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24・人を模されただけの自動人形が、愛している、と叫ぶまで。【全3話】
02幸せになりました。
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そんな時代の中でも、ここはかなり田舎に当たる場所のようだった。
山を調べようとした際に、山を所有しているというクーロフォードという家名を名乗る一族と出会った。
山の持ち主であった研究者はとっくにいないので、この地に住む彼らが所有権を持つのは必然だろう。
クーロフォード家に旅の研究者であると伝えて、山を調査したい旨を伝えると快く了承を得られた。
それだけではなく調査に同行したいとのことで、何日か一緒に行動を共にした。
調査の結果としては変わらず鉱脈は山に埋もれたままで問題は特になかった。
一応礼として彼らには簡単に地質学の基礎を教えてやることにした。勤勉な彼らならいつかその子孫がこの山から鉱脈を発見して活用するだろう。
そんな感じで、私は世界中に点在していた研究者の研究対象の今を確認して回った。
やがて、そろそろ活動時間が残り少なくなってきた辺りで彼女に出会った。
「え! あ、あお、お、お、お母さ、お師匠様ぁ⁉」
と、私を見て驚愕する彼女は研究者の弟子であったという魔女と自称するサム・ラスゴーラン・ノアであった。
私はその名前に記憶をやや刺激される感覚を覚えるが、そこではすぐに思い出せない。
だが研究者のことは知っていると言うことで、私が研究者の作った自動人形であることを伝えた。
研究者の記憶を有しているものの、エラーにより晩年の記憶にはノイズがかかっているというか混濁している。
その混濁している記憶の間に研究者が取った弟子なんだろう。
魔女は私の混濁している研究者の記憶を教えてくれた。
どうも研究者は私を作った後に世界の真理であるところ神の存在まで辿り着き、辿り着いた先で神より赤子を賜ったという。
その後、探求者マリクと結婚して、一緒に研究し、赤子を魔女として育てたらしい。
いやなんとも、晩年の研究者はとんでもないことをしていたようだ。
そう言われるとそんな気がしてきた。
私の記憶の中に、探求者の最期を看取った画が浮かぶのはそのせいなのだろう。
だが、やはりまだ記憶は混濁している。
目の前にいる彼女にまだ私はピンと来ていない。
まあだが、彼女からは世界の理から遥かに外れた匂いを感じるので間違いなく不老長寿であり、人では無いことは確かである。
確かに私の記憶にある研究者なら、彼女のような存在をほっておくことは出来ないだろう。
「つまり、君は私のオリジナルである研究者の娘に当たるということなのか」
と、状況を判断してそう魔女に言う。
すると。
「…………う、ううぅぅ…………、お母さんっ……うぅ」
彼女は泣き出してしまった。
「いや違う、私は君の母親ではない、私は研究者シェリー・ラスゴーランではないのだ。どちらかと言えば姉に近いが、私はただのエラーを抱えた自動人形だよ」
と、私はたしなめるが彼女はそのまま私に抱きついてきた。
「どっちにしたって嬉しいの! も――――!」
「……おいおい」
興奮する彼女をたしなめるのを諦めて、しばらく好きにさせることにした。
害意や敵意は全く感じない、有り体にいうなら悪い気はしないというやつなのだろうか。
しばらく彼女は私の胸に顔を埋めて抱きついた後、研究者と死別した後のことを語った。
魔女として薬剤や知識を売り歩き、いくつかの国を転々としてきたこと。
そしてとある国で出会った男と恋に落ちて駆け落ちしたこと。
恋に落ちた相手の一生を看取った末に、その恋人の魂を追いかけて何度も生まれ変わりと恋をし直していること。
今もまた恋人と一緒に暮らしているとのこと。
「私はちゃんと、幸せになりました」
彼女はそう言って、にこりと笑う。
その言葉に私の記憶回路に急激な負荷がかかる。
なんだ……? 自己診断以上にエラーが深刻なのだろうか。
これは残り活動可能時間を短かめに再計算した方がいいだろう。
山を調べようとした際に、山を所有しているというクーロフォードという家名を名乗る一族と出会った。
山の持ち主であった研究者はとっくにいないので、この地に住む彼らが所有権を持つのは必然だろう。
クーロフォード家に旅の研究者であると伝えて、山を調査したい旨を伝えると快く了承を得られた。
それだけではなく調査に同行したいとのことで、何日か一緒に行動を共にした。
調査の結果としては変わらず鉱脈は山に埋もれたままで問題は特になかった。
一応礼として彼らには簡単に地質学の基礎を教えてやることにした。勤勉な彼らならいつかその子孫がこの山から鉱脈を発見して活用するだろう。
そんな感じで、私は世界中に点在していた研究者の研究対象の今を確認して回った。
やがて、そろそろ活動時間が残り少なくなってきた辺りで彼女に出会った。
「え! あ、あお、お、お、お母さ、お師匠様ぁ⁉」
と、私を見て驚愕する彼女は研究者の弟子であったという魔女と自称するサム・ラスゴーラン・ノアであった。
私はその名前に記憶をやや刺激される感覚を覚えるが、そこではすぐに思い出せない。
だが研究者のことは知っていると言うことで、私が研究者の作った自動人形であることを伝えた。
研究者の記憶を有しているものの、エラーにより晩年の記憶にはノイズがかかっているというか混濁している。
その混濁している記憶の間に研究者が取った弟子なんだろう。
魔女は私の混濁している研究者の記憶を教えてくれた。
どうも研究者は私を作った後に世界の真理であるところ神の存在まで辿り着き、辿り着いた先で神より赤子を賜ったという。
その後、探求者マリクと結婚して、一緒に研究し、赤子を魔女として育てたらしい。
いやなんとも、晩年の研究者はとんでもないことをしていたようだ。
そう言われるとそんな気がしてきた。
私の記憶の中に、探求者の最期を看取った画が浮かぶのはそのせいなのだろう。
だが、やはりまだ記憶は混濁している。
目の前にいる彼女にまだ私はピンと来ていない。
まあだが、彼女からは世界の理から遥かに外れた匂いを感じるので間違いなく不老長寿であり、人では無いことは確かである。
確かに私の記憶にある研究者なら、彼女のような存在をほっておくことは出来ないだろう。
「つまり、君は私のオリジナルである研究者の娘に当たるということなのか」
と、状況を判断してそう魔女に言う。
すると。
「…………う、ううぅぅ…………、お母さんっ……うぅ」
彼女は泣き出してしまった。
「いや違う、私は君の母親ではない、私は研究者シェリー・ラスゴーランではないのだ。どちらかと言えば姉に近いが、私はただのエラーを抱えた自動人形だよ」
と、私はたしなめるが彼女はそのまま私に抱きついてきた。
「どっちにしたって嬉しいの! も――――!」
「……おいおい」
興奮する彼女をたしなめるのを諦めて、しばらく好きにさせることにした。
害意や敵意は全く感じない、有り体にいうなら悪い気はしないというやつなのだろうか。
しばらく彼女は私の胸に顔を埋めて抱きついた後、研究者と死別した後のことを語った。
魔女として薬剤や知識を売り歩き、いくつかの国を転々としてきたこと。
そしてとある国で出会った男と恋に落ちて駆け落ちしたこと。
恋に落ちた相手の一生を看取った末に、その恋人の魂を追いかけて何度も生まれ変わりと恋をし直していること。
今もまた恋人と一緒に暮らしているとのこと。
「私はちゃんと、幸せになりました」
彼女はそう言って、にこりと笑う。
その言葉に私の記憶回路に急激な負荷がかかる。
なんだ……? 自己診断以上にエラーが深刻なのだろうか。
これは残り活動可能時間を短かめに再計算した方がいいだろう。
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