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10.花火
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文化祭は滞りなく進み、俺たちのクラスのプラネタリウムも好評だった。
1日3回の予定だったストーリー上映も、毎回満員になるほどになったため、急遽追加上映を行ったほどだ。
一般公開の2日目も無事に終わり、残すは花火のみとなった。
俺は実行委員の最後の仕事である校内の見回りを済ませ、教室に戻ろうとしていた。
「あれ?」
浴衣を着た後ろ姿が空き教室に入って行くのを見かけ、俺は一瞬、まだ外部の人が残っていたのかと思ったが、すぐにそれが芳賀であることに気が付いた。
そっと中の様子を窺うと、やはりというか、大和もそこにいた。
相変わらず楽しそうに何か話している2人。以前、校外学習で見た時は、単純に腐男子であるがゆえの興味だけだったが、今は少しだけ、羨ましいという感情が浮かぶ。
浴衣を着ている芳賀は、いつもより色気があるというか、雰囲気が違うように見えた。最近前より仲良くなって、顔を見慣れたせいか忘れがちだったが、改めて見るとやっぱり美人だなと思う。
2人の手が触れ合い、甘い空気が流れる。大和の顔がゆっくりと芳賀に近付くのを見て、俺はふっと目を逸らして静かにその場を離れた。
✦✦✦
「はぁ⋯」
1つ下の階に降りてから、俺は溜息を吐いた。途中までしか見てないのに、脳内で勝手に2人のキスシーンが再生される。洗練された腐男子脳にこめかみを押さえた。
「ん?」
ふと、マナーモードにしていたスマホがポケットで振動する。画面を見ると、暎一からの電話だった。
「もしもし?」
『深智、今どこいる?』
「校舎の2階にいるよ」
『教室来てくれないか?』
「いいけど」
俺たちの教室も2階なので、ここからすぐ近くだ。
中に入ると、暎一がベランダから手招きした。
「電気は消したままにしといて。こっち」
「なに?」
ベランダに出ると、端の方まで歩いていく。
「ここ、この上の屋上が花火が見えるポイントになってたから、ここからでも見えるんじゃないか?」
「見えるかなぁ。あの辺結構木があるけど」
もう1つ上の階ならまだしも、2階じゃ厳しいんじゃないだろうか。疑いつつもその方向を見つめていると、時間ピッタリに花火が上がり始めた。
「あー⋯」
見える、一応。上半分なら。
やっぱり木が邪魔して全部は見えなかった。
「やっぱり屋上まで行かないと、綺麗には見えないね」
「そうだな。けど、どうせそんな特殊な花火は上がんないし、上半分見えれば全体把握出来るぞ」
「いや把握出来ればいいってもんじゃないじゃん」
確かに、ハート型とかニコちゃんマークの花火があがったりするわけじゃないけどさ。
けど、暎一と2人で花火を見るのは悪くなかった。
ヒュー~、ドン!
ヒュー~、ドン!
規則的な花火の音が響く。
「深智」
「何?」
「最近⋯、」
ヒュー~、ドン!
「⋯最近、元気ないんじゃないか?」
「え?」
花火の音で、会話が途切れがちになる。
「⋯そんなことないよ」
「そうか? なんか、悩んでるように見えたから」
「⋯⋯」
自分ではいつも通りにしているつもりだったが、完璧には出来ていなかったみたいだ。
暎一には好きな人がいる。俺は、親友の邪魔はしたくない。
色々悩んで出た結論はこれだった。けど時々、好きだと言ってしまいたくなる時がある。
言ったらちょっとスッキリするんじゃないだろうか。それが暎一に届かなくても。いやむしろ、届かない方がいいのかもしれない。
『言っとくけど、漫画だと花火の音が大きくて、何言ってるか聞こえなかったっていうパターンの方が多いから』
以前自分が暎一に話したことだ。今なら絶好の機会かもしれない。
ヒュー~、ドン!
小さな町の商店街の花火なので、特殊なことはしていないようで、規則的なリズムで上がり続ける。
「暎一、」
「ん? なんだ?」
ヒュー~、ドン!
ヒュー~
「好き」
――、ドーン!
今までとは違う、一際大きな花火が上がった。そのため、ずっと一定だったタイミングが一瞬ずれる。
「っ――、」
かあっと顔に熱が集まってきた。
ヤバい、絶対聞こえた。聞こえないタイミングで言うつもりだったのに。
恐る恐る隣を見ると、暎一が大きく目を瞠ってこっちを見ていた。
「あ、いや⋯」
なんとか誤魔化せないかと思ったが、頭が真っ白になってしまい、俺はその場から逃げ出そうとした。しかし、すぐに腕を掴まれてしまう。
「深智、」
「や、ちょ⋯、離せよっ」
「いやだ」
どうしよう。今さら心臓が凄いスピードで脈打ち始める。言う前は全然なんともなかったのに。
腕を掴む手は結構力が強くて振りほどけない。それどころか、ふいに引っ張られてバランスを崩し、暎一の胸に倒れ込んでしまう。
「っ、ちょ⋯」
「――俺もだ」
「⋯え?」
耳許で囁く声に顔を上げると、至近距離で微笑む暎一の顔が飛び込んでくる。
「ずっと、好きだった。深智」
パラパラと仕掛け花火の細かい音が鳴っていた。
だけど、俺の耳にはもう、その音は届いていなくて。
「う、そ⋯」
「嘘じゃない」
「だって暎一、好きな奴いるって⋯」
俺も知ってる奴って、本人ってこと?
「っ、本人に恋愛相談するとか!」
「ないか? 漫画でありがちかと思ったけど」
「な⋯」
ないだろ、と言おうとして思いとどまる。いや、意外とあるかも。
そう思って振り返ってみると、合点がいくことも多い。
同じ学年の、俺も知ってる奴。
校外学習の時、夜出歩いてたのは、本当は俺のことを探していた?
夏休みのプールといい、昨日今日の文化祭といい、せっかくの機会のはずなのに、俺を誘ってくる暎一。
「え、や、待って。っていうか、近い⋯」
「花火の音で聞こえないと困ると思って」
「もう花火終わったよ」
「⋯ほんとだ」
いつの間にか、周りは静かになっている。屋上で見ていた人たちがいるのか、かすかに話し声が聞こえてくるくらいだ。
だから離れてと言おうと思ったのに、背中に腕が回ってきて抱き締められると、何も言えなくなってしまう。
「ずっと、他に好きな人がいるんだと思ってたのに。最悪。だまされた」
「嘘は言ってないと思うんだけどな」
そうかもしれないけど、本人に恋愛相談するなんて、普通は思わない。
今思えば、暎一の好きな人の話をした時に、大和たちの様子が少し変だったような気がするが、もしかして2人は知っていたんだろうか。
「大和は知ってる。透には話してないけど、多分、俺の態度で気付いたんだろうな」
そんな分かりやすい態度とってたかな。全然、微塵も気付かなかったのに。
「じゃあアレは? 夏休みに、楽器店行ってたじゃん。1組の奴と」
「夏休み? ああ、新しく入部した⋯、見てた? ただ楽器店一緒に行っただけだけど」
「⋯わかってたけど」
どうせそんなことだろうと、彼が暎一の好きな人とは何の関係もないことは、頭ではわかってはいたんだけど。
「もしかして、ヤキモチ?」
「うるさい」
「⋯嬉しい」
赤くなっているであろう顔を隠すように暎一の肩口に埋めて、軽く胸を叩く。暎一はくすっと笑って、抱く腕に力を込めてきた。
誰か教室に戻って来たらとか、外を歩いている人に気付かれたらとか、一瞬そんなことも頭を巡るけれど、離れようとは思わなかった。
「ちょっと、寂しいなって思ってただけだったのに」
「うん」
「大和には芳賀がいるし、暎一にも恋人が出来たら、俺はどうしようかなって、そう思ってただけなのに」
「うん。――深智」
そっと肩を押され、至近距離で視線が合う。近付くそれに焦点が合わせられなくなり、俺はそっと目を閉じた。
1日3回の予定だったストーリー上映も、毎回満員になるほどになったため、急遽追加上映を行ったほどだ。
一般公開の2日目も無事に終わり、残すは花火のみとなった。
俺は実行委員の最後の仕事である校内の見回りを済ませ、教室に戻ろうとしていた。
「あれ?」
浴衣を着た後ろ姿が空き教室に入って行くのを見かけ、俺は一瞬、まだ外部の人が残っていたのかと思ったが、すぐにそれが芳賀であることに気が付いた。
そっと中の様子を窺うと、やはりというか、大和もそこにいた。
相変わらず楽しそうに何か話している2人。以前、校外学習で見た時は、単純に腐男子であるがゆえの興味だけだったが、今は少しだけ、羨ましいという感情が浮かぶ。
浴衣を着ている芳賀は、いつもより色気があるというか、雰囲気が違うように見えた。最近前より仲良くなって、顔を見慣れたせいか忘れがちだったが、改めて見るとやっぱり美人だなと思う。
2人の手が触れ合い、甘い空気が流れる。大和の顔がゆっくりと芳賀に近付くのを見て、俺はふっと目を逸らして静かにその場を離れた。
✦✦✦
「はぁ⋯」
1つ下の階に降りてから、俺は溜息を吐いた。途中までしか見てないのに、脳内で勝手に2人のキスシーンが再生される。洗練された腐男子脳にこめかみを押さえた。
「ん?」
ふと、マナーモードにしていたスマホがポケットで振動する。画面を見ると、暎一からの電話だった。
「もしもし?」
『深智、今どこいる?』
「校舎の2階にいるよ」
『教室来てくれないか?』
「いいけど」
俺たちの教室も2階なので、ここからすぐ近くだ。
中に入ると、暎一がベランダから手招きした。
「電気は消したままにしといて。こっち」
「なに?」
ベランダに出ると、端の方まで歩いていく。
「ここ、この上の屋上が花火が見えるポイントになってたから、ここからでも見えるんじゃないか?」
「見えるかなぁ。あの辺結構木があるけど」
もう1つ上の階ならまだしも、2階じゃ厳しいんじゃないだろうか。疑いつつもその方向を見つめていると、時間ピッタリに花火が上がり始めた。
「あー⋯」
見える、一応。上半分なら。
やっぱり木が邪魔して全部は見えなかった。
「やっぱり屋上まで行かないと、綺麗には見えないね」
「そうだな。けど、どうせそんな特殊な花火は上がんないし、上半分見えれば全体把握出来るぞ」
「いや把握出来ればいいってもんじゃないじゃん」
確かに、ハート型とかニコちゃんマークの花火があがったりするわけじゃないけどさ。
けど、暎一と2人で花火を見るのは悪くなかった。
ヒュー~、ドン!
ヒュー~、ドン!
規則的な花火の音が響く。
「深智」
「何?」
「最近⋯、」
ヒュー~、ドン!
「⋯最近、元気ないんじゃないか?」
「え?」
花火の音で、会話が途切れがちになる。
「⋯そんなことないよ」
「そうか? なんか、悩んでるように見えたから」
「⋯⋯」
自分ではいつも通りにしているつもりだったが、完璧には出来ていなかったみたいだ。
暎一には好きな人がいる。俺は、親友の邪魔はしたくない。
色々悩んで出た結論はこれだった。けど時々、好きだと言ってしまいたくなる時がある。
言ったらちょっとスッキリするんじゃないだろうか。それが暎一に届かなくても。いやむしろ、届かない方がいいのかもしれない。
『言っとくけど、漫画だと花火の音が大きくて、何言ってるか聞こえなかったっていうパターンの方が多いから』
以前自分が暎一に話したことだ。今なら絶好の機会かもしれない。
ヒュー~、ドン!
小さな町の商店街の花火なので、特殊なことはしていないようで、規則的なリズムで上がり続ける。
「暎一、」
「ん? なんだ?」
ヒュー~、ドン!
ヒュー~
「好き」
――、ドーン!
今までとは違う、一際大きな花火が上がった。そのため、ずっと一定だったタイミングが一瞬ずれる。
「っ――、」
かあっと顔に熱が集まってきた。
ヤバい、絶対聞こえた。聞こえないタイミングで言うつもりだったのに。
恐る恐る隣を見ると、暎一が大きく目を瞠ってこっちを見ていた。
「あ、いや⋯」
なんとか誤魔化せないかと思ったが、頭が真っ白になってしまい、俺はその場から逃げ出そうとした。しかし、すぐに腕を掴まれてしまう。
「深智、」
「や、ちょ⋯、離せよっ」
「いやだ」
どうしよう。今さら心臓が凄いスピードで脈打ち始める。言う前は全然なんともなかったのに。
腕を掴む手は結構力が強くて振りほどけない。それどころか、ふいに引っ張られてバランスを崩し、暎一の胸に倒れ込んでしまう。
「っ、ちょ⋯」
「――俺もだ」
「⋯え?」
耳許で囁く声に顔を上げると、至近距離で微笑む暎一の顔が飛び込んでくる。
「ずっと、好きだった。深智」
パラパラと仕掛け花火の細かい音が鳴っていた。
だけど、俺の耳にはもう、その音は届いていなくて。
「う、そ⋯」
「嘘じゃない」
「だって暎一、好きな奴いるって⋯」
俺も知ってる奴って、本人ってこと?
「っ、本人に恋愛相談するとか!」
「ないか? 漫画でありがちかと思ったけど」
「な⋯」
ないだろ、と言おうとして思いとどまる。いや、意外とあるかも。
そう思って振り返ってみると、合点がいくことも多い。
同じ学年の、俺も知ってる奴。
校外学習の時、夜出歩いてたのは、本当は俺のことを探していた?
夏休みのプールといい、昨日今日の文化祭といい、せっかくの機会のはずなのに、俺を誘ってくる暎一。
「え、や、待って。っていうか、近い⋯」
「花火の音で聞こえないと困ると思って」
「もう花火終わったよ」
「⋯ほんとだ」
いつの間にか、周りは静かになっている。屋上で見ていた人たちがいるのか、かすかに話し声が聞こえてくるくらいだ。
だから離れてと言おうと思ったのに、背中に腕が回ってきて抱き締められると、何も言えなくなってしまう。
「ずっと、他に好きな人がいるんだと思ってたのに。最悪。だまされた」
「嘘は言ってないと思うんだけどな」
そうかもしれないけど、本人に恋愛相談するなんて、普通は思わない。
今思えば、暎一の好きな人の話をした時に、大和たちの様子が少し変だったような気がするが、もしかして2人は知っていたんだろうか。
「大和は知ってる。透には話してないけど、多分、俺の態度で気付いたんだろうな」
そんな分かりやすい態度とってたかな。全然、微塵も気付かなかったのに。
「じゃあアレは? 夏休みに、楽器店行ってたじゃん。1組の奴と」
「夏休み? ああ、新しく入部した⋯、見てた? ただ楽器店一緒に行っただけだけど」
「⋯わかってたけど」
どうせそんなことだろうと、彼が暎一の好きな人とは何の関係もないことは、頭ではわかってはいたんだけど。
「もしかして、ヤキモチ?」
「うるさい」
「⋯嬉しい」
赤くなっているであろう顔を隠すように暎一の肩口に埋めて、軽く胸を叩く。暎一はくすっと笑って、抱く腕に力を込めてきた。
誰か教室に戻って来たらとか、外を歩いている人に気付かれたらとか、一瞬そんなことも頭を巡るけれど、離れようとは思わなかった。
「ちょっと、寂しいなって思ってただけだったのに」
「うん」
「大和には芳賀がいるし、暎一にも恋人が出来たら、俺はどうしようかなって、そう思ってただけなのに」
「うん。――深智」
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