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クリスとリューズ
6:クリスとリューズ
しおりを挟むさて、次は婚姻届をもらいに行こう。場所は役所。最後に行く魔神殿はまた別なんだ。結構めんどくさい。
「お役所って、どんなとこなの?」
「え、ゔ~ん…。手続きをする場所かな?」
結婚に関しては婚姻届を渡すという役割以外は役所に仕事はない。
魔神殿はその婚姻届と婚姻成立証明書を貰ってて保管するのが仕事。
魔族に離婚という概念はない。独占欲が強いから、お互いに執着し合う。子供ができればましになるけど、夫の1番はずっと嫁だ。嫁の1番は夫から子供に変わる。だから、夫は嫁の愛する子供も好きになる。それが執着緩和になる…らしい。とは言っても、子供が成人すればお互いに執着し合う。幸せだけど、他の種族とは結婚し難い。
初めは、人と魔族のハーフのクリスは俺に執着しないと思ってたが、そうでもないみたいだ。
昔、年頃の女の子が家の店番をしていた。八百屋だったそこで野菜を買うと、すっごく嫉妬された。
『あの女の子誰!私以外の人と話さないでよぉ!』
可愛すぎだろう。嬉しくなって、抱きしめた記憶がある。
「あ、あの建物?」
「そう。普通でしょう?」
「貴族もあそこで貰うの?」
「貴族は侍女侍従が貰いに行きますよ。」
「ほぅほぅ。魔神殿には自分で行くの?」
「それが原則だけど、出すだけだから、1人でも大丈夫かな。」
「へぇ~、よく知ってるね。」
「まぁ、はい。」
侍従になるには必要な知識だ。主人が結婚する時は取りに行かないといけないから。ついでで他の知識もあるだけだ。
話しているとついた。
「こんにちは。今回はどの様な御用でしょうか?」
「婚姻届をもらいに来ました。」
「はい。了承書を見せてください。」
「これです。」
「………はい。では、こちらが婚姻届です。婚姻成立証明書をご家族の方に書いてもらい、2つを持って魔神殿に行ってください。」
「はい。」
「いい人だったね。」
「あぁ。」
「婚姻届、今日書こう!明日、婚姻成立証明書を書いて貰う!」
「はいはい。」
今日はまだ終わらないみたいだ。
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