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2.恋愛相談日和
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「深智、ちょっといいか?」
月曜日。
昼休みになって弁当を食べようとしたら、友人の大和に声をかけられた。
「なに?」
「ちょっと、相談したいことがあって」
大和は教室では話しにくいからと、人気のない中庭へ移動することにした。
なんかこの前暎一から相談を受けた時と状況が似てるな。
「相談って?」
「深智⋯。BLとか詳しいってほんとか?」
「っ、ゲホッ、ゴホ⋯」
デジャヴ!
飲んでいたお茶を盛大に吹き出しそうになってむせた。
「大丈夫か?」
「だいじょぶ⋯。誰に聞いたの? それ」
「暎一」
あの野郎!
そういえば、暎一はなんで知ってたんだろう。今度確認しておかないと。
「まあ、詳しいってほどじゃないけど、多少」
大和も恋の相談だろうか。なんで俺の周りは男が好きな奴ばっかりなんだ?
「実はさ⋯、俺、付き合ってる人がいて⋯」
「えっ、誰?」
「⋯1組の芳賀透」
「マジか」
芳賀とは俺も何度か話をしたことがある。それこそ、大和と一緒にいる時に3人でとかだ。第一印象は美人だな、と思った。男だけど。
「やるじゃん。いつから付き合ってるの?」
「3月。入試の合格発表の後」
「あれ、前から知り合いだったんだ?」
「塾が一緒だったんだよ。そこで知り合った」
なるほど。俺と暎一と大和は同じ中学だが芳賀は違うので、高校で知り合ったにしては妙に仲がいいと思っていたが、そんな繋がりがあったとは。
「で、相談って?」
「⋯俺、男と付き合ったことないから、この先何をどう進めていったらいいのかわかんなくて」
いや、なんで俺に訊く⋯。
暎一といい、ただの腐男子をなんだと思ってるんだ。
「そんなの⋯。俺は誰かと付き合ったことすらないんだけど」
「漫画いっぱい読んでるなら、なんとなくわかるだろ」
「漫画とリアルを一緒に考えちゃダメだろ」
どこかの誰かが言っていた。BLはファンタジーだって。
多分、この前の暎一の時以上にろくなアドバイスなんて出来ないだろうが、興味はあるので話を続ける。
「この先って言うけど、今はどこまでいったの?」
「興味津々って顔だな」
「大和が相談したいって言ったんだろ~。ついでにノロケ話も聞いてやるよ」
ニヤニヤと笑みを向けると、大和は、その顔やめろ、と僅かに眉を顰めた。
「どこまでって⋯。キス、まで⋯」
「ほお~」
「だからその顔やめろって」
やめろと言われても、今まで恋愛には興味がなさそうだった大和が、好きな人のことを考えて真っ赤になっている様子はなんだか微笑ましくて、ついつい笑みがこぼれてしまう。
「んーけど、だったら別に、何も進まなくてもいいんじゃん? 現状維持で」
「そうなのか?」
「大和君は今何歳ですか?」
「は? なんだよ急に、15」
「だろー? 未成年! 子ども! 責任とれないことをしてはいけません」
「そんなの⋯、わかってるけど」
大和はすごく真面目な性格なので、こういう時でも変に真面目に色々考えてしまうのかもしれない。
「悩むってことは、まだ時期じゃないってことだ」
「それ、漫画の受け売りか?」
「バレたか」
「その漫画、貸して」
「えー? まあいいけど」
「よし。今日お前んち行く」
「今日!?」
その時、ちょうど予鈴が鳴って、大和はすっきりした顔で立ち上がった。
「じゃあ、また放課後」
なんか、会話の流れで巻き込まれてるところまでデジャヴだった。
✦✦✦
「深智、もう帰る?」
放課後、暎一が声をかけてきた。
「あーうん、帰るんだけどさ⋯」
「深智」
「なんだ、大和と帰るのか?」
「うち来て漫画借りたいんだって。暎一も来る?」
「⋯行く」
チラッと大和の方を見る。大和は、じゃあ3人で帰ろうと言って頷いた。大和は、暎一から俺がBLが好きなことを聞いたと言っていたけれど、芳賀とのことも話したのだろうか。
暎一の前でどこまで話していいのかわからず悩んでいると、暎一の方から切り出してきた。
「今日は透は?」
「部活だって」
「そうなんだ」
なんか普通に下の名前で呼んでるんですけど。
「暎一、芳賀のこと知ってるんだ?」
「大和の恋人だろ」
「⋯知らなかったの俺だけかよ」
「拗ねるなよ。今日話しただろ」
「別に拗ねてないし」
「俺もほんとに最近大和から聞いたんだよ」
なんか暎一までフォローしてきた。別にいいんだけどさ。
ふと、暎一が大和の恋人を知っているということは、もしかして逆も話しているのではないかと思いつく。
「それなら、大和は暎一の好きな奴知ってるの?」
「え? いや、それは知らない⋯」
「なんだ。そこは聞いてないんだ」
俺が知ってる奴なら、大和だって知ってる相手だと思うんだけど。
「うまく行ったら、暎一も話してくれるだろ」
「お、大和がこう言ってるけど?」
「まあ、うまく行ったらな」
そういえば、こうして3人で帰るのは久しぶりだった。中学の時は大和の塾がない時は、よくこうして3人で帰っていたけれど。
今は暎一も部活がある時もあるし、大和も芳賀と一緒に帰ることの方が多いのだろう。
そして俺は、本屋に寄りたい時は1人で帰りたい。
家に着くと、とりあえず先に部屋に上がってもらった。適当に飲み物を用意して俺も自室へ向かう。
「悪いな、突然来たのに。家の人は?」
「この時間はまだ帰って来ないよ」
「深智の部屋久しぶりに来たな」
暎一はそう言いながら、棚に並べてある本を興味深そうに眺めた。
「BLはなさそうだけど」
「そこには置いてないよ」
「そうなのか?」
「見えるとこには置かないし」
俺はクローゼットを開け、中にある棚からいくつか漫画を取り出した。大和が昼休みに貸して欲しいと言った漫画もある。
「ほんとに読むの?」
「読む」
「なんだ? エロいやつか?」
「エロくないし」
漫画1冊ならすぐに読み終わるので、貸すわけではなくそのまま俺の部屋で漫画タイムになった。暎一はそんなことを言うくらいだからエロいBLをご所望かと思ったが、結局少年漫画を読んでいた。
俺はこの前図書館で借りた本を読もう。これはBLではなくファンタジーもののラノベだ。
3人して無言で本に夢中という、なんとも不思議な時間だった。
月曜日。
昼休みになって弁当を食べようとしたら、友人の大和に声をかけられた。
「なに?」
「ちょっと、相談したいことがあって」
大和は教室では話しにくいからと、人気のない中庭へ移動することにした。
なんかこの前暎一から相談を受けた時と状況が似てるな。
「相談って?」
「深智⋯。BLとか詳しいってほんとか?」
「っ、ゲホッ、ゴホ⋯」
デジャヴ!
飲んでいたお茶を盛大に吹き出しそうになってむせた。
「大丈夫か?」
「だいじょぶ⋯。誰に聞いたの? それ」
「暎一」
あの野郎!
そういえば、暎一はなんで知ってたんだろう。今度確認しておかないと。
「まあ、詳しいってほどじゃないけど、多少」
大和も恋の相談だろうか。なんで俺の周りは男が好きな奴ばっかりなんだ?
「実はさ⋯、俺、付き合ってる人がいて⋯」
「えっ、誰?」
「⋯1組の芳賀透」
「マジか」
芳賀とは俺も何度か話をしたことがある。それこそ、大和と一緒にいる時に3人でとかだ。第一印象は美人だな、と思った。男だけど。
「やるじゃん。いつから付き合ってるの?」
「3月。入試の合格発表の後」
「あれ、前から知り合いだったんだ?」
「塾が一緒だったんだよ。そこで知り合った」
なるほど。俺と暎一と大和は同じ中学だが芳賀は違うので、高校で知り合ったにしては妙に仲がいいと思っていたが、そんな繋がりがあったとは。
「で、相談って?」
「⋯俺、男と付き合ったことないから、この先何をどう進めていったらいいのかわかんなくて」
いや、なんで俺に訊く⋯。
暎一といい、ただの腐男子をなんだと思ってるんだ。
「そんなの⋯。俺は誰かと付き合ったことすらないんだけど」
「漫画いっぱい読んでるなら、なんとなくわかるだろ」
「漫画とリアルを一緒に考えちゃダメだろ」
どこかの誰かが言っていた。BLはファンタジーだって。
多分、この前の暎一の時以上にろくなアドバイスなんて出来ないだろうが、興味はあるので話を続ける。
「この先って言うけど、今はどこまでいったの?」
「興味津々って顔だな」
「大和が相談したいって言ったんだろ~。ついでにノロケ話も聞いてやるよ」
ニヤニヤと笑みを向けると、大和は、その顔やめろ、と僅かに眉を顰めた。
「どこまでって⋯。キス、まで⋯」
「ほお~」
「だからその顔やめろって」
やめろと言われても、今まで恋愛には興味がなさそうだった大和が、好きな人のことを考えて真っ赤になっている様子はなんだか微笑ましくて、ついつい笑みがこぼれてしまう。
「んーけど、だったら別に、何も進まなくてもいいんじゃん? 現状維持で」
「そうなのか?」
「大和君は今何歳ですか?」
「は? なんだよ急に、15」
「だろー? 未成年! 子ども! 責任とれないことをしてはいけません」
「そんなの⋯、わかってるけど」
大和はすごく真面目な性格なので、こういう時でも変に真面目に色々考えてしまうのかもしれない。
「悩むってことは、まだ時期じゃないってことだ」
「それ、漫画の受け売りか?」
「バレたか」
「その漫画、貸して」
「えー? まあいいけど」
「よし。今日お前んち行く」
「今日!?」
その時、ちょうど予鈴が鳴って、大和はすっきりした顔で立ち上がった。
「じゃあ、また放課後」
なんか、会話の流れで巻き込まれてるところまでデジャヴだった。
✦✦✦
「深智、もう帰る?」
放課後、暎一が声をかけてきた。
「あーうん、帰るんだけどさ⋯」
「深智」
「なんだ、大和と帰るのか?」
「うち来て漫画借りたいんだって。暎一も来る?」
「⋯行く」
チラッと大和の方を見る。大和は、じゃあ3人で帰ろうと言って頷いた。大和は、暎一から俺がBLが好きなことを聞いたと言っていたけれど、芳賀とのことも話したのだろうか。
暎一の前でどこまで話していいのかわからず悩んでいると、暎一の方から切り出してきた。
「今日は透は?」
「部活だって」
「そうなんだ」
なんか普通に下の名前で呼んでるんですけど。
「暎一、芳賀のこと知ってるんだ?」
「大和の恋人だろ」
「⋯知らなかったの俺だけかよ」
「拗ねるなよ。今日話しただろ」
「別に拗ねてないし」
「俺もほんとに最近大和から聞いたんだよ」
なんか暎一までフォローしてきた。別にいいんだけどさ。
ふと、暎一が大和の恋人を知っているということは、もしかして逆も話しているのではないかと思いつく。
「それなら、大和は暎一の好きな奴知ってるの?」
「え? いや、それは知らない⋯」
「なんだ。そこは聞いてないんだ」
俺が知ってる奴なら、大和だって知ってる相手だと思うんだけど。
「うまく行ったら、暎一も話してくれるだろ」
「お、大和がこう言ってるけど?」
「まあ、うまく行ったらな」
そういえば、こうして3人で帰るのは久しぶりだった。中学の時は大和の塾がない時は、よくこうして3人で帰っていたけれど。
今は暎一も部活がある時もあるし、大和も芳賀と一緒に帰ることの方が多いのだろう。
そして俺は、本屋に寄りたい時は1人で帰りたい。
家に着くと、とりあえず先に部屋に上がってもらった。適当に飲み物を用意して俺も自室へ向かう。
「悪いな、突然来たのに。家の人は?」
「この時間はまだ帰って来ないよ」
「深智の部屋久しぶりに来たな」
暎一はそう言いながら、棚に並べてある本を興味深そうに眺めた。
「BLはなさそうだけど」
「そこには置いてないよ」
「そうなのか?」
「見えるとこには置かないし」
俺はクローゼットを開け、中にある棚からいくつか漫画を取り出した。大和が昼休みに貸して欲しいと言った漫画もある。
「ほんとに読むの?」
「読む」
「なんだ? エロいやつか?」
「エロくないし」
漫画1冊ならすぐに読み終わるので、貸すわけではなくそのまま俺の部屋で漫画タイムになった。暎一はそんなことを言うくらいだからエロいBLをご所望かと思ったが、結局少年漫画を読んでいた。
俺はこの前図書館で借りた本を読もう。これはBLではなくファンタジーもののラノベだ。
3人して無言で本に夢中という、なんとも不思議な時間だった。
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