お嬢様たちは、過激に世界を回していく。

ラディ

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18・冤罪裁判で婚約破棄されましたが、残念ながら私は幸せです。【全4話】

03才能がなさすぎる。

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 アンジェラ・ステイモスの注目度が高いことはわかったが、それゆえに僕らの組織がこんなに注目度の高いやばすぎる案件に手を出すのか……?

 そんな疑問すら出てくる。
 僕はこれをミスとして処理しょりするべきなのか、緊急事態として処理しょりするべきなのか……。

 しかし女子供を狙うのにも使うなんて王妃ってのも、殺意が高すぎるな。

 ……、ん? 

 ……?

「……、やっべ!」

 僕はすぐさまアンジェラ・ステイモスの元へと向かう。

 一人逃していた。
 やっぱこの手の案件は向いていないな、僕は。

 今この時間なら、図書館からの帰り道だろう。
 やっべえ、まずいな。

 

 残りの一人が仲間の四人と連絡が取れなくなり、事態の異常性に気づいて任務を強行する可能性は大いに考えられる。

 そしてその予感は当たった。

 僕がアンジェラ・ステイモスの元にたどり着くとドンピシャで 、すったもんだの末に路地裏の袋小路まで追い詰められて、刺客しかくに馬乗りされて口を押さえつけられ、刺客しかくが今まさにナイフを喉元のどもとへ振り下ろそうというところだった。

「……っ、あっぶねえだろうがあ‼」

 僕は刺客しかくのナイフを蹴り飛ばし、さらにそのいきおいで回し蹴りを顔面に食らわす。

 格闘もそれなりにはできる、得意じゃないが苦手なわけでもない。

 しかし格闘を楽しむ趣味も情報を持たない奴を痛ぶる趣味はないので、これもまた得意じゃないがサクッと殺す。

 蹴り飛ばした靴底には毒針が仕込まれている、蹴りで意識も飛んでいるところにこの毒ならまず目を覚ますことはない。

 僕が愛用する情報を吐いた標的を出来る限り安らかに死なせる猛毒だ、効果はお墨付すみつきである。

「…………、ふぅー、やればできるんだな。僕も」

 久方ひさかたりに行った格闘からの殺しが上手く行き、つい安堵あんどする。

「……、あ、あの……、貴方は……」

 と、アンジェラ・ステイモスに思いっきり声をかけられる。

 しまった、接触しちまった。
 仕方ない、

 ……いやまだ早いか、適当に誤魔化そう。

「いやー、偶然ぐうぜん通りかかりましてー、貴女が暴漢ぼうかんおそわれてるのを見かけましてー、ついつい助けに入ってしまった所存でありますよー、はっはっはー」

 我ながら才能が無さすぎるが適当にあしらってさっさとトンズラしよう。

「貴方、最近図書館でよく見かける方ですよね? 私はつけてきたのですか?」

 その言葉に僕は驚愕きょうがくする。

 ば、バレていた……、だと……?

 僕に見つかった刺客しかくの四人を相当なマヌケだと思っていたが、標的に尾行がバレてるって僕はそれ以上の大マヌケじゃないか。

 いや、まだ大丈夫だ。頑張れ僕、才能ねえ奴があきらめだけ良くて何が残るんだって名言を思い出せ。

 適当でいい、整合性せいごうせいさえ取れればいいのだ。その場しのぎの辻褄つじつまを合わせを考えろ……。

 よし、そうだ、好意から後を追ってしまっていたことにしよう。それならわりとベターな感じがする、それでいこう。

「……、その通り、僕は貴女をつけてきたのです。貴女があまりにも可愛かったのでお近付きになれればと思って、だから僕と付き合ってください!」

 あ、やべ、いきおあまって告白までしてしまった。

 まあいい、とにかく適当にはぐらかして……。

「えっ……、あの、えっ? あ……、つ…………、じゃ、じゃあ、お付き合いします、よろしくお願いします」

「は………………え、ええええええええええええええええええええ⁉ 付き合うの? 今知り合った男と?」

 耳まで真っ赤に赤面した彼女からの思いもよらない返事で、僕のキャパシティは一瞬で臨界りんかいむあえる。

 え、マジでどゆこと? そんなことあるの?
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