン領の方が多く、岩塩層の厚みもロデアルの二倍ほどあります。
ブルボン領の方がロデアルよりも高地なのですけれど、その昔の造山活動等が結構複雑だったのでしょうね。
岩塩層の堆積状況から見て、間違いなくブルボン領の方が深海底に有った筈なんです。
そうして大陸の形成時にライヒベルゼン王国の周辺が盆地となって海から隔絶され、内陸の塩水湖が、気候変動等でいったん干上がったことから厚い塩の堆積層が出来上がったのだと思います。
その上に火山の噴火等で噴石や土砂が堆積し、同時にその後の造山活動で現在の高低差を生み出したはずです。
ところで、私(ヴィオラ)が坑道を掘っている間にも種々の化石を見つけましたけれど、あいにくと古代の生物を研究する考古学者はロデアルには居ないようですので、私(ヴィオラ)が記録するにとどめています。
一つ一つ丁寧に掘り出して博物館に展示する?
うーん、そんなことをしていると、塩の生産開始が遅くなってしまうかもしれないので、そんなことは次回以降にすることにしたんです。
それと、とても品質の良い塩ですから、将来的にはライヒベルゼン王国からの塩の輸出も視野に入れてよいかもしれませんから、場合によっては生産量を増やすために、別な坑道も作った方が良いのかもしれませんね。
その辺は夏休みまでの生産量をみてお父様と相談しながら検討いたしましょう。
岩塩層とその上にある岩盤層は、構造的に硬いことがわかっていますので、岩塩を採掘をしても崩壊する恐れはないと思います。
私(ヴィオラ)も前世のネットで欧州の有名な岩塩採掘場の写真を見たことが有りますけれど物凄く広いんですよね。
中には教会まであったのはびっくりです。
ところで、ライヒベルゼン王国はそもそも有史以来地震のない場所ですので、地震による坑道の崩壊はあまり考えなくても良いと思います。
それでも念のため、岩塩層の掘削で生じる坑道にはできるだけ柱や梁で強度を増すようにしてもらうようにしています。
私(ヴィオラ)の作った岩塩層までの坑道は、坑道の周囲を圧縮した非常に強固なトンネルにしていますから斜路が崩壊することはないはずです。
ところで、北方のゼラート王国、ホルツバッファ皇国、パルテネン王国の三国とは感情的に摩擦が増えてしまう結果になっていますが、ロデアルでの塩の生産にある程度の見通しがついたことから、ライヒベルゼン王国が他国へ戦争を仕掛けるようなことはなくなりました。
実はライヒベルゼン王国の中枢では、北方三国のいずれかに侵攻する案も窮余の策として出されていたのは確かなのです。
ライヒベルゼン王国が他国へ戦争を仕掛けることはなくなったものの、北方三カ国との交易量は感情的なもつれもあってどうしても減ることになります。
特に、この北方三カ国のうち、ゼラート王国とホルツバッファ皇国は、ライヒベルゼン王国への塩の輸出がかなり大きな収入源になっていたはずなのです。
それが完全に止まったことによる減収は、当然ライヒベルゼン王国からの輸出にも影響を与えます。
この二カ国に入るべき原資が無いのであれば、他国からの輸入もしにくくなるわけです。
急激に交易量が減っているわけではないようですけれど、この二カ国については徐々にしわ寄せがきているようですね。
どうも、このまま放置できない状況になりつつあるようですから、今回の騒動の源になるレインバルク帝国の方を何とかしなければなりません。
レインバルク帝国の意図がやや不明なところはありますが、おそらくはライヒベルゼン王国への塩の供給を止めることにより、少なくとも北方三カ国若しくは南方二カ国との戦端が開かれることを画策していた節があります。
塩は生きていく上で必須の品ですから、何としてでも手に入れようとすれば海岸国への侵攻しかないわけです。
ライヒベルゼン王国と海岸国が戦端を開いた場合、当該関係国は疲弊するわけで、そこでレインバルク帝国が漁夫の利を得ようとする企みだったように思われます。
北方艦隊にとって出番が出て来るのは、ライヒベルゼン王国が北方にある国へ侵攻した場合であるわけですが、戦争が始まった時点で海岸からレインバルク帝国軍が侵攻すれば、ある意味で簡単に領地を得ることができると考えてのことでしょう。
おまけにライヒベルゼン王国が海岸部の製塩所を抑えることができないようにしてしまおうという胡乱な計画だったように思われますね。
キリエスク第三王子は陰謀家なんでしょうけれど、他人の不幸に付け込む輩は、私(ヴィオラ)の好きになれないタイプですね
余り良い方法ではないとは思うのですけれど、レインバルク帝国の北方艦隊を減らすことにしました。
北方艦隊の軍船が動けば、洋上で嵐に巻き込まれて破損するように仕向けたんです。
例えば、帆船がマストを失ってしまえば、帆船としての機能を失いますよね。
突風が吹かせて縮帆(揚げている帆を縮めて風圧を逃がす手法)をする前に、帆柱が持たなくなって折れるように仕向けましたし、錨泊している船は走錨して陸地に座礁するように仕向けました。
この作戦を始めてから、三か月ほどでレインバルク帝国の軍艦はその三割ほどが稼働できなくなっていましたね。
多少のけが人は出ましたけれど想定していた誤差の範囲ですね。
因みに他の国の船には影響が出ていませんよ。
レインバルク帝国の軍船のみが対象なんです。
レインバルク帝国の海軍の将兵たちはものすごく気味悪がっており、海に出ること自体を嫌がるようになっています。
また、キリエスク第三王子もあるいは神のご意思の祟りなのかと少々焦っているようですね。
こちらの方は、レインバルク帝国で主流のファティマ聖女教会に偽の御託宣を明示しておいたのです。
具体的な国名は一切出しませんが、他の国へ武力等で迷惑をかけているキリエスク第三王子の所業を婉曲的に批判するような啓示を教皇に与えておいたのです。
この偽のご託宣を発出する前には、もちろん神様にご相談をしておきましたよ。
お相手してくれたのは、軍神であるマレス様でしたけれど、とっても面白がっておりましたね。
人の崇める神とは言いながら、既存の教会とは特段の所縁があるわけではなさそうで、私(ヴィオラ)の思い通りにすることを許していただきました。
神々の役割は見守ることで有って、下界に干渉することは極力避けているようです。
で、私(ヴィオラ)が神様のまねごとをしても良いのでしょうかと尋ねると、『そなたが転生した時からそなたは下界の生きる者となった。その者が為すことについて余程この世の摂理に違背しない限り我らが干渉することはない。その意味では自由に生きてよろしいのじゃよ。」と言ってくれました。
この結果、私(ヴィオラ)が作った偽の御託宣の内容が聖女協会から内密に皇帝に告げられことにより、キリエスク第三王子は非常に困った立場に追い込まれたようです。
勿論、彼がどうなろうと、私(ヴィオラ)の知ったことではないですよね。
この結果として、一応、北方三カ国へのレニンバルク帝国からの圧力は弱まったようですけれど、その一方でレインバルク帝国から方針変更の知らせが無いまま放置されましたから、依然として当初の帝国の脅迫要請は生きているようで、塩の輸入は止められたままなのです。
ロデアルでの生産が曲がりなりにも軌道に乗って、ライヒベルゼン王国で必要な最小限度の塩が確保できていますので、ライヒベルゼン王国での問題は抑えられています。
但し、レインバルク帝国の北方艦隊の稼働隻数はその後も徐々に減少しています。
出動の度に、なにがしかの不具合が生じていれば軍船そのものが動けなくなるのは当たり前ですし、将兵の指揮も著しく下がります。
まして内密にされていた聖女教会のご託宣が漏れるに及んで、海軍の将官達が露骨にキリエスク第三王子を敬遠するようになったのです。
この後半年でキリエスク第三王子は北方艦隊副司令官の任を解かれることになったのです。
私(ヴィオラ)は、冬休みが終わって王都の寮に戻っています。
王都に戻って一月ほどで、品質の良い塩がロデアルから王都にも届くようになりました。
但し、生産量はさほど多くはありません。
ロデアルの岩塩層は地下深いところにありますから、10キロほども斜路の坑道が続くんです。
これがブルボン領の場合だと半分以下で済むはずなんですけれどね。
掘り出した岩塩をこの坑道を使って地上まで運び出すのが結構な作業になるんです。
人力主体での運搬作業もできなくはありませんが非効率ですよね。
一応、レールを敷き、その上をトロッコで運ぶようにするための設計図を作って、お父様に預けてまいりましたけれど、その設備を施すまでに一月ほどかかったようです。
レールは、この世界で金属製のモノも作れないこともないのでしょうけれど、非常に高価なものになってしまいますからね。
レール自体は、固い樹木を切り出して使うことになっています。
次の夏休みにロデアルへ帰省した時には、このトロッコの改良をしようと思っています。
坑道は結構大きな間口を持っていますけれど、レールと軌道車が無いと従来の荷馬車では抵抗が大きいためにさほどの量を運べないのです。
また、岩塩を採掘するのも今のところ手掘りですから生産性は余り高くありません。
土属性の魔法師を新たに養成する必要がありますね。
もう一つ、どんな鉱山であっても、換気のために風属性魔法師を配置するか、しっかりとした換気装置が必要です。
塩の交易がストップされたことを知って、坑道を掘り出したのは冬休みの後半でしたので、岩塩からの製塩装置までは作れても、換気装置までは作る暇がありませんでした。
ダクトまでも含めるとかなりの作業量になりますからねぇ。
取り敢えず、お父様が風属性魔法師数名を雇って、岩塩を掘り出し始めてはいますけれど、さほどの人数が準備できなかったので、24時間稼働が今のところ難しいのです。
風属性魔法師を使う場合は、10キロの坑道の換気をするのにも結構な魔力を使いますし、途中に何か所か中継点をおいてやらねば魔力が持たないようです。
この世界であれば、やっぱり鍛冶屋が使うようなふいごの大きな装置を作ってやる必要があるかもしれません。
夏休みには、私(ヴィオラ)が戻って新機軸の換気装置を作る予定ではいますよ。
どうせ、ブルボン領でも必要になるはずですからね。
岩塩の埋蔵量ではロデアルよりもブルボン領の方が多く、岩塩層の厚みもロデアルの二倍ほどあります。
ブルボン領の方がロデアルよりも高地なのですけれど、その昔の造山活動等が結構複雑だったのでしょうね。
岩塩層の堆積状況から見て、間違いなくブルボン領の方が深海底に有った筈なんです。
そうして大陸の形成時にライヒベルゼン王国の周辺が盆地となって海から隔絶され、内陸の塩水湖が、気候変動等でいったん干上がったことから厚い塩の堆積層が出来上がったのだと思います。
その上に火山の噴火等で噴石や土砂が堆積し、同時にその後の造山活動で現在の高低差を生み出したはずです。
ところで、私(ヴィオラ)が坑道を掘っている間にも種々の化石を見つけましたけれど、あいにくと古代の生物を研究する考古学者はロデアルには居ないようですので、私(ヴィオラ)が記録するにとどめています。
一つ一つ丁寧に掘り出して博物館に展示する?
うーん、そんなことをしていると、塩の生産開始が遅くなってしまうかもしれないので、そんなことは次回以降にすることにしたんです。
それと、とても品質の良い塩ですから、将来的にはライヒベルゼン王国からの塩の輸出も視野に入れてよいかもしれませんから、場合によっては生産量を増やすために、別な坑道も作った方が良いのかもしれませんね。
その辺は夏休みまでの生産量をみてお父様と相談しながら検討いたしましょう。
岩塩層とその上にある岩盤層は、構造的に硬いことがわかっていますので、岩塩を採掘をしても崩壊する恐れはないと思います。
私(ヴィオラ)も前世のネットで欧州の有名な岩塩採掘場の写真を見たことが有りますけれど物凄く広いんですよね。
中には教会まであったのはびっくりです。
ところで、ライヒベルゼン王国はそもそも有史以来地震のない場所ですので、地震による坑道の崩壊はあまり考えなくても良いと思います。
それでも念のため、岩塩層の掘削で生じる坑道にはできるだけ柱や梁で強度を増すようにしてもらうようにしています。
私(ヴィオラ)の作った岩塩層までの坑道は、坑道の周囲を圧縮した非常に強固なトンネルにしていますから斜路が崩壊することはないはずです。
ところで、北方のゼラート王国、ホルツバッファ皇国、パルテネン王国の三国とは感情的に摩擦が増えてしまう結果になっていますが、ロデアルでの塩の生産にある程度の見通しがついたことから、ライヒベルゼン王国が他国へ戦争を仕掛けるようなことはなくなりました。
実はライヒベルゼン王国の中枢では、北方三国のいずれかに侵攻する案も窮余の策として出されていたのは確かなのです。
ライヒベルゼン王国が他国へ戦争を仕掛けることはなくなったものの、北方三カ国との交易量は感情的なもつれもあってどうしても減ることになります。
特に、この北方三カ国のうち、ゼラート王国とホルツバッファ皇国は、ライヒベルゼン王国への塩の輸出がかなり大きな収入源になっていたはずなのです。
それが完全に止まったことによる減収は、当然ライヒベルゼン王国からの輸出にも影響を与えます。
この二カ国に入るべき原資が無いのであれば、他国からの輸入もしにくくなるわけです。
急激に交易量が減っているわけではないようですけれど、この二カ国については徐々にしわ寄せがきているようですね。
どうも、このまま放置できない状況になりつつあるようですから、今回の騒動の源になるレインバルク帝国の方を何とかしなければなりません。
レインバルク帝国の意図がやや不明なところはありますが、おそらくはライヒベルゼン王国への塩の供給を止めることにより、少なくとも北方三カ国若しくは南方二カ国との戦端が開かれることを画策していた節があります。
塩は生きていく上で必須の品ですから、何としてでも手に入れようとすれば海岸国への侵攻しかないわけです。
ライヒベルゼン王国と海岸国が戦端を開いた場合、当該関係国は疲弊するわけで、そこでレインバルク帝国が漁夫の利を得ようとする企みだったように思われます。
北方艦隊にとって出番が出て来るのは、ライヒベルゼン王国が北方にある国へ侵攻した場合であるわけですが、戦争が始まった時点で海岸からレインバルク帝国軍が侵攻すれば、ある意味で簡単に領地を得ることができると考えてのことでしょう。
おまけにライヒベルゼン王国が海岸部の製塩所を抑えることができないようにしてしまおうという胡乱な計画だったように思われますね。
キリエスク第三王子は陰謀家なんでしょうけれど、他人の不幸に付け込む輩は、私(ヴィオラ)の好きになれないタイプですね
余り良い方法ではないとは思うのですけれど、レインバルク帝国の北方艦隊を減らすことにしました。
北方艦隊の軍船が動けば、洋上で嵐に巻き込まれて破損するように仕向けたんです。
例えば、帆船がマストを失ってしまえば、帆船としての機能を失いますよね。
突風が吹かせて縮帆(揚げている帆を縮めて風圧を逃がす手法)をする前に、帆柱が持たなくなって折れるように仕向けましたし、錨泊している船は走錨して陸地に座礁するように仕向けました。
この作戦を始めてから、三か月ほどでレインバルク帝国の軍艦はその三割ほどが稼働できなくなっていましたね。
多少のけが人は出ましたけれど想定していた誤差の範囲ですね。
因みに他の国の船には影響が出ていませんよ。
レインバルク帝国の軍船のみが対象なんです。
レインバルク帝国の海軍の将兵たちはものすごく気味悪がっており、海に出ること自体を嫌がるようになっています。
また、キリエスク第三王子もあるいは神のご意思の祟りなのかと少々焦っているようですね。
こちらの方は、レインバルク帝国で主流のファティマ聖女教会に偽の御託宣を明示しておいたのです。
具体的な国名は一切出しませんが、他の国へ武力等で迷惑をかけているキリエスク第三王子の所業を婉曲的に批判するような啓示を教皇に与えておいたのです。
この偽のご託宣を発出する前には、もちろん神様にご相談をしておきましたよ。
お相手してくれたのは、軍神であるマレス様でしたけれど、とっても面白がっておりましたね。
人の崇める神とは言いながら、既存の教会とは特段の所縁があるわけではなさそうで、私(ヴィオラ)の思い通りにすることを許していただきました。
神々の役割は見守ることで有って、下界に干渉することは極力避けているようです。
で、私(ヴィオラ)が神様のまねごとをしても良いのでしょうかと尋ねると、『そなたが転生した時からそなたは下界の生きる者となった。その者が為すことについて余程この世の摂理に違背しない限り我らが干渉することはない。その意味では自由に生きてよろしいのじゃよ。」と言ってくれました。
この結果、私(ヴィオラ)が作った偽の御託宣の内容が聖女協会から内密に皇帝に告げられことにより、キリエスク第三王子は非常に困った立場に追い込まれたようです。
勿論、彼がどうなろうと、私(ヴィオラ)の知ったことではないですよね。
この結果として、一応、北方三カ国へのレニンバルク帝国からの圧力は弱まったようですけれど、その一方でレインバルク帝国から方針変更の知らせが無いまま放置されましたから、依然として当初の帝国の脅迫要請は生きているようで、塩の輸入は止められたままなのです。
ロデアルでの生産が曲がりなりにも軌道に乗って、ライヒベルゼン王国で必要な最小限度の塩が確保できていますので、ライヒベルゼン王国での問題は抑えられています。
但し、レインバルク帝国の北方艦隊の稼働隻数はその後も徐々に減少しています。
出動の度に、なにがしかの不具合が生じていれば軍船そのものが動けなくなるのは当たり前ですし、将兵の指揮も著しく下がります。
まして内密にされていた聖女教会のご託宣が漏れるに及んで、海軍の将官達が露骨にキリエスク第三王子を敬遠するようになったのです。
この後半年でキリエスク第三王子は北方艦隊副司令官の任を解かれることになったのです。
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