118 / 137
4章 ダンジョンアポカリプス
110話【道化の思案/伏見宗旦視点】
しおりを挟む
「追って来ないじゃん。どうすんの神様さん」
自殺スポット、青木ヶ原樹海。あらゆる都市伝説のある森の中、徳川多聞が楽しげに女に向かって言う。
異星の神という、厄ネタお嬢さん。体はあの武藤くんの姉らしく、多聞が面白半分に手を出さないか、俺は正直言って、ハラハラしている。
「わめくな、腹立たしい」
武藤楓の姿をして、その声で異星の神は苛立たしいという態度を、隠しもしない。
他者の怒りや苛立ち、憎悪。そんなものは俺たちにとっては、恐ろしさの欠片もない感情だ。むしろひっかけやすくていい。視野が狭く、足元が疎かになっている人間ほどだましやすいものはない。
煙草を吸いながら、さて、どうしたもんかと思案する。
どの情報をどんなふうに与えて、この女の中身の異星の神だけを抜き取るか。
世界や他人がどうなろうと知ったことではないが、自分が生きる場所がなくなるのは勘弁願いたい。潰れ滅ぶのが日本だけなら、見捨てていただろう。
とりあえずのところはうまくやっている。異星の神の強化はたいしてされていない。個人戦力で言えば、俺や多聞の方がPKを繰り返している分、高い。レベル差やスキルをしても、異星の神に俺たちを殺しきる力はない。
逆にこちらは殺そうと思えば武藤楓ごといつでも殺せるが、それをやる予定はない。
それをやれば、世界が滅ぶ可能性が高いと左京さんからの情報がある。俺や多聞が死んでもアウト。勿論左京さんチームのメンバーが死んでもアウトだ。
俺たちにの魂にひっついている、運命固有スキルというやつは、強力である分、なかなかに厄介なものらしい。
多聞とイラつく神様のやりとりを眺めながら、考える。
世界を救う英雄なんて柄でもなければ、利用の果てに殺されるなんて碌でもない死に方をしそうで大変嫌だが、世界の敵って奴も同じくらい末路は悲惨。面倒で嫌だな、と思いつつ。
俺の欠けた小指を見て「へー、えっちじゃん。よく見せてよ」と言い放った多聞といい、「ちっ滅べばよかったのに」と舌打ちと共に言い放った異星の神といい。俺がこいつらごと世界の面倒を見なくてはならないのは、どう考えても貧乏くじを掴まされている気がする。
正直適当な情報ばらまいて逃げたいのが本音でもあるが、それをやっても多聞にはバレて捕まるのがオチで、余計面倒だ。
が、面倒ごと自体は、大きく儲けるには格好の稼ぎ場でもある。
どうせ裏社会はこのまま多聞がスキルを使って、まとめてしまうだろう。全員を魅了する必要はない。集団のトップ層を取り込んでしまえば、それで下は勝手についてくる。
軍隊として運用してもいい。が、告解という厄介なスキルがあるのでやりすぎは禁物。左京さんから有用とみなされなければ、あっさり瓦解する集団でもある。
現代日本の裏社会は、暴対法によるヤクザの弱体化に伴い、表舞台から見れば解体、細分化されているようで、あちこちに繋がりが残っている。
辿り方は俺が知っているし、操り方は多聞が知っている。
多聞を軸にした俺たちの会社は、裏ではそこそこに有名かつ、裏からも表からも実体の尻尾を掴ませない形で運営をしていた。多くの情報網とそれなりの大金、そしてそれを悪辣に使いこなす能があれば、多少の畏敬を得ながら闇の夜を闊歩できる。
この二晩で多聞は六本木界隈、渋谷界隈、新宿、池袋、と各地に移動して、昔の伝手で会える裏社会の人間には全て会ってきた。都内なんてのは、広いようで狭い。バイクを飛ばせば、移動に大したロスは出ない。最悪今の身体能力なら走ったってまわりきれる。
無論、それらの居場所は俺の情報網とスキルを併用して得たし、俺も同行していた。
病院への襲撃にしても、多聞の声ひとつで行われた。統率試験でもあった。あまり使えない、血の気の多すぎる連中の処分もかねて。
告解による欠損がどの程度の血の紋の量で定まるのか。血の紋と一口に言っても、模様はそれぞれに違う。大きさ、現れ方。その辺りの解析も既に依頼はしているが、俺のスキルで情報が得られるのと、どっちが先か。
「あやつら、狂ったのか?!」
突然、異星の神が目を見開いて小さく叫んだ。どうやら左京さんたちが奇策を使ったようだ。面白くなってきたが、俺は最初からあいつらは狂人だと思っているので心境的には「何を今更」である。
2000回以上死に、人生を繰り返しながら正気を保つ男に、一度死んで大事なものを全てを失っても絶望を欠片も持たない男。
人体の欠損なんて一般的に忌避することが起こることを理解していて、冷徹に感情と理性を切り離して、俺の小指を告解で消した女子高生。
あのお嬢ちゃん、自分の持つ力の大きさに戸惑いすらなかった。
普通は戸惑い、恐れる。ネットでもあらゆる言葉が自分の存在に向けて放たれていたのは知っているだろうに。動揺の欠片も見えない。
他人からどう見られているか、なんて人間なら誰しも気になって仕方ないそれを、あのお嬢ちゃんは完全に切り捨てている。奢ることも恐れることもしない。迷惑に感じはしているだろうが、その程度。
帝王学すら学ぶ機会のないであろう、ただの女子高生の精神性とは思えない。
挙句の果てにはあの場で一番うろたえながら、俺たちに恐怖を感じながらも、俺たちを一度も嫌悪の目で見なかった男子高校生。
相手が犯罪者であり、他者の人生を陵辱しつくした者であることを知っていて尚、「その行為そのものに対しては恐怖」しながら、それでもあの少年はフラットに俺たちを見ていた。有坂琴音嬢でもわかりやすく、嫌悪と侮蔑を篭めた目をしていたというのに。
感情のどこかをフラットに保つことは、軍人なんかがする訓練のひとつにもある。
慌てることや焦ること、恐怖。感情に飲まれれば、味方を巻き込んで自滅する。訓練が必要なそれを、真瀬少年は既に身につけている。平凡なよくある貧乏シングルマザー家庭に育って、そんな技能が身につくか。
大抵は己の境遇を哀れんで思春期らしく我欲を発露するところだろうが、あの少年には、我欲が見えない。
他人の欲望は、俺の稼ぎだ。
俺の稼ぎ、というよりは人間の稼ぎと言ってもいい。それを満たすことで、満たせる可能性を与えることで、皆、メシを食っている。
俺はその嗅覚が鋭い自覚がある。ガキの頃自覚してから伸ばし続けた才能と言ってもいいし、命綱と言ってもいい。どんな人間にも我欲がある。
認められたい、愛されたい、誰かの上に立ちたい。そんな欲求はくすぐりやすい。
その俺の観察眼をしても、あの真瀬少年にはそういった我欲を小指の先ほども掴めなかった。
声の抑揚、表情と体の動き。何を一番の幸せと感じるか。どのやりとりをしていても、多聞があのお嬢ちゃんをからかった時ですら、頭の半分は冷静だったはずだ。
高校生ふたりを含めて、どう考えても、あいつらは異常者の集団だろう。
あっちも俺たちをまともだと思っちゃいないだろうが、こっちはこっちであいつらをまともだとは考えていない。
故に、そいつらが何をしようと、俺は大して驚きはしない。
「テレビとネット中継を使って、全て暴露する気でいる。星格に威光を与えようとしている。許しがたい」
なるほど、そう来たか。なら俺たちのすることはひとつだ。
「なら、俺たちもその場に」
「よし、乱入しようぜ」
多聞と声が被った。多分、思考は別のところを通っただろうが、結論はいつも大抵被る。
「宗旦」
俺を呼ぶ、多聞の声。煙草とジッポライターを投げつける。
その先の言葉は、不要。
多聞がやりたいことは、それを聞くだけで俺にはわかる。
「神の威光とやらを、こっちも見せに行けばいい。アンタが元祖神様なんだろう?」
企みを隠さず微笑んで、紫煙を吐いて、煙に巻く。
さて、どのタイミングの乱入するか。多分左京さんは、わかっているだろう。
俺たちがどこかのタイミングで、乱入してくるであろうことを。
手帳に書かれていたことを思い返し、思考する。
道化役だ。パフォーマンスは派手に、少々残酷でもいいだろう。
自殺スポット、青木ヶ原樹海。あらゆる都市伝説のある森の中、徳川多聞が楽しげに女に向かって言う。
異星の神という、厄ネタお嬢さん。体はあの武藤くんの姉らしく、多聞が面白半分に手を出さないか、俺は正直言って、ハラハラしている。
「わめくな、腹立たしい」
武藤楓の姿をして、その声で異星の神は苛立たしいという態度を、隠しもしない。
他者の怒りや苛立ち、憎悪。そんなものは俺たちにとっては、恐ろしさの欠片もない感情だ。むしろひっかけやすくていい。視野が狭く、足元が疎かになっている人間ほどだましやすいものはない。
煙草を吸いながら、さて、どうしたもんかと思案する。
どの情報をどんなふうに与えて、この女の中身の異星の神だけを抜き取るか。
世界や他人がどうなろうと知ったことではないが、自分が生きる場所がなくなるのは勘弁願いたい。潰れ滅ぶのが日本だけなら、見捨てていただろう。
とりあえずのところはうまくやっている。異星の神の強化はたいしてされていない。個人戦力で言えば、俺や多聞の方がPKを繰り返している分、高い。レベル差やスキルをしても、異星の神に俺たちを殺しきる力はない。
逆にこちらは殺そうと思えば武藤楓ごといつでも殺せるが、それをやる予定はない。
それをやれば、世界が滅ぶ可能性が高いと左京さんからの情報がある。俺や多聞が死んでもアウト。勿論左京さんチームのメンバーが死んでもアウトだ。
俺たちにの魂にひっついている、運命固有スキルというやつは、強力である分、なかなかに厄介なものらしい。
多聞とイラつく神様のやりとりを眺めながら、考える。
世界を救う英雄なんて柄でもなければ、利用の果てに殺されるなんて碌でもない死に方をしそうで大変嫌だが、世界の敵って奴も同じくらい末路は悲惨。面倒で嫌だな、と思いつつ。
俺の欠けた小指を見て「へー、えっちじゃん。よく見せてよ」と言い放った多聞といい、「ちっ滅べばよかったのに」と舌打ちと共に言い放った異星の神といい。俺がこいつらごと世界の面倒を見なくてはならないのは、どう考えても貧乏くじを掴まされている気がする。
正直適当な情報ばらまいて逃げたいのが本音でもあるが、それをやっても多聞にはバレて捕まるのがオチで、余計面倒だ。
が、面倒ごと自体は、大きく儲けるには格好の稼ぎ場でもある。
どうせ裏社会はこのまま多聞がスキルを使って、まとめてしまうだろう。全員を魅了する必要はない。集団のトップ層を取り込んでしまえば、それで下は勝手についてくる。
軍隊として運用してもいい。が、告解という厄介なスキルがあるのでやりすぎは禁物。左京さんから有用とみなされなければ、あっさり瓦解する集団でもある。
現代日本の裏社会は、暴対法によるヤクザの弱体化に伴い、表舞台から見れば解体、細分化されているようで、あちこちに繋がりが残っている。
辿り方は俺が知っているし、操り方は多聞が知っている。
多聞を軸にした俺たちの会社は、裏ではそこそこに有名かつ、裏からも表からも実体の尻尾を掴ませない形で運営をしていた。多くの情報網とそれなりの大金、そしてそれを悪辣に使いこなす能があれば、多少の畏敬を得ながら闇の夜を闊歩できる。
この二晩で多聞は六本木界隈、渋谷界隈、新宿、池袋、と各地に移動して、昔の伝手で会える裏社会の人間には全て会ってきた。都内なんてのは、広いようで狭い。バイクを飛ばせば、移動に大したロスは出ない。最悪今の身体能力なら走ったってまわりきれる。
無論、それらの居場所は俺の情報網とスキルを併用して得たし、俺も同行していた。
病院への襲撃にしても、多聞の声ひとつで行われた。統率試験でもあった。あまり使えない、血の気の多すぎる連中の処分もかねて。
告解による欠損がどの程度の血の紋の量で定まるのか。血の紋と一口に言っても、模様はそれぞれに違う。大きさ、現れ方。その辺りの解析も既に依頼はしているが、俺のスキルで情報が得られるのと、どっちが先か。
「あやつら、狂ったのか?!」
突然、異星の神が目を見開いて小さく叫んだ。どうやら左京さんたちが奇策を使ったようだ。面白くなってきたが、俺は最初からあいつらは狂人だと思っているので心境的には「何を今更」である。
2000回以上死に、人生を繰り返しながら正気を保つ男に、一度死んで大事なものを全てを失っても絶望を欠片も持たない男。
人体の欠損なんて一般的に忌避することが起こることを理解していて、冷徹に感情と理性を切り離して、俺の小指を告解で消した女子高生。
あのお嬢ちゃん、自分の持つ力の大きさに戸惑いすらなかった。
普通は戸惑い、恐れる。ネットでもあらゆる言葉が自分の存在に向けて放たれていたのは知っているだろうに。動揺の欠片も見えない。
他人からどう見られているか、なんて人間なら誰しも気になって仕方ないそれを、あのお嬢ちゃんは完全に切り捨てている。奢ることも恐れることもしない。迷惑に感じはしているだろうが、その程度。
帝王学すら学ぶ機会のないであろう、ただの女子高生の精神性とは思えない。
挙句の果てにはあの場で一番うろたえながら、俺たちに恐怖を感じながらも、俺たちを一度も嫌悪の目で見なかった男子高校生。
相手が犯罪者であり、他者の人生を陵辱しつくした者であることを知っていて尚、「その行為そのものに対しては恐怖」しながら、それでもあの少年はフラットに俺たちを見ていた。有坂琴音嬢でもわかりやすく、嫌悪と侮蔑を篭めた目をしていたというのに。
感情のどこかをフラットに保つことは、軍人なんかがする訓練のひとつにもある。
慌てることや焦ること、恐怖。感情に飲まれれば、味方を巻き込んで自滅する。訓練が必要なそれを、真瀬少年は既に身につけている。平凡なよくある貧乏シングルマザー家庭に育って、そんな技能が身につくか。
大抵は己の境遇を哀れんで思春期らしく我欲を発露するところだろうが、あの少年には、我欲が見えない。
他人の欲望は、俺の稼ぎだ。
俺の稼ぎ、というよりは人間の稼ぎと言ってもいい。それを満たすことで、満たせる可能性を与えることで、皆、メシを食っている。
俺はその嗅覚が鋭い自覚がある。ガキの頃自覚してから伸ばし続けた才能と言ってもいいし、命綱と言ってもいい。どんな人間にも我欲がある。
認められたい、愛されたい、誰かの上に立ちたい。そんな欲求はくすぐりやすい。
その俺の観察眼をしても、あの真瀬少年にはそういった我欲を小指の先ほども掴めなかった。
声の抑揚、表情と体の動き。何を一番の幸せと感じるか。どのやりとりをしていても、多聞があのお嬢ちゃんをからかった時ですら、頭の半分は冷静だったはずだ。
高校生ふたりを含めて、どう考えても、あいつらは異常者の集団だろう。
あっちも俺たちをまともだと思っちゃいないだろうが、こっちはこっちであいつらをまともだとは考えていない。
故に、そいつらが何をしようと、俺は大して驚きはしない。
「テレビとネット中継を使って、全て暴露する気でいる。星格に威光を与えようとしている。許しがたい」
なるほど、そう来たか。なら俺たちのすることはひとつだ。
「なら、俺たちもその場に」
「よし、乱入しようぜ」
多聞と声が被った。多分、思考は別のところを通っただろうが、結論はいつも大抵被る。
「宗旦」
俺を呼ぶ、多聞の声。煙草とジッポライターを投げつける。
その先の言葉は、不要。
多聞がやりたいことは、それを聞くだけで俺にはわかる。
「神の威光とやらを、こっちも見せに行けばいい。アンタが元祖神様なんだろう?」
企みを隠さず微笑んで、紫煙を吐いて、煙に巻く。
さて、どのタイミングの乱入するか。多分左京さんは、わかっているだろう。
俺たちがどこかのタイミングで、乱入してくるであろうことを。
手帳に書かれていたことを思い返し、思考する。
道化役だ。パフォーマンスは派手に、少々残酷でもいいだろう。
12
あなたにおすすめの小説
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。
夜兎ましろ
ファンタジー
高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。
ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。
バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。
帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす
黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。
4年前に書いたものをリライトして載せてみます。
レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)
荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」
俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」
ハーデス 「では……」
俺 「だが断る!」
ハーデス 「むっ、今何と?」
俺 「断ると言ったんだ」
ハーデス 「なぜだ?」
俺 「……俺のレベルだ」
ハーデス 「……は?」
俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」
ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」
俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」
ハーデス 「……正気……なのか?」
俺 「もちろん」
異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。
たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!
大和型戦艦、異世界に転移する。
焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。
※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。
みそっかす銀狐(シルバーフォックス)、家族を探す旅に出る
伽羅
ファンタジー
三つ子で生まれた銀狐の獣人シリル。一人だけ体が小さく人型に変化しても赤ん坊のままだった。
それでも親子で仲良く暮らしていた獣人の里が人間に襲撃される。
兄達を助ける為に囮になったシリルは逃げる途中で崖から川に転落して流されてしまう。
何とか一命を取り留めたシリルは家族を探す旅に出るのだった…。
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
異世界帰りの元勇者、日本に突然ダンジョンが出現したので「俺、バイト辞めますっ!」
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
俺、結城ミサオは異世界帰りの元勇者。
異世界では強大な力を持った魔王を倒しもてはやされていたのに、こっちの世界に戻ったら平凡なコンビニバイト。
せっかく強くなったっていうのにこれじゃ宝の持ち腐れだ。
そう思っていたら突然目の前にダンジョンが現れた。
これは天啓か。
俺は一も二もなくダンジョンへと向かっていくのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる