19 / 24
おばあさまが治った!
しおりを挟む
「おばあさま!」
ドアを開けるなり、シャルルがベッドに横たわるおばあさまの手を握る。
「白竜の宝玉が手に入ったの! サファーロがおばあさまのために借りてきてくれたのよ!」
病が重いのか、おばあさまは声も出ないようだ。…助けられるだろうか。
「おばあさま。これが白竜の宝玉です。どうぞ、触れてください」
そっと、おばあさまの手を引き、宝玉に触れさせると、
パアアッ!!
まばゆい赤い光が、おばあさまの体を包んだ!
暖かい光の中で、おばあさまがまるで若返ってゆくようだ。
光が消えて静寂を取り戻した時、少し若くなったおばあさまが不思議そうな顔で僕を見ていた。
「…まるで、羽が生えたみたいに体が軽いわ…。息も楽にできるし、胸も苦しくない。信じられないわ。
ありがとう…サファーロさん、シャルル…」
「おばあさま!」
シャルルとおばあさまは、抱き合い涙を流して喜んでいる。
ああ、間に合ってよかった…。
僕は胸を撫でおろす。
そして、おばあさまに差し出そうと思っていた魔力玉は必要なさそうだ。
…自分の魔力補給に使うか。
自白魔法を大勢に使い、瞬間移動もしたので、魔力が枯渇してきた。
これから、王様を守る使命があるから魔力を満たしておかないと。
「おばあさま。私、いつかサファーロと結婚するの。彼を誰よりも愛してるの」
おばあさまの手を握り、シャルルが嬉しそうに報告している。
「まぁ! おめでとう、シャルル! 最愛の人と結ばれるなんて、よかったわね!
サファーロさん、シャルルをよろしくお願いしますね。
そして、諦めていた白竜の宝玉を見つけてきてくださったこと、心から感謝しています。ありがとうございました」
深々と頭を下げるおばあさまの姿に、執事や侍女たちも安堵し、もらい泣きしはじめた。
おばあさまが元気になってくれた喜びで、僕の胸も熱く震える。
「おばあさま。シャルル譲をきっと幸せにします。約束します」
僕も深く頭を下げた。
「まぁ! なんて誠実で素敵な方なの! シャルル、あなたは幸せ者よ!」
「そうね」
皆が和やかな笑いに包まれた。
「今日はここで食事して泊まっていってくださいな。もっと一緒にいたいわ」
先程まで声も出なかったおばあさまが、すっかり元気になってくれた。
ベッドから起き上がり、動きたくて仕方ないようだ。
王様を守らないといけないし、名残惜しいが帰らなければ…。
「おばあさま、今日はもう戻らないといけないのです。また、来させていただきます」
「そう…。忙しいのね、残念だわ…。また来てくださいね。楽しみに待っているわ」
「はい」
僕たちは、おばあさまをもう一度やさしく抱きしめてから、宝玉を持って宮殿へ戻る。
王様の部屋に宝玉を返しにゆき、おばあさまが回復されたことを伝えると、
「良かったのぉ~~♪」
王様は、自分のことのように喜んでくれた。
モーリスやエミリーも大喜びしてくれている。
「では、おばあさまも完治されたようだし、王太子の話と婚約式の話を進めようかの。そなたの父上に、早速会いたい。案内せよ♪」
すでに、外出着に着替え終えて準備万端の王様は、僕の実家へ今すぐ行くといってきかない。
「ささ、こちらへ来い。瞬間移動じゃ!」
ドアを開けるなり、シャルルがベッドに横たわるおばあさまの手を握る。
「白竜の宝玉が手に入ったの! サファーロがおばあさまのために借りてきてくれたのよ!」
病が重いのか、おばあさまは声も出ないようだ。…助けられるだろうか。
「おばあさま。これが白竜の宝玉です。どうぞ、触れてください」
そっと、おばあさまの手を引き、宝玉に触れさせると、
パアアッ!!
まばゆい赤い光が、おばあさまの体を包んだ!
暖かい光の中で、おばあさまがまるで若返ってゆくようだ。
光が消えて静寂を取り戻した時、少し若くなったおばあさまが不思議そうな顔で僕を見ていた。
「…まるで、羽が生えたみたいに体が軽いわ…。息も楽にできるし、胸も苦しくない。信じられないわ。
ありがとう…サファーロさん、シャルル…」
「おばあさま!」
シャルルとおばあさまは、抱き合い涙を流して喜んでいる。
ああ、間に合ってよかった…。
僕は胸を撫でおろす。
そして、おばあさまに差し出そうと思っていた魔力玉は必要なさそうだ。
…自分の魔力補給に使うか。
自白魔法を大勢に使い、瞬間移動もしたので、魔力が枯渇してきた。
これから、王様を守る使命があるから魔力を満たしておかないと。
「おばあさま。私、いつかサファーロと結婚するの。彼を誰よりも愛してるの」
おばあさまの手を握り、シャルルが嬉しそうに報告している。
「まぁ! おめでとう、シャルル! 最愛の人と結ばれるなんて、よかったわね!
サファーロさん、シャルルをよろしくお願いしますね。
そして、諦めていた白竜の宝玉を見つけてきてくださったこと、心から感謝しています。ありがとうございました」
深々と頭を下げるおばあさまの姿に、執事や侍女たちも安堵し、もらい泣きしはじめた。
おばあさまが元気になってくれた喜びで、僕の胸も熱く震える。
「おばあさま。シャルル譲をきっと幸せにします。約束します」
僕も深く頭を下げた。
「まぁ! なんて誠実で素敵な方なの! シャルル、あなたは幸せ者よ!」
「そうね」
皆が和やかな笑いに包まれた。
「今日はここで食事して泊まっていってくださいな。もっと一緒にいたいわ」
先程まで声も出なかったおばあさまが、すっかり元気になってくれた。
ベッドから起き上がり、動きたくて仕方ないようだ。
王様を守らないといけないし、名残惜しいが帰らなければ…。
「おばあさま、今日はもう戻らないといけないのです。また、来させていただきます」
「そう…。忙しいのね、残念だわ…。また来てくださいね。楽しみに待っているわ」
「はい」
僕たちは、おばあさまをもう一度やさしく抱きしめてから、宝玉を持って宮殿へ戻る。
王様の部屋に宝玉を返しにゆき、おばあさまが回復されたことを伝えると、
「良かったのぉ~~♪」
王様は、自分のことのように喜んでくれた。
モーリスやエミリーも大喜びしてくれている。
「では、おばあさまも完治されたようだし、王太子の話と婚約式の話を進めようかの。そなたの父上に、早速会いたい。案内せよ♪」
すでに、外出着に着替え終えて準備万端の王様は、僕の実家へ今すぐ行くといってきかない。
「ささ、こちらへ来い。瞬間移動じゃ!」
0
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢だったわたくしが王太子になりました
波湖 真
恋愛
クローディアは十年ぶりに祖国の土を踏んだ。婚約者だったローレンス王子が王位を継承したことにより元々従兄弟同士の関係だったクローディアが王太子となったからだ。
十年前に日本という国から来たサオリと結婚する為にクローディアとの婚約を破棄したローレンスには子供がいなかった。
異世界トリップの婚約破棄ものの十年後の悪役令嬢クローディアの復讐と愛はどうなるのか!!
まだストックが無いので不定期に更新します
よろしくお願いします
猫になった悪女 ~元夫が溺愛してくるなんて想定外~
黒猫子猫
恋愛
ディアナは欲深く、夫にも結婚を強いた悪女として知られた女王だ。当然のように人々から嫌われ、夫婦仲は悪く、病に倒れた時も誰も哀しまなかった。ディアナは、それで良かった。余命宣告を受け、自分の幸せを追い求める事などとうに止めた。祖国のためにできる事は全てやった。思うままに生きたから、人生をやり直せると言われても、人間などまっぴらごめんだ。
そして、《猫》になった。日向でのんびりと寝ている姿が羨ましかったからだ。いざ、自堕落な生活をしようと思ったら、元夫に拾われてしまった。しかも、自分が死んで、解放されたはずの彼の様子が妙だ。
あなた、隙あらば撫でようとするの、止めてくれる? 私達は白い結婚だったでしょう。
あなた、再婚する気がないの? 「お前を愛したりしない」って嬉しい事を言ってくれたのは誰よ!
猫になった孤高の女王×妻を失って初めて色々気づいてしまった王配の恋のお話。
※全30話です。
旦那様は、転生後は王子様でした
編端みどり
恋愛
近所でも有名なおしどり夫婦だった私達は、死ぬ時まで一緒でした。生まれ変わっても一緒になろうなんて言ったけど、今世は貴族ですって。しかも、タチの悪い両親に王子の婚約者になれと言われました。なれなかったら替え玉と交換して捨てるって言われましたわ。
まだ12歳ですから、捨てられると生きていけません。泣く泣くお茶会に行ったら、王子様は元夫でした。
時折チートな行動をして暴走する元夫を嗜めながら、自身もチートな事に気が付かない公爵令嬢のドタバタした日常は、周りを巻き込んで大事になっていき……。
え?! わたくし破滅するの?!
しばらく不定期更新です。時間できたら毎日更新しますのでよろしくお願いします。
目指せ、婚約破棄!〜庭師モブ子は推しの悪役令嬢のためハーブで援護します〜
森 湖春
恋愛
島国ヴィヴァルディには存在しないはずのサクラを見た瞬間、ペリーウィンクルは気付いてしまった。
この世界は、前世の自分がどハマりしていた箱庭系乙女ゲームで、自分がただのモブ子だということに。
しかし、前世は社畜、今世は望み通りのまったりライフをエンジョイしていた彼女は、ただ神に感謝しただけだった。
ところが、ひょんなことから同じく前世社畜の転生者である悪役令嬢と知り合ってしまう。
転生して尚、まったりできないでいる彼女がかわいそうで、つい手を貸すことにしたけれど──。
保護者みたいな妖精に甘やかされつつ、庭師モブ子はハーブを駆使してお嬢様の婚約破棄を目指します!
※感想を頂けるとすごく喜びます。執筆の励みになりますので、気楽にどうぞ。
※『小説家になろう』様にて先行して公開しています。
乙女ゲームの正しい進め方
みおな
恋愛
乙女ゲームの世界に転生しました。
目の前には、ヒロインや攻略対象たちがいます。
私はこの乙女ゲームが大好きでした。
心優しいヒロイン。そのヒロインが出会う王子様たち攻略対象。
だから、彼らが今流行りのザマァされるラノベ展開にならないように、キッチリと指導してあげるつもりです。
彼らには幸せになってもらいたいですから。
自業自得じゃないですか?~前世の記憶持ち少女、キレる~
浅海 景
恋愛
前世の記憶があるジーナ。特に目立つこともなく平民として普通の生活を送るものの、本がない生活に不満を抱く。本を買うため前世知識を利用したことから、とある貴族の目に留まり貴族学園に通うことに。
本に釣られて入学したものの王子や侯爵令息に興味を持たれ、婚約者の座を狙う令嬢たちを敵に回す。本以外に興味のないジーナは、平穏な読書タイムを確保するために距離を取るが、とある事件をきっかけに最も大切なものを奪われることになり、キレたジーナは報復することを決めた。
※2024.8.5 番外編を2話追加しました!
悪役令嬢の選んだ末路〜嫌われ妻は愛する夫に復讐を果たします〜
ノルジャン
恋愛
モアーナは夫のオセローに嫌われていた。夫には白い結婚を続け、お互いに愛人をつくろうと言われたのだった。それでも彼女はオセローを愛していた。だが自尊心の強いモアーナはやはり結婚生活に耐えられず、愛してくれない夫に復讐を果たす。その復讐とは……?
※残酷な描写あり
⭐︎6話からマリー、9話目からオセロー視点で完結。
ムーンライトノベルズ からの転載です。
白い結婚のはずが、旦那様の溺愛が止まりません!――冷徹領主と政略令嬢の甘すぎる夫婦生活
しおしお
恋愛
政略結婚の末、侯爵家から「価値がない」と切り捨てられた令嬢リオラ。
新しい夫となったのは、噂で“冷徹”と囁かれる辺境領主ラディス。
二人は互いの自由のため――**干渉しない“白い結婚”**を結ぶことに。
ところが。
◆市場に行けばついてくる
◆荷物は全部持ちたがる
◆雨の日は仕事を早退して帰ってくる
◆ちょっと笑うだけで顔が真っ赤になる
……どう見ても、干渉しまくり。
「旦那様、これは白い結婚のはずでは……?」
「……君のことを、放っておけない」
距離はゆっくり縮まり、
優しすぎる態度にリオラの心も揺れ始める。
そんな時、彼女を利用しようと実家が再び手を伸ばす。
“冷徹”と呼ばれた旦那様の怒りが静かに燃え――
「二度と妻を侮辱するな」
守られ、支え合い、やがて惹かれ合う二人の想いは、
いつしか“形だけの夫婦”を超えていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる