レモネードのように。

はる

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泳ごうよ!

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お昼時のピークが過ぎ、俺たちは一息ついた。

「リク、お疲れ様ー。大変だった?」

「まぁそれなりに。でも、俺なんてドリンクやフード運んでるだけだしさ。ルナはすごいな。テキパキと料理してて。」

「えー、僕なんて全然だよ。リクも慣れるの早かったよ!」

「そうかな?ありがとう。」

学生時代の飲食店ホールでのバイト経験がこんな異世界で活きるとは思わなかった。

「あ、そうだ。リク、泳ごうよ!」

「え、泳ぐ…?この後の仕事は?」

「夕方までは暇だから、遊んできていいってさっきおじいちゃんが言ってたの。今日は一段と温かいし、波も穏やかだから、僕も久しぶりに泳ぎたいな。」

俺は、海に目をやった。目がくらむほどに眩しく輝くエメラルドグリーン。今日は、うだるように暑い日だった。

「よし!泳ごうか!」

なんだかテンションがあがってきた俺は、ルナの誘いに乗った。

「うん!」

「あ、でも俺、泳ぎがそんなに得意じゃなくて…」

「浮き輪あるから平気だよ!イルカの形のかわいいやつ!あ、僕、水着着てくるね。リクの分も水着あったと思うから持ってきてあげる!」

ルナは小さい子供のようにはしゃぎながら部屋へと走っていった。可愛いなぁと思いながら、微笑ましくルナを見送っていると、ふと思った。

いや…水着って…。やばい、ルナの水着姿なんて!昨日の温泉の時もアソコが元気になるのを必死に堪えてたのに!

 

目の前には、水着姿のルナがいる。(ちなみに俺も借りた水着に着替えた)

水玉模様の七分丈の海水パンツを身にまとい、大きなイルカの浮き輪を抱えている。

「これ、膨らますのに時間かかっちゃった。」

と、イルカをポンポン叩きながら無邪気に笑う。

「い、言ってくれれば俺がやったのに。」

俺はドギマギしながらそう答えた。

「ねぇ、リク。」

「は、はい?」

「なんでさっきから僕の方見ないの?」

そう、俺はさっきから下を向いていた。だって、ルナの水着姿なんて見たら自制が効かなくなる!昨晩、ルナの事を好きだって自覚してから尚更だ!

むぎゅっ。

「んぅ!」

考え事をしていたら、いつの間にか近付いてきたルナが、温泉の時と同じように俺の両頬を掌で潰してきた。

思わずルナの方を見てしまった。俺の事を見上げる小さな顔。サラサラとした柔らかそうな髪の毛。通った鼻筋。ピンク色の薄い唇。そして、綺麗な二重の大きな目。改めて見ると、ルナの瞳はヘーゼルカラーの入った虹彩。綺麗な瞳だった。思わず吸い込まれそうになった。

『目を見ればその人がわかる』と言ったおじいちゃんの言葉を思い出す。

「あ、やっぱり。」

気付くとルナも俺の目をじっと見つめ返していて、そう言った。

何がやっぱりなんだと聞くより先に、俺は急に恥ずかしくなって、咄嗟に顔を下に向けてしまった。

あ、しまった…。

そう心で呟いた頃には時既に遅し。目に飛び込んできたのは、白くきめ細かい肌、ベビーピンクの小さな胸の飾り、柔らかそうなお腹に縦長の可愛いおへそ、くびれた細い腰。

すいません。一瞬で勃起しました。前屈みになりながら、無駄に性欲の強い自分を呪った。
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