91 / 104
バーゲンに来たはずだったのに? その1
しおりを挟むある晴れた秋の日、ジャンボカンガルーのカンガルー美さんが草原を疾走していました。
「カンガルー美さん、そんなに急いで何処に行くの?」
仲良しのダチョウ子さんが、一緒に走りながら声をかけると、
「今日はポンポコ商店街のバーゲンセールなの♪」と、楽しそうなカンガルー美さん。
「お目当ての物があるの?」同じく疾走しながらダチョウ子さんが聞くと、
「だって、皆でわいわいセール品を取り合いっこしてるのかなぁって思ったら、楽しそうだからなんとなく行ってみようかなって♪」
「野次馬ね?」
「野次カンガルーよ♪」
「うふふ」
ふたりはお祭りでも見に行くような気持ちでポンポコ商店街へと急ぎました。
開店直後に着いたのに、商店街は閑散としています。
「どうしたんだい? そんなに急いでやってきて」
八百屋のコアラ助さんが不思議そうな顔で尋ねました。
「え? だって今日はバーゲンセールの日でしょ?」ふたりが聞くと、
「お姉さんたち、今日は人参が安いよ!」
「まぁ、お姉さんだなんて」
四十路のふたりは、迷わず人参を買うのでした。
「今日、バーゲンセールなのはズンドコ商店街だよ!」と、コアラ助さんは教えてくれました。
「まぁ。ズンドコ商店街だったのね。私ったら勘違いしてたわ」
カンガルー美さんは全力疾走で駆けつけたせいか、少し恥ずかしそうに頬を染め、タオルで大汗を拭きはじめました。
「今から行く?」ダチョウ子さんが聞くと、
「ここからだいぶ遠いし、もう体力が」
ここまでの全力疾走で四十路の体力をかなり消耗してしまい、野次馬を諦める模様です。
「せっかく来たんだから、少し見ていきましょう」
「そうね」
ふたりで商店街を歩いていると、ある1軒の店のドアから道に泡が溢れていました。
「ここは新しく出来た店ね」
「泡が溢れてるって教えてあげましょう」
ふたりは、泡が押し寄せるドアを開いたのでした。
つづく。
3
あなたにおすすめの小説
転生したので好きに生きよう!
ゆっけ
ファンタジー
前世では妹によって全てを奪われ続けていた少女。そんな少女はある日、事故にあい亡くなってしまう。
不思議な場所で目覚める少女は女神と出会う。その女神は全く人の話を聞かないで少女を地上へと送る。
奪われ続けた少女が異世界で周囲から愛される話。…にしようと思います。
※見切り発車感が凄い。
※マイペースに更新する予定なのでいつ次話が更新するか作者も不明。
異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい
ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。
強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。
ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。
ヒロイン? 玉の輿? 興味ありませんわ! お嬢様はお仕事がしたい様です。
彩世幻夜
ファンタジー
「働きもせずぐうたら三昧なんてつまんないわ!」
お嬢様はご不満の様です。
海に面した豊かな国。その港から船で一泊二日の距離にある少々大きな離島を領地に持つとある伯爵家。
名前こそ辺境伯だが、両親も現当主の祖父母夫妻も王都から戻って来ない。
使用人と領民しか居ない田舎の島ですくすく育った精霊姫に、『玉の輿』と羨まれる様な縁談が持ち込まれるが……。
王道中の王道の俺様王子様と地元民のイケメンと。そして隠された王子と。
乙女ゲームのヒロインとして生まれながら、その役を拒否するお嬢様が選ぶのは果たして誰だ?
※5/4完結しました。
新作
【あやかしたちのとまり木の日常】
連載開始しました
屋台飯! いらない子認定されたので、旅に出たいと思います。
彩世幻夜
ファンタジー
母が死にました。
父が連れてきた継母と異母弟に家を追い出されました。
わー、凄いテンプレ展開ですね!
ふふふ、私はこの時を待っていた!
いざ行かん、正義の旅へ!
え? 魔王? 知りませんよ、私は勇者でも聖女でも賢者でもありませんから。
でも……美味しいは正義、ですよね?
2021/02/19 第一部完結
2021/02/21 第二部連載開始
2021/05/05 第二部完結
新作
【あやかしたちのとまり木の日常】
連載開始しました。
きっと幸せな異世界生活
スノウ
ファンタジー
神の手違いで日本人として15年間生きてきた倉本カノン。彼女は暴走トラックに轢かれて生死の境を彷徨い、魂の状態で女神のもとに喚ばれてしまう。女神の説明によれば、カノンは本来異世界レメイアで生まれるはずの魂であり、転生神の手違いで魂が入れ替わってしまっていたのだという。
そして、本来カノンとして日本で生まれるはずだった魂は異世界レメイアで生きており、カノンの事故とほぼ同時刻に真冬の川に転落して流され、仮死状態になっているという。
時を同じくして肉体から魂が離れようとしている2人の少女。2つの魂をあるべき器に戻せるたった一度のチャンスを神は見逃さず、実行に移すべく動き出すのだった。
女神の導きで新生活を送ることになったカノンの未来は…?
毎日12時頃に投稿します。
─────────────────
いいね、お気に入りをくださった方、どうもありがとうございます。
とても励みになります。
『定年聖女ジェシカの第二の人生 〜冒険者はじめました〜』
夢窓(ゆめまど)
ファンタジー
「聖女の定年は25歳です」
――え、定年!? まだ働けるのに!?
神殿を離れた聖女ジェシカが出会ったのは、
落ちこぼれ魔術師、ならず者の戦士、訳あり美少年、気難しい錬金術師。
クセ者ぞろいの仲間と共に送る第二の人生は、冒険・事件・ドタバタの連続で!?
「定年だからって、まだまだ頑張れます!」
笑って泣けてちょっぴり恋もある、
元聖女の“家族”と“冒険”の物語。
【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
普段は地味子。でも本当は凄腕の聖女さん〜地味だから、という理由で聖女ギルドを追い出されてしまいました。私がいなくても大丈夫でしょうか?〜
神伊 咲児
ファンタジー
主人公、イルエマ・ジミィーナは16歳。
聖女ギルド【女神の光輝】に属している聖女だった。
イルエマは眼鏡をかけており、黒髪の冴えない見た目。
いわゆる地味子だ。
彼女の能力も地味だった。
使える魔法といえば、聖女なら誰でも使えるものばかり。回復と素材進化と解呪魔法の3つだけ。
唯一のユニークスキルは、ペンが無くても文字を書ける光魔字。
そんな能力も地味な彼女は、ギルド内では裏方作業の雑務をしていた。
ある日、ギルドマスターのキアーラより、地味だからという理由で解雇される。
しかし、彼女は目立たない実力者だった。
素材進化の魔法は独自で改良してパワーアップしており、通常の3倍の威力。
司祭でも見落とすような小さな呪いも見つけてしまう鋭い感覚。
難しい相談でも難なくこなす知識と教養。
全てにおいてハイクオリティ。最強の聖女だったのだ。
彼女は新しいギルドに参加して順風満帆。
彼女をクビにした聖女ギルドは落ちぶれていく。
地味な聖女が大活躍! 痛快ファンタジーストーリー。
全部で5万字。
カクヨムにも投稿しておりますが、アルファポリス用にタイトルも含めて改稿いたしました。
HOTランキング女性向け1位。
日間ファンタジーランキング1位。
日間完結ランキング1位。
応援してくれた、みなさんのおかげです。
ありがとうございます。とても嬉しいです!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる