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第55話 日蝕・日は暮れて?
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お昼を食べ終わり、片付けを終わらせるとすぐ準備にかかる。
大きなボウルと追加で入手してきてもらった小麦粉。ボウルに小麦粉入れて。塩水準備して。
さて。作りますか。
小麦粉に塩水を少しずつ入れながら混ぜて。耳たぶくらいを目安に混ぜていく。途中手についてイラッとするけどガマンガマン。
そのうちキレイにまとまってくるから。不思議そうに見ているメンズを横目に一心不乱に捏ねる。
「何を作っているのだろうか…?」
パンの様に酵母を入れるわけでもなく、塩水でひたすら捏ねる。多分こんなの、見た事がないんだろう。
「こうやって、『麺』を作るの。」
「「「めん?」」」
おぉ、小首を傾げて、皆さんの頭の上にクエスチョンマークが見えそうな感じ。
「そ。こうやって塩水で小麦粉を捏ねて…」
大分いい感じになった。これで夕方まで寝かせておけばいいだろう。
「後はこうして乾かない様に濡らした布をかけて…」
もうひと作業あるけど、しばらく置けば出来上がり。
今晩食べようね、とみんなに伝える。
「コレもアリヤの故郷の料理ですか?」
アレクに聞かれた。
「そうだよ。コレはうどん、って言う麺にするの。食べ方も色々あるから楽しみにしてね。」
ふうん、とやっぱり不思議そうにしていた。
日蝕の間は本当に窮屈だ。あっちの極夜(白夜の反対ね、)と同じ感じなのだろうか。でもこの日蝕は2日程、って言ってはいたけど。
光が本当に何もない。窓から見上げる夜空に瞬く星も、当然だけど月明かりも何もない。ただただ漆黒の闇が目の前に広がっている。
まるで目に映らない何かが蠢いている様であり、どこからか見られている様にも感じてぶるり、と身震いする。
「寒い?」
アレクに抱きしめられる。じんわりと体温が伝わってきて強張った身体が解れる。
「大丈夫。外を見ていたらちょっと怖いなー、って感じたんだ。」
「あぁ、深淵の扉が何処かで開く、と言う噂もありますからね。」
深淵?と問えば。
闇奥深く蠢くモノたちがいる所で、そのモノ達に囚われたら此方に戻ってこれないとか、気が触れて正気に戻らなくなる、とかそう言う厄介なモノたちが棲まう場所、ですよ。
…と。
「だから日蝕の間はなるべく側にいて下さいね?この家の中は安全ですが…それでも用心に越した事はありませんから。」
「森の中はどうなっているんだろう…」
「森に住まう生き物達はひっそり息を潜めていますよ。一番危ないのは人族ですからね。」
ほら、と窓をに視線を誘導される。
パチン、パチン、と小さな光が飛び散っている。
「さっき貴方が外を見たからでしょうか、人の気配に惹かれて寄ってきたモノたちが結界に弾かれてますね。この程度、何の問題もありませんが。」
「む、村は?!」
「あちらはもっと大掛かりな結界を準備してますよ。多分村丸ごとかと。」
そんな大きな結界を?
びっくりしていると、日蝕は定期的に訪れるから、もともと人が多く住まう所はそのための結界の準備がしてあるんですよ、と教えてくれた。
「私も番を探して放浪していた時は日蝕の度に洞窟や木のウロとかに籠もって大人しくしてましたね。」
結界を張らなくても私達フェンリルには此方から手を出したりしない限りは近付いて来ないので大人しくやり過ごすのが一番楽なので、と。
寒くない季節なのになんとなく底冷えする様な嫌な感じが後1日半は続くと思うと憂鬱だった。
大きなボウルと追加で入手してきてもらった小麦粉。ボウルに小麦粉入れて。塩水準備して。
さて。作りますか。
小麦粉に塩水を少しずつ入れながら混ぜて。耳たぶくらいを目安に混ぜていく。途中手についてイラッとするけどガマンガマン。
そのうちキレイにまとまってくるから。不思議そうに見ているメンズを横目に一心不乱に捏ねる。
「何を作っているのだろうか…?」
パンの様に酵母を入れるわけでもなく、塩水でひたすら捏ねる。多分こんなの、見た事がないんだろう。
「こうやって、『麺』を作るの。」
「「「めん?」」」
おぉ、小首を傾げて、皆さんの頭の上にクエスチョンマークが見えそうな感じ。
「そ。こうやって塩水で小麦粉を捏ねて…」
大分いい感じになった。これで夕方まで寝かせておけばいいだろう。
「後はこうして乾かない様に濡らした布をかけて…」
もうひと作業あるけど、しばらく置けば出来上がり。
今晩食べようね、とみんなに伝える。
「コレもアリヤの故郷の料理ですか?」
アレクに聞かれた。
「そうだよ。コレはうどん、って言う麺にするの。食べ方も色々あるから楽しみにしてね。」
ふうん、とやっぱり不思議そうにしていた。
日蝕の間は本当に窮屈だ。あっちの極夜(白夜の反対ね、)と同じ感じなのだろうか。でもこの日蝕は2日程、って言ってはいたけど。
光が本当に何もない。窓から見上げる夜空に瞬く星も、当然だけど月明かりも何もない。ただただ漆黒の闇が目の前に広がっている。
まるで目に映らない何かが蠢いている様であり、どこからか見られている様にも感じてぶるり、と身震いする。
「寒い?」
アレクに抱きしめられる。じんわりと体温が伝わってきて強張った身体が解れる。
「大丈夫。外を見ていたらちょっと怖いなー、って感じたんだ。」
「あぁ、深淵の扉が何処かで開く、と言う噂もありますからね。」
深淵?と問えば。
闇奥深く蠢くモノたちがいる所で、そのモノ達に囚われたら此方に戻ってこれないとか、気が触れて正気に戻らなくなる、とかそう言う厄介なモノたちが棲まう場所、ですよ。
…と。
「だから日蝕の間はなるべく側にいて下さいね?この家の中は安全ですが…それでも用心に越した事はありませんから。」
「森の中はどうなっているんだろう…」
「森に住まう生き物達はひっそり息を潜めていますよ。一番危ないのは人族ですからね。」
ほら、と窓をに視線を誘導される。
パチン、パチン、と小さな光が飛び散っている。
「さっき貴方が外を見たからでしょうか、人の気配に惹かれて寄ってきたモノたちが結界に弾かれてますね。この程度、何の問題もありませんが。」
「む、村は?!」
「あちらはもっと大掛かりな結界を準備してますよ。多分村丸ごとかと。」
そんな大きな結界を?
びっくりしていると、日蝕は定期的に訪れるから、もともと人が多く住まう所はそのための結界の準備がしてあるんですよ、と教えてくれた。
「私も番を探して放浪していた時は日蝕の度に洞窟や木のウロとかに籠もって大人しくしてましたね。」
結界を張らなくても私達フェンリルには此方から手を出したりしない限りは近付いて来ないので大人しくやり過ごすのが一番楽なので、と。
寒くない季節なのになんとなく底冷えする様な嫌な感じが後1日半は続くと思うと憂鬱だった。
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