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ウサギネコの赤ちゃんお披露目パーティー その2
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「ふふふ。泥棒猫の俺様にまでパーティーの招待状を送ってくるとは」
ニヤリと笑ったニャン太郎は、ペーターさん宅に忍び込みました。
皆、パーティーで大騒ぎしていて、家の中には誰もいません。
「美味しいキャットフードをたくさんいただいちゃうぜ!」
ニャン太郎はうきうきとスキップしながらキッチンにたどり着きました。
すると、すでに先客がいたのです。
「ニャンだ!(何だ)おまえは?!」
唐草模様の風呂敷を広げて、高級猫用缶詰を盗んでいるのは、ニャン之助です。
「あっ! 俺が狙ってた高級猫缶! 俺にも分けてくれよ!」
ニャン太郎が近づくと、シャーーーッ!!と毛を逆立てて威嚇するニャン之助。
「やだよ! 全部、僕のものだ。早い者勝ちなんだよ!」
「なんだよ、ケチ!」
「泥棒猫にケチ呼ばわりされたくないね!」
「なんだと!」
ニャン太郎とニャン之助は高級猫缶をめぐって熾烈な争いを始めてしまいました。
両者から高速猫パンチが繰り出されます!
「あたたたたたたたた!」
「全てブロックしてやるぜ!」
「昇〇拳!」
「はめはめ波~!」
「スーパーニャンコ人! おいっ!変身途中で攻撃するなよ! 変な猫になっちゃうだろ!」
そして、なんだかんだで猫パンチクロスカウンターが見事に決まり、両者ノックダウンしたのでした。
「「ニャ~~ン!!」」
「「「なんだなんだ?!」」」
キッチンから叫び声や物音がしたので、庭にいた動物や妖怪たちが駆けつけてきました!
キッチンには唐草模様の大きな風呂敷の上に山のように積まれた高級猫用缶詰&キャットフード。
クロスカウンター状態で目を回してのびている2匹の猫。
どう見ても、泥棒の現行犯という状況です。
しかし…
「ニャン太郎さんとニャン之助さんは、泥棒からキャットフードや缶詰を守ってくれたのよ。そうでしょ?」
ルカが優しくほほえんで、そうとりなすと、
ペーター夫妻も、
「そうだったのか!ありがとう。ケガはないかい?」と、感謝し、
それを見ていた動物や妖怪たちも、
「えらいぞ!」
「よくやった!」
と、褒めてくれるのでした。
人からあまり褒められたり感謝されることがなかったニャン太郎とニャン之助は、初めて感謝される喜びを知ったのでした。
本当は僕たちは罰せられることをしたのに…と、申し訳なく思い、そっとルカの方を見ると、
ルカは、(もうこんなことしちゃダメよ)と、ニャン太郎たちの頭の中に語りかけてくるのでした。
もし今ここで捕まったら、森に居づらくなり、大勢から厳しく叱られて、僕はひねくれてまた同じ事を繰り返しただろう…。
(ルカちゃんは、僕たちに更生の機会を与えてくれたんだ!)
ハッと気付いたニャン太郎とニャン之助は、その後、騎士団の詰め所に自首しましたが、結局、窃盗未遂だったため許されることになりました。
ニャン太郎とニャン之助は、罪滅ぼしの気持ちから騎士団の仕事を手伝わせてほしいと懇願。
日夜、正義のヒーローのように、森の住民の平和と幸せを守るため魔獣と戦うようになり、皆から感謝されながら暮らすようになったのでした。
ニヤリと笑ったニャン太郎は、ペーターさん宅に忍び込みました。
皆、パーティーで大騒ぎしていて、家の中には誰もいません。
「美味しいキャットフードをたくさんいただいちゃうぜ!」
ニャン太郎はうきうきとスキップしながらキッチンにたどり着きました。
すると、すでに先客がいたのです。
「ニャンだ!(何だ)おまえは?!」
唐草模様の風呂敷を広げて、高級猫用缶詰を盗んでいるのは、ニャン之助です。
「あっ! 俺が狙ってた高級猫缶! 俺にも分けてくれよ!」
ニャン太郎が近づくと、シャーーーッ!!と毛を逆立てて威嚇するニャン之助。
「やだよ! 全部、僕のものだ。早い者勝ちなんだよ!」
「なんだよ、ケチ!」
「泥棒猫にケチ呼ばわりされたくないね!」
「なんだと!」
ニャン太郎とニャン之助は高級猫缶をめぐって熾烈な争いを始めてしまいました。
両者から高速猫パンチが繰り出されます!
「あたたたたたたたた!」
「全てブロックしてやるぜ!」
「昇〇拳!」
「はめはめ波~!」
「スーパーニャンコ人! おいっ!変身途中で攻撃するなよ! 変な猫になっちゃうだろ!」
そして、なんだかんだで猫パンチクロスカウンターが見事に決まり、両者ノックダウンしたのでした。
「「ニャ~~ン!!」」
「「「なんだなんだ?!」」」
キッチンから叫び声や物音がしたので、庭にいた動物や妖怪たちが駆けつけてきました!
キッチンには唐草模様の大きな風呂敷の上に山のように積まれた高級猫用缶詰&キャットフード。
クロスカウンター状態で目を回してのびている2匹の猫。
どう見ても、泥棒の現行犯という状況です。
しかし…
「ニャン太郎さんとニャン之助さんは、泥棒からキャットフードや缶詰を守ってくれたのよ。そうでしょ?」
ルカが優しくほほえんで、そうとりなすと、
ペーター夫妻も、
「そうだったのか!ありがとう。ケガはないかい?」と、感謝し、
それを見ていた動物や妖怪たちも、
「えらいぞ!」
「よくやった!」
と、褒めてくれるのでした。
人からあまり褒められたり感謝されることがなかったニャン太郎とニャン之助は、初めて感謝される喜びを知ったのでした。
本当は僕たちは罰せられることをしたのに…と、申し訳なく思い、そっとルカの方を見ると、
ルカは、(もうこんなことしちゃダメよ)と、ニャン太郎たちの頭の中に語りかけてくるのでした。
もし今ここで捕まったら、森に居づらくなり、大勢から厳しく叱られて、僕はひねくれてまた同じ事を繰り返しただろう…。
(ルカちゃんは、僕たちに更生の機会を与えてくれたんだ!)
ハッと気付いたニャン太郎とニャン之助は、その後、騎士団の詰め所に自首しましたが、結局、窃盗未遂だったため許されることになりました。
ニャン太郎とニャン之助は、罪滅ぼしの気持ちから騎士団の仕事を手伝わせてほしいと懇願。
日夜、正義のヒーローのように、森の住民の平和と幸せを守るため魔獣と戦うようになり、皆から感謝されながら暮らすようになったのでした。
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