12 / 24
サファーロをハグ♪
しおりを挟む
メッチャウマイ草を夢中で食べていた馬たちが、食べるのをやめて「ヒヒ~ン!!」と嘶きました。
助けてくれるつもりなのでしょうか?
と思ってましたら、さらなるメッチャウマイ草を求めて、振り返りもせず森の奥へと行ってしまいましたわ!
5分も乗ってない馬に逃げられてしまうとは~。
「モーリス! シャルルとエミリーさんの足に絡みついている蔓草を切れ! 山賊たちは私が相手をするから、モーリスはふたりを守るんだ!」
「はい!」
山賊は20人くらいいますわ!
サファーロひとりで戦うなんて。加勢しなくては!
「モーリスさん、速く蔓草を切って!」
「切ってるんですけど~、切っても切っても生えてきて絡んでくるんです~、あっ俺の足にも絡んでる!」
そんな私たちを嘲笑うかのように、山賊のボスらしき男が言った。
「命が惜しければ、金目の物を全部出しな。女ふたりも置いていくんだ」
にやりと笑われ、背筋がぞっとする。
私とエミリーをどうするつもり?
サーカスにでも売るつもりかしら?
私、運動神経よくないし、曲芸なんて器用なこと出来なくってよ!
山賊の言葉を聞いて、サファーロがすごく怖い顔をしているわ。
「ふざけるな! 彼女たちを貴様の慰み者になどするものか! おまえだけは絶対に許さない。覚悟しろ!」
サファーロは、私とエミリーとモーリスを結界で囲んで防御した後、山賊たち全員に魔法の光を放った!
ボム!!
大きな白い煙が上がった後、そこにいたのは20匹の豚でした。
ブヒブヒ鳴きながら一目散に逃げようとしている豚たちに大繩が放たれ、
まるで生き物のような素早い動きの大繩は、全ての豚たちを縛り上げました。
「後で肉屋に売ってやる。それまで、シャルルに手を出そうとしたことを後悔していろ!」
サファーロはアイテムボックスに豚たちを入れました。
私とエミリーに巻き付いていた蔓草を魔法で枯らせて切ったモーリスは、何かを見つけて摘んでいるようです。
「サファーロ様! こんなにキノコが採れました!」
自慢げにザル一杯の色とりどりの毒々しいキノコを見せるモーリス。
「…モーリス、頭にキノコが生えているぞ」
「えっ!?」
モーリスは頭を振って取ろうとしていますけど…キノコの胞子が飛んでいますわ!伝染するかも!
「動くなモーリス! 今、取ってあげるから」
サファーロがモーリスの頭からキノコを取って、魔法で消毒していますわ。
危うく、みんなでキノコ星人になるところでしたわ!
度重なる失敗を気にもせず、モーリスさんが言いました。
「サファーロ様! 先ほどの豚ですが、もっと高級食材に変身させたほうが高く売れると思います!」
「うむ…そうだな」
サファーロはアイテムボックスから豚たちを出すと、黒毛和牛に変身させました。
モーリスとエミリーは黒毛和牛をみるのは初めてのようです。
私は前世の日本でも、あまり見たことがありませんでしたわ。
それから森を歩く間、命を狙ってきた魔物や山賊を、サファーロはすべて黒毛和牛にしました。
森を出てから、100頭の牛たちは町のお肉屋さんに高値で買い取ってもらえました。
夕暮れまでに森を出れて、よかったですわ~。
夕食は、狸のぽんぽこ亭で、ぽんぽこ定食をいただきましたわ♬
その日の夜。
サファーロが湖のほとりに家を出してくれました。
湯あみを終えてベランダで風にあたっていると、サファーロが部屋を訪ねてきてくれました。
エミリーは、またもや気をきかせていなくなってしまいましたわ。
「今日は山賊たちに絡まれて怖かったでしょう。 大丈夫ですか?」
憂いをおびた瞳でつぶやくサファーロが美し過ぎます。
心配してくださるのね。
きゅんきゅんしますわ~♪
「サファーロが居なかったら、あの森を通り抜けられませんでした。魔力を使いすぎてお疲れでしょう。よかったら、私の魔力をお分けしますわ…」
今夜は曇り空。月の魔力の吸収も期待できませんわ。
「女性に魔力を分けてもらうなんて…」
「モーリスさんから、もらいたいですか?」
「いやぁ、それはちょっと…」
「じゃあ、私でもいいでしょう?」
「…」
今夜の私はなんだか積極的ですわ。
考えてみたら、旅の間に思い出を作っておかないと。
いつか、サファーロに会えなくなってしまうかもしれませんもの。
私が手を差し伸べると、ためらいながら、私の手を握るサファーロ。
私の魔力がサファーロに向かって流れていって…流し過ぎましたわ、めまいが…。
ふらっと倒れそうになった私を、優しく抱き寄せるサファーロ。
久し振りの、サファーロの温かい胸。ぬくもり。やさしい香り…。そっと、背中に手を回します。
魔力大量消費でヘロヘロだけど、やっと、ついに、サファーロのハグをゲットしましたわ!!
達成感に感動していると、突然ドアが開かれました。
「サファーロ様! どうして俺の魔力を分けてほしくないんですか!?」
サファーロのことが大好きなモーリスが、乗り込んできました。
「…おまえ、私とこういうことがしたいのか?」
と答えるしかない複雑な表情のサファーロ。
なんだか、モーリスさんにのぞかれるのに慣れてきてしまいましたわ。
これだけ覗かれると、ふたりの熱い夜は遠そうですわ~!
助けてくれるつもりなのでしょうか?
と思ってましたら、さらなるメッチャウマイ草を求めて、振り返りもせず森の奥へと行ってしまいましたわ!
5分も乗ってない馬に逃げられてしまうとは~。
「モーリス! シャルルとエミリーさんの足に絡みついている蔓草を切れ! 山賊たちは私が相手をするから、モーリスはふたりを守るんだ!」
「はい!」
山賊は20人くらいいますわ!
サファーロひとりで戦うなんて。加勢しなくては!
「モーリスさん、速く蔓草を切って!」
「切ってるんですけど~、切っても切っても生えてきて絡んでくるんです~、あっ俺の足にも絡んでる!」
そんな私たちを嘲笑うかのように、山賊のボスらしき男が言った。
「命が惜しければ、金目の物を全部出しな。女ふたりも置いていくんだ」
にやりと笑われ、背筋がぞっとする。
私とエミリーをどうするつもり?
サーカスにでも売るつもりかしら?
私、運動神経よくないし、曲芸なんて器用なこと出来なくってよ!
山賊の言葉を聞いて、サファーロがすごく怖い顔をしているわ。
「ふざけるな! 彼女たちを貴様の慰み者になどするものか! おまえだけは絶対に許さない。覚悟しろ!」
サファーロは、私とエミリーとモーリスを結界で囲んで防御した後、山賊たち全員に魔法の光を放った!
ボム!!
大きな白い煙が上がった後、そこにいたのは20匹の豚でした。
ブヒブヒ鳴きながら一目散に逃げようとしている豚たちに大繩が放たれ、
まるで生き物のような素早い動きの大繩は、全ての豚たちを縛り上げました。
「後で肉屋に売ってやる。それまで、シャルルに手を出そうとしたことを後悔していろ!」
サファーロはアイテムボックスに豚たちを入れました。
私とエミリーに巻き付いていた蔓草を魔法で枯らせて切ったモーリスは、何かを見つけて摘んでいるようです。
「サファーロ様! こんなにキノコが採れました!」
自慢げにザル一杯の色とりどりの毒々しいキノコを見せるモーリス。
「…モーリス、頭にキノコが生えているぞ」
「えっ!?」
モーリスは頭を振って取ろうとしていますけど…キノコの胞子が飛んでいますわ!伝染するかも!
「動くなモーリス! 今、取ってあげるから」
サファーロがモーリスの頭からキノコを取って、魔法で消毒していますわ。
危うく、みんなでキノコ星人になるところでしたわ!
度重なる失敗を気にもせず、モーリスさんが言いました。
「サファーロ様! 先ほどの豚ですが、もっと高級食材に変身させたほうが高く売れると思います!」
「うむ…そうだな」
サファーロはアイテムボックスから豚たちを出すと、黒毛和牛に変身させました。
モーリスとエミリーは黒毛和牛をみるのは初めてのようです。
私は前世の日本でも、あまり見たことがありませんでしたわ。
それから森を歩く間、命を狙ってきた魔物や山賊を、サファーロはすべて黒毛和牛にしました。
森を出てから、100頭の牛たちは町のお肉屋さんに高値で買い取ってもらえました。
夕暮れまでに森を出れて、よかったですわ~。
夕食は、狸のぽんぽこ亭で、ぽんぽこ定食をいただきましたわ♬
その日の夜。
サファーロが湖のほとりに家を出してくれました。
湯あみを終えてベランダで風にあたっていると、サファーロが部屋を訪ねてきてくれました。
エミリーは、またもや気をきかせていなくなってしまいましたわ。
「今日は山賊たちに絡まれて怖かったでしょう。 大丈夫ですか?」
憂いをおびた瞳でつぶやくサファーロが美し過ぎます。
心配してくださるのね。
きゅんきゅんしますわ~♪
「サファーロが居なかったら、あの森を通り抜けられませんでした。魔力を使いすぎてお疲れでしょう。よかったら、私の魔力をお分けしますわ…」
今夜は曇り空。月の魔力の吸収も期待できませんわ。
「女性に魔力を分けてもらうなんて…」
「モーリスさんから、もらいたいですか?」
「いやぁ、それはちょっと…」
「じゃあ、私でもいいでしょう?」
「…」
今夜の私はなんだか積極的ですわ。
考えてみたら、旅の間に思い出を作っておかないと。
いつか、サファーロに会えなくなってしまうかもしれませんもの。
私が手を差し伸べると、ためらいながら、私の手を握るサファーロ。
私の魔力がサファーロに向かって流れていって…流し過ぎましたわ、めまいが…。
ふらっと倒れそうになった私を、優しく抱き寄せるサファーロ。
久し振りの、サファーロの温かい胸。ぬくもり。やさしい香り…。そっと、背中に手を回します。
魔力大量消費でヘロヘロだけど、やっと、ついに、サファーロのハグをゲットしましたわ!!
達成感に感動していると、突然ドアが開かれました。
「サファーロ様! どうして俺の魔力を分けてほしくないんですか!?」
サファーロのことが大好きなモーリスが、乗り込んできました。
「…おまえ、私とこういうことがしたいのか?」
と答えるしかない複雑な表情のサファーロ。
なんだか、モーリスさんにのぞかれるのに慣れてきてしまいましたわ。
これだけ覗かれると、ふたりの熱い夜は遠そうですわ~!
10
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢だったわたくしが王太子になりました
波湖 真
恋愛
クローディアは十年ぶりに祖国の土を踏んだ。婚約者だったローレンス王子が王位を継承したことにより元々従兄弟同士の関係だったクローディアが王太子となったからだ。
十年前に日本という国から来たサオリと結婚する為にクローディアとの婚約を破棄したローレンスには子供がいなかった。
異世界トリップの婚約破棄ものの十年後の悪役令嬢クローディアの復讐と愛はどうなるのか!!
まだストックが無いので不定期に更新します
よろしくお願いします
猫になった悪女 ~元夫が溺愛してくるなんて想定外~
黒猫子猫
恋愛
ディアナは欲深く、夫にも結婚を強いた悪女として知られた女王だ。当然のように人々から嫌われ、夫婦仲は悪く、病に倒れた時も誰も哀しまなかった。ディアナは、それで良かった。余命宣告を受け、自分の幸せを追い求める事などとうに止めた。祖国のためにできる事は全てやった。思うままに生きたから、人生をやり直せると言われても、人間などまっぴらごめんだ。
そして、《猫》になった。日向でのんびりと寝ている姿が羨ましかったからだ。いざ、自堕落な生活をしようと思ったら、元夫に拾われてしまった。しかも、自分が死んで、解放されたはずの彼の様子が妙だ。
あなた、隙あらば撫でようとするの、止めてくれる? 私達は白い結婚だったでしょう。
あなた、再婚する気がないの? 「お前を愛したりしない」って嬉しい事を言ってくれたのは誰よ!
猫になった孤高の女王×妻を失って初めて色々気づいてしまった王配の恋のお話。
※全30話です。
旦那様は、転生後は王子様でした
編端みどり
恋愛
近所でも有名なおしどり夫婦だった私達は、死ぬ時まで一緒でした。生まれ変わっても一緒になろうなんて言ったけど、今世は貴族ですって。しかも、タチの悪い両親に王子の婚約者になれと言われました。なれなかったら替え玉と交換して捨てるって言われましたわ。
まだ12歳ですから、捨てられると生きていけません。泣く泣くお茶会に行ったら、王子様は元夫でした。
時折チートな行動をして暴走する元夫を嗜めながら、自身もチートな事に気が付かない公爵令嬢のドタバタした日常は、周りを巻き込んで大事になっていき……。
え?! わたくし破滅するの?!
しばらく不定期更新です。時間できたら毎日更新しますのでよろしくお願いします。
目指せ、婚約破棄!〜庭師モブ子は推しの悪役令嬢のためハーブで援護します〜
森 湖春
恋愛
島国ヴィヴァルディには存在しないはずのサクラを見た瞬間、ペリーウィンクルは気付いてしまった。
この世界は、前世の自分がどハマりしていた箱庭系乙女ゲームで、自分がただのモブ子だということに。
しかし、前世は社畜、今世は望み通りのまったりライフをエンジョイしていた彼女は、ただ神に感謝しただけだった。
ところが、ひょんなことから同じく前世社畜の転生者である悪役令嬢と知り合ってしまう。
転生して尚、まったりできないでいる彼女がかわいそうで、つい手を貸すことにしたけれど──。
保護者みたいな妖精に甘やかされつつ、庭師モブ子はハーブを駆使してお嬢様の婚約破棄を目指します!
※感想を頂けるとすごく喜びます。執筆の励みになりますので、気楽にどうぞ。
※『小説家になろう』様にて先行して公開しています。
乙女ゲームの正しい進め方
みおな
恋愛
乙女ゲームの世界に転生しました。
目の前には、ヒロインや攻略対象たちがいます。
私はこの乙女ゲームが大好きでした。
心優しいヒロイン。そのヒロインが出会う王子様たち攻略対象。
だから、彼らが今流行りのザマァされるラノベ展開にならないように、キッチリと指導してあげるつもりです。
彼らには幸せになってもらいたいですから。
自業自得じゃないですか?~前世の記憶持ち少女、キレる~
浅海 景
恋愛
前世の記憶があるジーナ。特に目立つこともなく平民として普通の生活を送るものの、本がない生活に不満を抱く。本を買うため前世知識を利用したことから、とある貴族の目に留まり貴族学園に通うことに。
本に釣られて入学したものの王子や侯爵令息に興味を持たれ、婚約者の座を狙う令嬢たちを敵に回す。本以外に興味のないジーナは、平穏な読書タイムを確保するために距離を取るが、とある事件をきっかけに最も大切なものを奪われることになり、キレたジーナは報復することを決めた。
※2024.8.5 番外編を2話追加しました!
悪役令嬢の選んだ末路〜嫌われ妻は愛する夫に復讐を果たします〜
ノルジャン
恋愛
モアーナは夫のオセローに嫌われていた。夫には白い結婚を続け、お互いに愛人をつくろうと言われたのだった。それでも彼女はオセローを愛していた。だが自尊心の強いモアーナはやはり結婚生活に耐えられず、愛してくれない夫に復讐を果たす。その復讐とは……?
※残酷な描写あり
⭐︎6話からマリー、9話目からオセロー視点で完結。
ムーンライトノベルズ からの転載です。
白い結婚のはずが、旦那様の溺愛が止まりません!――冷徹領主と政略令嬢の甘すぎる夫婦生活
しおしお
恋愛
政略結婚の末、侯爵家から「価値がない」と切り捨てられた令嬢リオラ。
新しい夫となったのは、噂で“冷徹”と囁かれる辺境領主ラディス。
二人は互いの自由のため――**干渉しない“白い結婚”**を結ぶことに。
ところが。
◆市場に行けばついてくる
◆荷物は全部持ちたがる
◆雨の日は仕事を早退して帰ってくる
◆ちょっと笑うだけで顔が真っ赤になる
……どう見ても、干渉しまくり。
「旦那様、これは白い結婚のはずでは……?」
「……君のことを、放っておけない」
距離はゆっくり縮まり、
優しすぎる態度にリオラの心も揺れ始める。
そんな時、彼女を利用しようと実家が再び手を伸ばす。
“冷徹”と呼ばれた旦那様の怒りが静かに燃え――
「二度と妻を侮辱するな」
守られ、支え合い、やがて惹かれ合う二人の想いは、
いつしか“形だけの夫婦”を超えていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる