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番外編 性少年のクリスマス
番外編7
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俺の頬に触れてる手。
その指先がくすぐるように撫でてくる。
「――気づいてた?」
そして優斗さんが俺の目を覗き込んで微笑んだ。
「びっくり、した。でも……」
「でも?」
「キスが一緒だったし、それに香水も」
「ああ、そっか」
そう言って少し俺から離れた優斗さんは襟元を掴んで香水のにおいをかいでる。
スーツなんだけどいつもとなんか違う。
シルバーゴールドのアスコットタイだし、同じ色のチーフをポケットに入れてるし、ゴールドのアクセをジャケットにつけてたり――って要はすっげぇ似合っててカッコよすぎるってこと!!
髪も後に流してて、なんかいつもより色気がハンパねーんだけど!!
「……ね、俺は? なんでわかったの?」
いつもかっこいいけど、いつもに増してフェロモン出しまくりカッコよすぎな優斗さんにめちゃくちゃドキドキしながら気になってたことを訊いてみた。
だってさ、文化祭のときは転んだのを助けてもらったときに俺に触って気づいたみたいな感じだったはず。
でも今日は全然接点なかったはずだし、っていうかそもそもなんでここにいるんだろ?
「それに、なんでここに」
疑問ばっかりで優斗さんを見上げると、目を細めて唇をなぞられた。
「今日俺もパーティに顔を出すって言ってたよね?」
「うん」
「実はね、俺もこのホテルでだったんだ」
「えっ」
「捺くんもここって言ってたし、会えないかなと思って。会えたら驚かそうかなと思ってちょっと黙ってたんだ」
悪戯気に笑う優斗さんに俺はぽかんとしながらも、会えたことが嬉しくてニヤケた。
「俺の行くパーティにいないかなって思ったけどさすがにそれはなくって、それで捺くんから聞いてた"羽純ちゃん"が関わってそうなパーティしてそうな会場がそこで。俺は顔だしだけだったし外のソファに座ってたんだよ」
会場の前はフロアになっていてソファもいくつか置いてある。
「煙草吸ってたらものすごく可愛い女の子が出てきて――」
優斗さんが俺に顔を近づけてきて、唇が触れそうなくらいの距離で話す。
「気づいたらここに連れ込んでキスしてた」
「……」
それって、俺のこと――。
だけど、ちょっと待てよ!?
「ね、あのさ、俺ってわかってて連れ込んだんだよね」
"気づいたら"とか言うから少し不安になった。
優斗さんはからかうように首を傾げたけど、すぐに「もちろん」って軽くキスしてきた。
「男子トイレか女子トイレに入るかですごく悩んでるし。身長的にもヒール分引いたら捺くんだし、胸はあるみたいだけど背格好もね」
そう言いながら優斗さんがパッド入れまくってる胸に触ってくる。
もちろん触られてる感触なんかねーけど、なんかバカみたいに顔が赤くなる。
「あとは文化祭のときにも女装姿見てたから、今日のほうがパワーアップしてるけど捺くんかなぁって。それと――」
絶対会ってもわかんねーだろうなって思ってたぶん、ちゃんと気づいてもらってすっげぇ嬉しい。
「それと?」
途中で言葉を途切れさせて俺を見つめる優斗さんに、先を聞きたくって聞き返す。
だけど優斗さんはふっと笑うと、唇を押し当ててきた。
またすぐに舌が入り込んでくる。
積極的に俺からも絡めていく。
「……ふ……っ……ン」
ヤバいくらい熱い。
絡み合ってた舌が離れて、俺の咥内を荒らす優斗さんの舌を追いかけてまた絡めて。
夢中になってキスを貪っていた――ら、カツカツと足音。
トイレに入ってきた気配にビクッて身体が震えた。
だけど優斗さんはまったく気にする様子もなくってキスを続けてくる。
一人だけ入ってきてみたいだから結構静かなままで、だから俺の咥内で唾液がまざってたってる水音が聞こえるじゃねーかって気になってしまう。
声が漏れないようにしなきゃって気をつけてたら、
「……ッ…んンっ」
スカートの裾から手が入り込んできて、つい声が出た。
キスしてるからくぐもってるし、気づかれてはいないかもだけど。
俺の脚を撫でてくる手に、優斗さんの胸叩いたら一瞬唇が離れて、笑うのが見えた。
でもまたすぐにキス。
あー、もうなんか、キスうまいからすぐ流される。
結局すぐにまた足音が響いてトイレからは俺たち以外の人気はなくなったみたいだった。
「ゆ……うとさんっ」
キスが終わってつい優斗さんを睨む。
だってさ脚触ってくるとか反則だろ!
「ごめんごめん。ちょっと我慢できなくって」
ちょっと眉を下げて笑う優斗さんに、俺は口を尖らすことしかできないっつーか、すぐ折れる。
「捺くん、時間は大丈夫?」
「へ? ああ、15分休憩にもらったんだ」
「そっか、じゃああと5分くらいかな」
あと5分か――。
なんか優斗さんに会ったら離れたくなくなるんだよなぁ。
たぶん思いっきり顔に出てたんだと思う。
優斗さんがクスッと笑って俺の頭を撫でた。
「終わるの待ってるから、今日は朝まで楽しもうね?」
「……」
あ、朝まで――……うっかり想像して、慌てて俯いた。
「捺くん」
だけどすぐに顎に手を添えられて上を向かされる。
「な、なに?」
「口紅取れてる」
「……あ」
あんだけキスしたんだから、取れててもしょうがねーよな。
っていうか……。
「優斗さん、ついてる」
女子トイレで塗りなおしてたから優斗さんの唇にも移ってた。
「ああ」
「あ、ちょっと待って。たぶんティッシュある」
指で拭おうとしてたのを止めて、美樹さんから借りてたポーチを開けた。
ポケットティッシュを取り出して、優斗さんの口を拭く。
「ありがとう」
首を振ると、優斗さんが俺の手からポーチを取った。
そして口紅をリップブラシを取り出す。
「お礼に俺が塗ってあげる」
「へ……、う、うん」
ちょっと緊張するな。
口紅をリップブラシにとって、優斗さんが俺の顎に手を添えてゆっくり唇に塗りだした。
いや、ちょっとどころじゃなくめちゃくちゃ緊張する。
なんか恥ずかしいような、くすぐったいような。
壁に背中を預けたまま優斗さんを見上げて口紅を塗ってもらって、真剣に俺を見下ろしてリップブラシを動かしてる優斗さんと目が合いそうになったらちょっと逸らして。
グロスを塗り終わるまでバカみたいにもじもじしてた。
「はい、終わり」
「……ありがと」
照れくさく感じながらお礼言うと、じっと優斗さんが俺を見つめてくるから首を傾げた。
「どうかした?」
「ん。もうそろそろ戻らないといけないよね?」
「うん」
「その前に、もう一回キスしていいい?」
優斗さんの指が俺の頬を撫でてくる。
「え、でも口紅……」
そりゃ優斗さんとなら何回だってしたいけど、いま塗ってもらったばっかだし。
「30秒だけ」
腕時計に目を落とした優斗さんが、また頬を撫でる。
だいたいいつも俺がキスねだってばっかりだから、いま逆なのがちょっと嬉しくて小さく頷いた。
口紅はまた塗ればいいしな。
そう思ってたら――
「舌、出して」
「へ」
「口紅取れたらまずいからね?」
「……うん」
ドキドキしながら、ゆっくり舌を出した。
その指先がくすぐるように撫でてくる。
「――気づいてた?」
そして優斗さんが俺の目を覗き込んで微笑んだ。
「びっくり、した。でも……」
「でも?」
「キスが一緒だったし、それに香水も」
「ああ、そっか」
そう言って少し俺から離れた優斗さんは襟元を掴んで香水のにおいをかいでる。
スーツなんだけどいつもとなんか違う。
シルバーゴールドのアスコットタイだし、同じ色のチーフをポケットに入れてるし、ゴールドのアクセをジャケットにつけてたり――って要はすっげぇ似合っててカッコよすぎるってこと!!
髪も後に流してて、なんかいつもより色気がハンパねーんだけど!!
「……ね、俺は? なんでわかったの?」
いつもかっこいいけど、いつもに増してフェロモン出しまくりカッコよすぎな優斗さんにめちゃくちゃドキドキしながら気になってたことを訊いてみた。
だってさ、文化祭のときは転んだのを助けてもらったときに俺に触って気づいたみたいな感じだったはず。
でも今日は全然接点なかったはずだし、っていうかそもそもなんでここにいるんだろ?
「それに、なんでここに」
疑問ばっかりで優斗さんを見上げると、目を細めて唇をなぞられた。
「今日俺もパーティに顔を出すって言ってたよね?」
「うん」
「実はね、俺もこのホテルでだったんだ」
「えっ」
「捺くんもここって言ってたし、会えないかなと思って。会えたら驚かそうかなと思ってちょっと黙ってたんだ」
悪戯気に笑う優斗さんに俺はぽかんとしながらも、会えたことが嬉しくてニヤケた。
「俺の行くパーティにいないかなって思ったけどさすがにそれはなくって、それで捺くんから聞いてた"羽純ちゃん"が関わってそうなパーティしてそうな会場がそこで。俺は顔だしだけだったし外のソファに座ってたんだよ」
会場の前はフロアになっていてソファもいくつか置いてある。
「煙草吸ってたらものすごく可愛い女の子が出てきて――」
優斗さんが俺に顔を近づけてきて、唇が触れそうなくらいの距離で話す。
「気づいたらここに連れ込んでキスしてた」
「……」
それって、俺のこと――。
だけど、ちょっと待てよ!?
「ね、あのさ、俺ってわかってて連れ込んだんだよね」
"気づいたら"とか言うから少し不安になった。
優斗さんはからかうように首を傾げたけど、すぐに「もちろん」って軽くキスしてきた。
「男子トイレか女子トイレに入るかですごく悩んでるし。身長的にもヒール分引いたら捺くんだし、胸はあるみたいだけど背格好もね」
そう言いながら優斗さんがパッド入れまくってる胸に触ってくる。
もちろん触られてる感触なんかねーけど、なんかバカみたいに顔が赤くなる。
「あとは文化祭のときにも女装姿見てたから、今日のほうがパワーアップしてるけど捺くんかなぁって。それと――」
絶対会ってもわかんねーだろうなって思ってたぶん、ちゃんと気づいてもらってすっげぇ嬉しい。
「それと?」
途中で言葉を途切れさせて俺を見つめる優斗さんに、先を聞きたくって聞き返す。
だけど優斗さんはふっと笑うと、唇を押し当ててきた。
またすぐに舌が入り込んでくる。
積極的に俺からも絡めていく。
「……ふ……っ……ン」
ヤバいくらい熱い。
絡み合ってた舌が離れて、俺の咥内を荒らす優斗さんの舌を追いかけてまた絡めて。
夢中になってキスを貪っていた――ら、カツカツと足音。
トイレに入ってきた気配にビクッて身体が震えた。
だけど優斗さんはまったく気にする様子もなくってキスを続けてくる。
一人だけ入ってきてみたいだから結構静かなままで、だから俺の咥内で唾液がまざってたってる水音が聞こえるじゃねーかって気になってしまう。
声が漏れないようにしなきゃって気をつけてたら、
「……ッ…んンっ」
スカートの裾から手が入り込んできて、つい声が出た。
キスしてるからくぐもってるし、気づかれてはいないかもだけど。
俺の脚を撫でてくる手に、優斗さんの胸叩いたら一瞬唇が離れて、笑うのが見えた。
でもまたすぐにキス。
あー、もうなんか、キスうまいからすぐ流される。
結局すぐにまた足音が響いてトイレからは俺たち以外の人気はなくなったみたいだった。
「ゆ……うとさんっ」
キスが終わってつい優斗さんを睨む。
だってさ脚触ってくるとか反則だろ!
「ごめんごめん。ちょっと我慢できなくって」
ちょっと眉を下げて笑う優斗さんに、俺は口を尖らすことしかできないっつーか、すぐ折れる。
「捺くん、時間は大丈夫?」
「へ? ああ、15分休憩にもらったんだ」
「そっか、じゃああと5分くらいかな」
あと5分か――。
なんか優斗さんに会ったら離れたくなくなるんだよなぁ。
たぶん思いっきり顔に出てたんだと思う。
優斗さんがクスッと笑って俺の頭を撫でた。
「終わるの待ってるから、今日は朝まで楽しもうね?」
「……」
あ、朝まで――……うっかり想像して、慌てて俯いた。
「捺くん」
だけどすぐに顎に手を添えられて上を向かされる。
「な、なに?」
「口紅取れてる」
「……あ」
あんだけキスしたんだから、取れててもしょうがねーよな。
っていうか……。
「優斗さん、ついてる」
女子トイレで塗りなおしてたから優斗さんの唇にも移ってた。
「ああ」
「あ、ちょっと待って。たぶんティッシュある」
指で拭おうとしてたのを止めて、美樹さんから借りてたポーチを開けた。
ポケットティッシュを取り出して、優斗さんの口を拭く。
「ありがとう」
首を振ると、優斗さんが俺の手からポーチを取った。
そして口紅をリップブラシを取り出す。
「お礼に俺が塗ってあげる」
「へ……、う、うん」
ちょっと緊張するな。
口紅をリップブラシにとって、優斗さんが俺の顎に手を添えてゆっくり唇に塗りだした。
いや、ちょっとどころじゃなくめちゃくちゃ緊張する。
なんか恥ずかしいような、くすぐったいような。
壁に背中を預けたまま優斗さんを見上げて口紅を塗ってもらって、真剣に俺を見下ろしてリップブラシを動かしてる優斗さんと目が合いそうになったらちょっと逸らして。
グロスを塗り終わるまでバカみたいにもじもじしてた。
「はい、終わり」
「……ありがと」
照れくさく感じながらお礼言うと、じっと優斗さんが俺を見つめてくるから首を傾げた。
「どうかした?」
「ん。もうそろそろ戻らないといけないよね?」
「うん」
「その前に、もう一回キスしていいい?」
優斗さんの指が俺の頬を撫でてくる。
「え、でも口紅……」
そりゃ優斗さんとなら何回だってしたいけど、いま塗ってもらったばっかだし。
「30秒だけ」
腕時計に目を落とした優斗さんが、また頬を撫でる。
だいたいいつも俺がキスねだってばっかりだから、いま逆なのがちょっと嬉しくて小さく頷いた。
口紅はまた塗ればいいしな。
そう思ってたら――
「舌、出して」
「へ」
「口紅取れたらまずいからね?」
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ドキドキしながら、ゆっくり舌を出した。
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