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赤い蝶々さんと出会う  その3

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 動物たちは7組に分かれて、大量に降ってくる10㎝ほどの球を空中キャッチしては玉入れ籠に投げ込んでゆきます!

「赤! 赤チームが強い! どんどん玉入れ籠が一杯になってゆきます! 負けじと青チームも追い上げる! 黄チームも頑張れ! このままいけば赤の勝利か~?」

「赤チームに森の熊さんが現れました! 助っ人なのか~? いや違った! 赤チームが玉入れ籠に入れた赤い球を食べ始めました! これはボールではなく、食べ物だったようです~! まさかの球形ゼリーでした~!」

「魔鳥さんたちも負けじと球形ゼリーをクチバシで空中キャッチして食べています!」

「美味しそうですね~! 熊さんは甘いものが好きなようです。それを見ていた野鳥さんたちが他のチームのゼリーを啄みはじめた~!」

「いつの間にやら、ルカちゃんお手製ゼリーの試食会になっています!」

「くんくんくん。ゼリーからいろんな果物の匂いがしますね~。7色ゼリーは7つの果物の味を楽しめるゼリーのようです。赤はイチゴ、紫はブドウ…」

「なんですって? 柴わん太さん、それは本当ですか?」
 タヌキツネさんの目がキラリと光りました。

「僕、鼻は良いので~♪」

「そうですか。では私もゼリーをいただいてきま~す!」
 実況を放棄して甘党のタヌキツネさんもゼリー争奪戦に参加しました!
 お持ち帰り用のタッパーも準備万端です!

 泉の森の動物や妖怪たちがゼリーに舌鼓を打っているころ、ルカとカイルと蝶々さんたちはケーキ作りの仕上げに取り掛かっていました。

 カイルが新たに作った大量の星形キラキラゼリーをケーキに飾り、とても素敵なケーキが完成しました。

「せっかく大勢の森の仲間が集まったのだから、みんなで女王蝶々様の誕生日をお祝いしましょう♪」
 ルカはケーキに魔法をかけ、10mの巨大ケーキに拡大させました。
 ケーキに飾られた果物もゼリーも超巨大! 
 どど~ん!と食べごたえのありそうなケーキです。

 突如現れた巨大ケーキに森のみんなは大喜び♪

 誕生パーティーという名の宴会が始まり、対応力抜群の森の動物たちは、かくし芸やイリュージョンや踊りを披露して、女王蝶々様の誕生日を盛大に祝ったのでした。
 
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