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ルミエルとローラント
16・仕立て屋さん
しおりを挟む「お嬢様、ローラント様お久しぶり~ね。」
「「お久しぶりです。」」
「ふふ、旦那様から伺いました~ね。おっめでと~~~ね。」
「「ありがとうございます。」」
「お嬢様の恋が実ってよかった~ね。さて、お二方には早速誕生祭の服を試着してもらう~ね。」
「もう出来てるのですか?」
「ええ、ええお嬢様が考えたの~ね。」
「え…そうなんですか。拝見しても?」
「もちろんよ~ね。」
「ちょ、仕立て屋さん…私はお互いの目と髪の色の服がいいって注文しただけで服のデザインは仕立て屋さんじゃないですか。」
「そぅともいうわね~。まぁ同じようなもの~ね。」
「……ローラント、試着してみて。私もするから。」
「はい。分かりました。」
ローラントの服は銀、青、金が主な燕尾服。普通より少し豪華…まぁ王族の誕生祭だ。これくらい普通よね。地味なくらい。でも、ローラントがかっこいいから絶対服が今以上の魅力を発揮する。はず!
私のは、肩が出て腰まではスッとしてて、刺繍だけのデザイン。そこから薄い布を使って何重にもする。赤と黒を使っていて重なる枚数で色が違って見える。まず、重ねる布に全く同じ色はなくて赤でも、薄い色や濃い色と7種類以上ある。重ねて重ねてした服がコレだ。ローラントに「肩見せないでください。」って言われた時用にストールもある。黒の薄いやつ。ラメ入りだからキラキラしてるけど派手じゃない。
「お嬢様着れましたか?」
「失礼ね。着れるように痩せたんだから着れるに決まってるじゃない。」
「あ、いえ。着替え終わったかという意味です。」
「…あ、ごめん。終わったよ。」
「見せてもらえませんか?」
「ふふ、ダメ。当日にびっくりさせるんだもん。」
「…どうしてもですか?」
「ゔ…どうしても。今回はローラントが諦めて?」
「今回は?毎回服に関しては私が諦めてますよね?」
「き、きき、気のせいよ!じゃ、入ったし着替える-」
ガチャ
「お嬢様、今回はお嬢様が諦めて下さい。」
「わ、みないでよ!びっくりさせようと思って…ローラント、どうしたの?動いていいんだよ?もう見られたし。」
「…綺麗だ。」
ギューーー
「ふぁ!?ろろろ、らんと!まだ仕立て屋さんいるから!恥ずかしい…服が皺に!」
「じゃ、着替えが終わったら好きにさせてくれる?」
「ローラント、敬語じゃなくなってる!わわわ、ゔ~いいよ。分かった。お父様の言いつけ守るならいいから離して!」
「はい。」
心臓止まるわ。恥ずか死ぬってこういう事ね。
とりあえずこの後が怖い。
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